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【グリーフ】 「悲しみ」から『愛しみ』へ

この記事では、僕のグリーフ(悲嘆)と現在に至るまでのあゆみを書いています。

グリーフ(grief)とは死別や離別などの喪失体験による悲嘆や反応(心や身体などに引き起こる状態)です。

僕は移住先のニュージーランドで4年ほど前に最愛の妻の他界を経験し、僕の人生で最も深いグリーフに直面しました。

グリーフは人それぞれですし、タイミングや心の状態で読むことが難しい方もいらっしゃるかもしれません。しかし、僕の経験がほんの少しでも誰かのお役に立てればという想いから、記事として発信しています。

夫婦の関係性:「私」と「あなた」と「私たち」

2019年に乳がんで他界した妻とはとても仲が良く、夫婦の関係性の「私」と「あなた」と「私たち」の「私たち」がとても大きな夫婦だったと思います。

心の空洞

妻のいない世界は考えられなかったのに、それが現実となった時、「妻」と「私たち」が消滅し、ちっぽけな「私」が残された感じでした。「私たち」の割合が大きい関係性だっただけに、「私」がとても小さく感じ、心に大きな空洞ができました。

心のほとんど全てが空洞という感じで、その空洞があることに耐えられなくて、何もする気になりませんでした。大学の夏休み期間中と重なったこともあり、4ヶ月ほど休職をしていました。振り返ると、この4ヶ月間は、仕事などでグリーフを紛らわせることなく、何もしたくなく何もできない自分に、そしてグリーフに丁寧に向き合う大切な時間だったと思います。その点でとても恵まれていたと思います。

ほんの少しずつの心の変化

  • 心の空洞を埋めようとしても埋められない

  • その空洞こそが存在の証

  • その空洞が限りなく愛おしい

  • 空洞の大きさは変わらなくても、空洞を包んでいる僕の心が、人の支えや応援で成長していく

『かなしみ』の三つの漢字

かなしみには三つの漢字があると、敬愛する友人が教えてくれました。

  • 心の羽をもぎ取られたような「悲しみ」

  • 衣で唇を押さえているような「哀しみ」

  • そして、「愛しみ」 

グリーフは人それぞれ。精神的なエネルギー、そして時間がとても長く必要かもしれません。

それでも、悲しみを抱いて生きていく
すると、いつしか「悲しみ」は『愛しみ』に変わっていく
そんな気がしています

この記事がグリーフを抱えている誰かのお役に少しでも立ちますように。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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