中華料理屋 (詩)
ひさしぶりの中華といっても町中華じゃなくでもおめかしするほどでもないのやけど円卓のあるところ
円卓って不思議ちょっとなんか普通じゃない感じよそよそしくはなくめっちゃ身構えるでもない大人のお遊戯場でも童心に戻れるって感じしかもそこは昔からお祖母ちゃん先頭に母方の一族総出でいくところ
お祖母ちゃんの家からぶらぶら歩きながらなにするでもなくその場の思いつきでとりとめもなくはなしながら歩くと
ちょうどお店に着く感じさっそく生中じゃなく大で乾杯お祖母ちゃんも飲めたら飲むけど最近は飲まへんのが心配でもどんどん運ばれる料理を順番に円卓でまわしてゆくのが楽しい中華だと気軽というか嫌いなものはないのでがんがんジョッキをあけてがんがん注文してがんがん円卓まわしてがんがん料理はこばれてお箸も片方落とすわお水をこぼすわ締めに麺をたべるか何人分たべるかでもう楽しくなってトイレへゆくと
城崎温泉のポスターが貼ってあるねん場違いも甚だしいやんかと剝がしたくなるのだけどここはわたしはおとなりっぱな社会人なので自重して蟹くわなくいそこねたと呟くところ