ヨーロッパ照明器具ブランド紹介 -17.davide groppi-
こんにちは、現在ベルリンでライティングデザイナーとして活動しいていますmami(@mamichen0929)です。
今回はイタリアブランドであるdavide groppiの紹介をしていきたいと思います!個人的な印象ですが同じくイタリアブランドであるViabizzunoと近いブランド展開をしていると思います。過去記事も参考にどうぞ。
特徴
- これは使ってみたい!とプロに思わせる建築化照明
基本的にライティングデザインとは、まず先に建築空間があり、それをどう映える光を演出していくのかが鍵となるのですが、DavideGroppiのプロダクトはデザイナーに逆行してプロダクトから空間を想起させるような美しさがあります。
- 建築化照明、デコラティブ照明ともにミニマルなデザイン
このブランドは建築化照明であってもプロダクトの美しさが映えるデザインが多いので、デコラティブ照明とも建築化照明とも判断しがたいです。必要なもの以外をそぎ落とし、ケーブルやスタンドなどのテクニカルな部分でもミニマルなデザインにしている工夫が見られます。
プロダクト紹介
それでは6つ実際のプロダクトを紹介していきたいと思います。
INFINITO
壁と壁の間につっぱりのように設置し、天井面を照らす間接照明です。コーブライトのように建築設計に組み込む形ではなく、プロダクトの華奢な美しさを見せることで成立させているデザインです。すっきりとした建築空間のままで空間に光を演出することができています。上面の光源は見えません。間接照明において光源を見せないような工夫をすることは非常に重要なポイントです。
長さは最大12メートルまで飛ばすことが可能です。
こちら、プロダクトそのものの良さもさることながら、パッケージやインスタレーションの姿まで洗練された美しさがあります。そして嬉しいのはドライバーは設置しなければいけませんが、コンセントタイプでの設置可能なカスタムがあることです。ドイツであれば天井の高いアルトバウのアパートメントでの使用が映えるでしょう。
紹介動画が美しく分かりやすいので見てみてください。
ORIGINE
ライティングの効果としては最初に紹介したInfinitoのスタンドタイプに近いです。壁面を照らす間接照明ですが、この細い繊細なフォームで屋内外ともにラインアップがあります。
スタンド部分の収まりも非常にすっきりとしていて良いですね。スタンド形式のため、ライティングイベントなど、屋外用プロダクトはテンポラリーな使用が想定されます。こちらも、紹介動画があります。
NULLA
一見、どこから光が来ているのか分からないほど、天井面の小さな開口にダウンライトが仕込まれています。開口寸法は21㎜で、天井に穴を開けその部分に照明を埋め込むようなインスタレーション方法です。LED12Wで530ルーメンと明るさもしっかり確保されています。普通のダウンライトとしてももちろん使えますが、上の写真のように一点使用し印象的な光を作り出すのが個人的にはおすすめです。
Moon
その名の通りMoon、月を模してデザインされた照明です。ペンダントタイプとテーブルライトとスタンドタイプがあります。素材は日本の和紙が使用されています。ランプはE27ソケットなので、明るさや色温度は中に設置するランプの仕様によって調整することが可能です。
スタンド部分の大きさもおそらく自立できるギリギリを攻めており、ぽっかりとライトが浮かんでいるような印象にできています。
CHAINDELIER
シャンデリアをもじって名付けられた照明、その名は"CHAIN"DELIERです。
紹介しているプロダクトすべてに通じますが、一体どこから光がやってきているのか分からない、という仕掛けが非常に上手なブランドです。チェーン部分が電気供給と吊りを担当しているというわけです。
黒いパネル部分に光源が仕込まれています。上面配光にすればシーリングを照らす間接照明に、下面配光にすれば手元を照らすペンダントライトの役割を果たします。150㎜×50㎜の小さい寸法ですが、ひとつのモジュールで約400ルーメンの明るさを供給でき、付属ドライバーでは最大5モジュールを設置できるので、プロダクトの華奢さにしては明るくできるプロダクトです。
TETATET
充電式のテーブルライトです。土台部分はメタル素材ですが、それにマグネット式に取り外しが可能な仕様になっています。この充電式ランプは各ブランドがこぞってプロダクトを出している分野ではありますが、このTETATETはかなりシンプルで、主張しないデザインとなっています。
レストランやバーでのライティングにとても相性が良いと思います。特にあまり装飾を好まないインテリアでの使用に良いでしょう。建築家が設計するようなレストランのライティングを担当する日が来れば是非提案してみたいですね。
以上でdavide groppiの紹介を終わります。次回はModularを紹介していきたいと思います!
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mohashi@molicht.com
All photo credit: davide groppi
https://www.davidegroppi.com/