もっとも大豆(大事)なこと
はじめまして、こんにちは!まめ乃家の金(きん)ちゃんと申します。2022年も4月から新たな期のスタートということもあり、noteをはじめてみることにしました。
不定期にはなると思いますが、「まめ乃家」の活動を通して得た嬉しかったことや、辛かったこと、新たな気づき等自分なり目線で感じ取ったことを語っていければと思っておりますので、どうぞゆる~く、長~くお付き合いいたけますと嬉しいです。
いつも「まめ乃家」の商品を楽しみにしていただいているお客様や、イベントを通して知り合った仲間たちに、気軽に読んでいただけたらと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
まずは自己紹介ですね。
僕の名前は金原慶幸(かねはらのりゆき)。「金の原っぱで慶ぶ幸せ」と書きます。いつかそうなればいいな~なんて(笑)
ニックネームは色々ありましたが、今は金(きん)ちゃんと言ってくれる方が多いので、金ちゃんと呼んでいただけると嬉しいです♪
家業である株式会社丸金(まるきん)という大豆問屋の三代目でして、現在46歳です。
嫁っこの朋子、母と弟、従業員1人の計5名で、東京都墨田区で働いております。東京スカイツリーと浅草の間にある町で暮らしてます。
大豆問屋の傍ら、週に一度、同区内にある三善豆腐工房さんで豆腐製造の修業をさせてもらっておりまして、そこで作ったおぼろ豆富、豆乳、湯波等を草加市とつくば市のマルシェで販売中。いつか実店舗を構えるという夢に向かって、嫁っこと二人三脚で歩んでいるところです。
大豆問屋と一言でいっても、多くの方が???ってなります。その存在ってあまり知られてないですよね。
大豆作ってるの?農家さん?って言われることが多いです。
今いちピンときませんよね。
なので大豆問屋の仕事内容をご説明したいと思います。
「大豆問屋」とは、いわゆるお豆腐屋さんが主原料として使用する「大豆」を主に、凝固剤(にがりやすまし粉)、揚げ物用の食用油、豆腐のパックや豆乳の容器、おからドーナツのミックス粉や機械に至るまで、豆腐屋さんが仕事をする上で必要とする、ありとあらゆるものを取り扱っている専門問屋になります。
大豆も輸入大豆から国産大豆まで、また国産大豆の中でも一般流通している「一般品種」と、一般流通していない、地域地域で昔から作り継承されてきた在来の大豆である「在来品種」を取り扱っております。
その年ごとに大豆の品質も価格も違いますのでその特性を調べたり、お豆腐屋さんが繁盛するために必要な有益な情報を集めてアドバイスしたりするのも大豆問屋の大切な仕事です。
昭和、平成を渡り続けてきた大豆問屋の仕事を現在3代目として継承し、奮闘の日々を送っております。
実はなんと!㈱丸金はめでたく今年で創業70周年を迎えることになりました〜♪あと30年続けて、100年企業目指して頑張りたいと思います。
めでたいことはいいことです。3代に渡って続けてこられたことをまず、誇りに思っております。
ですが、正直、ここ20年間振り返ると、大豆問屋の仕事は辛かったです。
だってだってだって~
豆腐屋さんどんどん廃業しちゃうんですものーーーー!!
嘘でしょーーーってくらい多くのお豆腐屋さんの廃業や倒産を見てきました。普通にこの仕事やっていけるの???って継いだ初日から感じたものです。
僕は性格上、責任感強めで、思いっきり長男気質でして、真剣になればなるほどくそ真面目タイプになってしまうみたいで・・・
「ケ~セラー♪セラー♬」くらいのなんとかなるさ精神でゆったりと構えることができればいいのですが、迫りくる焦りや憤りみたいなものを上手にかわせず、孤独に戦っていたような気がします。
それまでの自分はどちらかといえば、陽気に人を笑わせたりするのが得意で学生時代やサラリーマン時代は、ムードメーカー的なキャラだったはずでしたが、心のゆとりがなくなるといつの間にかプレッシャーに負けていたのかもしれませんね。20年もあれば、楽しいことや嬉しいこともあったけど、圧倒的に嫌なこと、辛いこと、面白くないことが多く、心も体も弱ってきてしまい、いろんな病院にも通うようになってました。(現在は信頼おける鍼灸院に通い、整いつつあります)
しかしっ!
そんな日々から一転、少しずつではありますが、前よりも自然と笑顔が出る、ちょっぴり心にゆとりが持てる。
仕事も、人生もなんだかようやく楽しくなってまいりました。ちょっと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、改めて言葉にするとそんな心境です。
今は、きっと未来は明るい!そう思える「希望の光」がようやく見えてきたのです。
その希望の光とは、冒頭でもお伝えしました「まめ乃家」の活動をすることでした。
今までは、自分が本当にいいと思っている大豆をお豆腐屋さんに案内するだけで終わっていましたが、今では自分で豆乳を絞り、おぼろ豆富や湯波を作らせていただくことで、大豆の特性について、より理解が深まり、尚且つお客様に喜んで買っていただける本当に美味しいものとはどういうものなのかが見えきた気がしています。
大豆問屋という「卸売問屋業」という立場から思い切って「製造販売業」も挑戦することによって、新たに「大豆の価値創造業」としての役割があるのではないか。そんな気がしてきました。「まめ乃家」とはそれを僕に教えてくれるきっかけとなる活動となっております。
また、お題にもありました「もっとも大豆(大事)なもの」とは何なのか。それは「自分らしく、楽しく生きる」ということだと思っております。
ほんの一部の大豆にすぎませんが、自分が信頼する生産者と種である大豆から、そして畑から関わり、そしてその大豆で豆乳を絞り、おぼろ豆富や湯波にして販売する。
やってみるとそれはそれは大変ではありますが、何よりも買っていただいたお客様に直接喜ばれるという実体験が僕の心を喜びで満たしてくれるのです。
そしてまた、このような活動をしていると不思議と、何かの引き合わせでしょうか。僕らと同じような活動している仲間との出会うことができました。
「こんなことしたらもっと楽しいよね!」とか「こうしたらもっと社会が良くなるよね!」ということを本気で考えて、共鳴しあえる仲間たちは、互いに自信や勇気をくれる存在になっているのだと思います。
(次回につづく)