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“いい話”は偶然じゃない!取材の9割は、事前準備で決まる|京都ライター塾#07【講義:インタビューのやり方】

この記事は
京都ライター塾の
講義内容及び感想を
まとめたレポートです。
(2025年2月22日(土)
 午前9時〜10時半 11期 第7講。)

京都ライター塾とは

京都在住のライター江角悠子さんが
主催しているオンライン講座。
「書いて、しあわせになる」
ことを目指す3ヶ月間の連続講座だ。
詳細を確認したい方はこちら
(公式HPに飛びます)

講座内容

1.振り返り(課題:企画書作成について)

まずはじめに、前回の課題:企画書作成について江角さんからフィードバックがあった。課題の内容は、受講生同士でランダムにペアを組み、人物インタビューを行う企画書を作成するというもの。江角さんは全ての企画書に目を通し、添削を行ったうえで以下の3点について意識してほしいと話した。

・媒体のコンセプトを確認しよう
・似たテーマがないか調べてみよう
・読者にどんなメリットが生まれるか考えよう

京都ライター塾資料より

・媒体のコンセプトを確認しよう

企画書には、どの雑誌やWebメディアに掲載してほしいかを明記する。実際に企画書を作ってみて「私はこのテーマで書きたい!」と自分の気持ちを伝えるだけでは不十分だと気付いた。「このテーマはあなたにピッタリです!なぜならば…」と相手に合わせた提案をすることが大切だ。そのためにも媒体のコンセプト(好みとも言い換えられる)を理解することが、相手に受け入れてもらうための第一歩だと感じた。
余談だが、テレビプロデューサーの佐久間宣行さんは『佐久間宣行のずるい仕事術』のなかで「企画書はラブレターだ」と言っている。相手の時間とお金を投じてもらうためのラブレター。相手に響く熱意ある提案ができるようになりたいと思った。

・似たテーマはないか調べてみよう

企画書を作成する際には「独自性」を意識することが大切だ。しかし、まったく新しいテーマを考えるのは難しく、理解してもらうのも簡単ではない。そこで江角さんは「既存のテーマ」と「新しい切り口」を加えると良いと教えてくれた。需要があるテーマに意外な視点を加えることで、読者の関心を引く良い企画になる。
これからは自分が触れた情報を、どんなテーマでどの視点から見ているものなのかを分析し、新しい切り口を見つける力を磨いていきたいと思った。

・読者にどんなメリットが生まれるか考えよう

講座の中で江角さんが何度も繰り返す言葉がある。それは「記事はライターのものではなく、読者のものである」だ。これは企画書に対しても同じことが言えると私は思っている。
企画書は媒体に提案するものだが、ゴールは「読者が求めている良質な記事を届けること」。この視点を忘れないようにしたい。
そのためにも、読者が何を求めているのか、何に悩んでいるのか、何に飢えているのか。これらを理解し、伝わるように表現する力が欠かせないと感じた。

2.インタビュー講座

・インタビューって何?

この講座では、以下のように定義されている。

インタビューとは、記者が取材のために人に会って話を聞くこと。
取材とは、「」を「取」りにいくこと。
とは、記事の素材のこと。
記事の素材は、人の話や物事から得られるもの。
つまりインタビューとは、人に話を聞いて「素材集め」する作業。

京都ライター塾資料より

以前のレポートでも触れたが、誰かと会話することが全てインタビューにつながるのだ。今回の講座は「インタビューのやり方」となっているが、コミュニケーションの根本が学べる内容となっている。

・何をすればいいの?

「インタビューのやり方って、具体的に何をすればいいの?」
→「準備をしましょう!」

江角さんは「書くことは準備が9割」ですとよく話している。経験はなくても、準備はできる。では何を準備すればいいのか?以下3点にまとめた。

☆素材を集める準備
☆取材を実現するための準備
☆取材当日をスムーズにするための準備

☆素材を集める準備

素材を集めるために必要な情報は以下のとおりである。

・取材相手に聞いた話
・具体的な数字(5W2H)
・現場で見たこと/聞いたこと

京都ライター講座資料より

企画書作成の時点で、集めたい素材がある程度明確になっていることが理想だと感じた。なぜなら、企画書を作る段階で調べられる情報と、調べられない情報があるはずだからだ。
取材当日に話を聞く時間は限られている。お互いにとって有意義な時間にするためにも、素材を集める準備は丁寧に行いたいと思った。

