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一度死んだから言えること


閑話休題【男は二度育てろ!】

これは持論であり私見ですが、この考察はほぼ間違いないと思っています(笑)

子供は成長ホルモンの作用が出るまで男女差はあまりありません。身体的にも精神的にも中性領域にいるものです。

その後に女の子は女性→妻→母親となり、男の子は男性→夫→父親となり、それぞれが大人→壮年→老年へと進んでいきます。

この両者の大きな違いは父親と母親になる時点です。

女性は身籠り命懸けで出産する事で心身ともに母親になりますが、私たち男性は父親に成らせてもらう立場であり、女性が子供を産んでくれるからです。二次的と言えば二次的なものなのです。

では父親とはどんな実態なのでしょうか?

昭和の時代には、飲んだくれて働かない上に、夫婦喧嘩もしょっちゅうというダメ親父が近所に何人もいたものです。

もちろんウチの亡父も若い頃は酒と博打に明け暮れて、小銭を得るために色んなものを質屋に入れてはお金を用立てたと母親が話してくれました(笑)

また子供の頃には、二軒隣には酒を飲むと明らかに狂う親父さんもいました。そこの娘さんが僕の初恋の人だったのですが、時々お母さんと我が家に避難して来てました。

この時代の男って、パワーは有るけど使い方がわからないとか、能力が偏っていてそれを活かすのが下手だとか、オマケに学校も旧制小学校しか出てないので何にも知らないのが普通。

戦後に旧制小学校を卒業と同時に働いていて、何も教わる事なく怒鳴られながら仕事を覚えて、年配のオッサンたちに酒と女と博打を教えられ生きてるのが親父たちの世代でした。

私の家は普通に貧乏で、小学校4年生の頃の親父の給料は確か5万円程度でした。それに母親が内職をして何とか食い繋ぐ毎日で、味噌や醤油や何やと調味料が無くなると隣に借りに言ってました。

そう見るとサザエさんの家はかなり裕福であり、そんなの戦後の時代には珍しいもので、基本的にはあり得ないと言っても良いものですね。

そんな親父を寝ないで内職をしていた母を見てるのに、わがままを言うどうしようもないボンクラ息子が私でした。親の苦労を見てるのに現実が全くわかってなかった。

その上に親父の7人兄弟のうち半分はどうしようもない人たちで、ヤクザではないけどそれに近い生き方しか出来ず、警察沙汰も起こしていました。

そんな人たちが当時国鉄マンだった父を尋ねて金を無心に来るのです。父親は脇が甘いので貸してしまうから、母が正面切ってこのどうしようもない義理の兄弟たちと戦います。

殺すの殺さないとヤクザを立てて脅した時も「大のヤクザがど素人の女を殺すのか?つまらない男やなぁ。殺せるものなら殺してみろ!」と私の前で啖呵を切ってました。

この様な家ですから根本的に給料を上げないと我が家は破滅してしまうのです。なんせこの時代には三種の神器と呼ばれるテレビ、冷蔵庫、洗濯機が世の中を席巻しており、それを買うためにも母は知恵を働かすのです。

「どうやって夫を一人前にするのか?」という課題です。

だから嫌がる親父に昇給試験というか昇進試験を受けさせるのです。仕事が終わると鉄道学園に通い勉強をし、ひたすらに昇給の為の勉強と試験を数年に一度繰り返しながら親父は昇進して行きました。

そうして気がつくと親父は保線区の工事部門の責任者にまで出世していました。もちろん博打も辞めて、お酒とタバコだけを愛して毎日酒屋で角打ちをするのが趣味でした。

だからと言って尻を叩かれるのを嫌がる親父は良く母親と喧嘩してましたし、休みの日に子供と遊ぶなんてしません。自分の親もそんな親だったらしく子供の相手をする事が分からなかったからです。

そりゃそうでしょう。子供の頃からまともに勉強も通学もしてない労働者が、色んな規則や工事のルールを覚えさせられて試験を度々受けさせられ、休みの日に子守りなんてね。

映画館の前に置かれて終わったらバイクで迎えに来る。親父がパチンコしている横で時間を潰すみたいな事はしょっちゅうで、キャッチボールやスキンシップなど何もありません。

一番優しかったのはお酒を飲んでいる時で、オツマミの鯨のルイベを笑いながら分けてくれたのを覚えています。

でも親父が昇進するたびに給与は上がって行ったのも確かです。それはボーナスにも反映するので、我が家にその度に家電がやって来るから、家族は嬉しくて仕方ない訳です(笑)  

それと同時に夫婦仲はギスギスするのですが・・・

まぁこんな風に男とは戦う能力に凄い差があり、器用不器用、有能無能等等ご普通にあるものなのです。今なら学業が優れているか喧嘩が強いか、人に好かれやすいかいじめられやすいからもそれに当たります。

生まれた素材の差に加えて環境も影響するので、確実に大人になると差が生まれ、それが人生に大きく影響してしまうのです。

まぁ鉄の様なものなので、熱して叩いて鍛錬を繰り返すと、うちの親父の様にその才能を開かせる事も可能なのです。

そもそも明治維新で活躍した坂本龍馬も桂小五郎も西郷隆盛も、彼らを支え叱咤し鍛えた女性たちがいました。そして彼らは名を馳せたのです。才能を開花させたのです。1人で何かを為せた男なんてそんなにいません。

そういう二段階の育成と言うか鍛え方をしないと、本来の才能を発揮しないのが男と言う生き物なのです。

次の動画はその典型的なものであり、とても共感してしまいます。あっ、もちろん私もゆあんGraceと言う人との出会いがなければ埋没していた事は否めません。

それが男というものなのです。ついつい楽なところへ逃げてしまうのです。だから突っ張ってヤンキーしてるくらいの方が、未だ自分を証明しているくらいの方が化けたりするのは突然です。

ワザワザ殴り合い痛い思いをしてまで自分を証明しているのですからね(笑)


あなたと家族の周りの人が今日も健康であり幸せでありますように・・・。

続く



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