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うつの始まり

※うつ状態について書いていますので、読んで気分が悪くなりそうな方は閲覧をお控えください。


始まり

始まりは異動辞令でした。コロナウイルスが流行りだすと、旦那はすぐに在宅ワークに切り替わり、自宅で仕事をする日々となりました。その渦中にグループ会社への異動が命じられます。彼にとって予想外のショックな出来事で、うつ病となった要因の一つです。

この異動は青天の霹靂、思いもよらないことで定年までの残りの何年か平穏無事に過ごすことが当たり前だと思っていました。初めはこの状況を頭ではわかっているのに受け入れられず、プライドは傷つけられた、と後に彼は語っています。

このショックから立ち直ることなく、次に将来のことを心配するようになりました。年収も減ることが事前に伝えられていたので、まだ残っている住宅ローンや子供の学費などの不安を増大させていきます。この時の彼の様子は言葉数も減り、新聞やテレビも見なくなり、食欲が減退し、眠りが浅い日が続いたようで、所謂うつ症状だったとわたしは推測します。

新しい仕事

このような心配や不安を抱えた状態で、実際の異動は1年後ですが先行して新しい仕事とすることとなりました。これがうつ病になった決定打です。
在宅ワークではありますが、新しい環境や仕事による不安や緊張のストレスが追い打ちをかけるように彼にのしかかってきます。彼は真面目で責任感がり「~しなければならない」とか「~すべき」と捉えがちな思考の持ち主。
「がんばらなくてはならない」
「わからないことがあっても、誰かにいま聞くべきではない」
「もう一度考えてみよう」
と考えていきます。でも現状は変わらないから
「もっとがんばるべきだ」
「自分なんて必要ないんじゃないか」
と追い込んでいきました。

うつ病と診断

うつ症状がでたときに、病院を薦めましたが
「俺がうつになるわけがない」
と拒否。
その気持ちとは裏腹にどんどん悪化していき、不眠や体重減少、めんどくさい、幻覚、希死念慮という症状もでてきます。この状態になってようやく
「もうだめだ」
「誰か助けてくれ」
と。

彼は自分の体が壊れる寸前までがんばったのです。
今までがんばったように。
そして、今までの人生の中で一番がんばった。

これらの症状は、無理している自分に対して
「十分がんばった」
「これ以上無理すると危険だよ」
「もっと自分を大切にしてね」
という体からの愛のメッセージだと思います。脳がバグっているから危険信号だと認識しづらい。家族や周りの人たちが気づいてあげると、すごく助かると思います。

うつ病という病を通してこれを気づき、自分をとことん愛し、大切にすることが腑に落ちれば快復するのではないかと、わたしは感じています。当の本人はまだ理解できていないですけどね。

そして、メンタルクリニックでうつ病と診断され、抗うつ薬を飲み始めます。この頃飲んでいた薬がなんだったのかはわからないのですが、徐々に症状も治まっていきました。

しかし、これは終わりではなく、本当の始まりでした。

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