☆取材を実現するための準備

◆取材先選び
◆企画書作成
◆アポ入れ

京都ライター講座資料より

◆取材先選び
◆企画書作成

この二つは密接に関わっている。多くの場合、同時進行で進めるのではないかと感じた。「この取材先に行きたい!」または「この企画を通したい!」このどちらの目的を優先しても、両者はつながっている。そのため、行き来しながら資料を作成する必要があるのだと感じた。

企画書作成については、前回の記事を参照。

◆アポ入れ

取材をお願いする際は、取材先に「取材依頼書」を用意する。取材依頼書とは、企画書に書かれた情報を基に、取材先に伝えたい情報をまとめ直したものだ。この資料作成もライターの仕事のひとつだと江角さん話していた。
まずはメールやDMで連絡し、3日経っても返事がなければ電話をするのが江角さんのやり方だ。
また、取材先の負担にならないよう、ピーク時間を避けて連絡をするなど細かな配慮をしていると江角さんは話す。これは、取材は相手の好意で成り立っているため、礼儀を尽くすことが大切だという江角さんの考えから来ているものだった。

☆取材当日をスムーズにするための準備

◆質問リストを作る
◆持ち物の準備

京都ライター講座資料より

◆質問リストを作る

「インタビュー前に質問リストを作っておくと良い」と江角さんは教えてくれた。事前に取材先に送れば、相手も準備ができ、当日のやりとりがスムーズになる。撮影が必要な場合も、前もって伝えておくと安心だ。
取材の進行を円滑にするには、事前の準備が欠かせないと感じた。

◆持ち物の準備

取材の持ち物はメモ、ペン、音声レコーダー、カメラ(できれば一眼レフ)、名刺の5点。実用性があるものばかりだが、演出の役割もある。特に音声レコーダーや一眼レフカメラは、取材先に「取材されている」と意識してもらい、より良いコメントを引き出せる効果があると江角さんは説明した。
また、自作の冊子やパンフレットがあれば持参しても良いと江角さんは話す。「同じような冊子を作りたい!」と営業ツールとして役立ったことがあるそうだ。
道具選びや振る舞いにも気配りが求められると感じた。

・当日どうすればいいの?

当日の流れは以下の通りだ。

(1) 目的の共有
(2) 段取りの決定
(3) 話を聞く
(4) 撮影
(5) 今後の流れについて確認

京都ライター講座資料より

インタビュー前に目的を再確認し、取材の意図を共有することでスムーズに進められる。段取りは「話を聞く→撮影」の順が理想的で、事前に伝えておくと効率が良い。録音をする時は許可を取り、分からないことは遠慮せず確認することが大切だ。撮影の詳細も事前に決めておくとトラブルを防げる。最後に、原稿の確認スケジュールを取材当日に調整し、取材先の了承を得ることが欠かせない。

(1) 目的の共有

インタビュー前に取材の目的を改めて確認することで、スムーズに進められる。事前に伝えていても取材先が忘れている可能性があるため、再確認することが大切だと江角さんは強調していた。

(2)段取りの決定

基本的には「話を聞く→撮影」の順が理想的。話の内容によって撮影場所が決まるため、こうした流れが効率的だと江角さんも説明していた。もし取材先の都合で順番が変わる場合は、事前に調整しておくと良いと対策についても教えてくれた。

(3)話を聞く

録音する際は最初に許可を取り、分からないことがあればその場で確認することが大切。業界用語や専門知識が出た場合も遠慮せずに質問し、正確な情報を伝えることを優先すべきだと、江角さんは取材の基本として教えてくれた。

(4)撮影

撮影については講座内で詳しく触れられなかったが、必要に応じて事前に確認し、スムーズに進める準備をしておくことが大切。このように、事前準備を徹底することの重要性を、江角さんは何度も述べていた。

(5)今後の流れを確認

取材原稿は取材先のOKがないと公開できないため、原稿チェックの日程を取材当日に調整しておく。特に、了承を得ることが最優先であり、締め切りも明確にしておくべきだと、江角さんは指摘していた。

3.まとめ

  • 企画書作成では、媒体のコンセプト・独自性・読者のメリットを意識

  • インタビューは準備が9割!事前に流れを整理し、取材を円滑に

  • 取材当日は、目的共有・段取り調整・録音許可・原稿確認を徹底

→ 取材の成功は「事前準備」と「読者目線」がカギ!


以上、第7講のレポートでした!
3月末までレポートを更新しますので、続きが気になる方は是非フォローをお願いします。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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