ストレス軽減だけではない!?セロトニンの作用と分泌を高める方法
幸せホルモンとも呼ばれている「セロトニン」について耳にしたことがあるのではないでしょうか?ストレス軽減だけでなくさまざまな作用があり、ちょっとした工夫で分泌を高めることができます。今回は、セロトニンの作用や分泌を高める方法についてご紹介します。
セロトニンとは?
セロトニンは脳内の神経伝達物質の一つです。セロトニンは、喜び・快楽などをもたらすドパミンや、緊張・恐怖などをもたらすノルアドレナリンの2つが過剰にならないように調整し、精神状態を安定させる働きがあります。しかし、セロトニンが低下すると、ドパミンとノルアドレナリンのコントロールが制御できなくなり、不安を気分の落ち込みを感じたり、攻撃的になったりしてしまうのです。
セロトニンの作用
「幸せホルモン」でも知られているセロトニンですが、精神面だけでなく身体的にもさまざまな作用があります。
朝の目覚めをよくする
セロトニンは脳を覚醒させて、休息モードから活動モードへ切り替えてくれる働きがあります。夜寝ている間はセロトニンは少なくメラトニンが優位な状態ですが、朝起きるとメラトニンは低下してセロトニンが増加します。特に、朝日を浴びることでセロトニンを活性化するスイッチが一気に入るため、すっきり目覚められるのです。
ストレスを軽減する
セロトニンは、緊張の原因であるノルアドレナリンの過剰な働きを抑えるため、ストレスへの耐性が強くなります。また、セロトニンは不安や焦りなどのマイナスな感情を抑制し、精神状態を安定させる作用があるため、ポジティブな気持ちをもたらしてくれます。
夜の眠りを促す
セロトニンは、夜の入眠を促すメラトニンというホルモンの材料です。メラトニンは入眠を促すだけでなく、睡眠中の新陳代謝や免疫力を高めてくれる作用があります。肌のターンオーバーも促進されるので、明るく健康的な肌を目指したい人には嬉しい作用ですね。日中のセロトニン分泌を増やすことで、メラトニンの分泌も高めることができます。
セロトニンの分泌を高める方法
精神的な落ち着きや生活リズムを整える作用があるセロトニン。以下のような方法で少し工夫するだけでセロトニンの分泌を高めることができます。
・朝起きたら朝日を浴びる
朝目覚めたら、なるべく早めに太陽の光を浴びましょう。朝に日光を浴びることでセロトニン神経が活性化され、セロトニンの分泌が高まります。時間は10~30分、目の網膜に光が入る程度で十分な効果が得られます。長時間直射日光を浴びて、日焼けする必要はありません。曇っている日でも外の光に当たったり、屋内でも日当たりの良い窓の近くにいるだけで効果があります。
・トリプトファンを含む食べ物をとる
セロトニンの原材料であるトリプトファンを食べ物から摂ることも大切です。実はトリプトファンは体内で合成できないため、トリプトファンを多く含む食品をとることを意識しましょう。例えば、豆腐・納豆・味噌・しょうゆなどの大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類などです。
トリプトファンの合成を促進するビタミンB6(カツオ、まぐろ、鮭などの魚類、鶏胸肉やささみなどの脂身の少ない肉類、バナナ、ごまなど)をとることもポイントの一つ。
また、腸内環境はセロトニンの前駆物質を脳に送るのを調整しており、腸内環境がよくないと脳内のセロトニンが増えないことになります。そのため、腸内環境を改善するために食物繊維を多く摂ることも大切です。
・リズム運動をする
特殊なリズム運動ではなく、「歩行」「呼吸」「そしゃく」といった日常生活レベルの運動をすることもポイントの一つです。一定のリズム運動は、セロトニンの分泌を活発にする作用があります。具体的にはウォーキングやジョギングなど、無理なく継続できる軽めのエクササイズがおすすめです。深呼吸はそれ自体に気分を落ち着けてリラックス効果があるため、緊張したり焦ったりした時だけでなく普段から意識的に深呼吸を取り入れてみても良いかもしれません。
まとめ
セロトニンは気持ちを落ち着かせる以外にも、睡眠の質を改善したり目覚めを良くして体の調子を整えてくれる作用があります。幸福感を得られやすくなるため「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンを積極的に高めれば、今よりももっとポジティブに過ごせるはずです。ぜひ取り入れてみてくださいね。
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