やさしい和菓子の世界〜錦玉編〜
和菓子屋で10年の修行を経て現在お店を開いています
錦玉(きんぎょく)と読みます
水と寒天を沸騰させて溶かし砂糖を加えて煮詰めて固めたものが錦玉です。
水飴を入れたりもします。
あんみつに入ってる寒天って水と寒天だけなので少し色がくすんでいます。これに砂糖を入れれば入れるほど透明度が増します。限界はありますが。
あんまり錦玉の流しもの作らないのでわかりやすい写真ないのですが、色つけてないと透明な感じで中が見えます。
つるんとした見た目になります。
食感はぷるんとしてないゼリーです。ぷるんとしたゼリーはゼラチンとかアガーというまた違った素材で固めたものになります。
艶出し
錦玉はこうやって固めて食べるだけでなく、桜餅などの乾燥防止のために表面に塗ったりします。
つやつやして美味しそうにも見える効果もあります。
琥珀糖
この錦玉に砂糖を増やしてさらにさらに煮詰めていって水分を飛ばして固めてから切って型抜きして乾燥させたものが「琥珀糖(こはくとう)」というものになります。
外はシャリっと中はゼリーな感じです。
こちらはお干菓子(おひがし)といって日持ちのするお菓子でお茶席に使われることが多いです。あんまり普段のおやつ向きではないかな。
これはお供え菓子といってお盆に販売しているものです。
日持ち(1か月)するのでお盆の間のお供えに使われたりします。スーパーでも売ってますよ!
今は琥珀糖と言われていますが昔(江戸時代くらい)は錦玉糖(きんぎょくとう)と呼ばれていたので同じものだということがわかりますね。
昔のゼリーといった感じなので、ゼリーだ!!と思ってぷるんぷるんを想像して食べちゃうと「えっ??」となりますので気をつけてくださいね。
最近は寒天の粉の方ですがぷるんとさせる技術ができて、寒天なのにぷるんぷるんと言った商品もあるかもしれませんが、これは主に加工された寒天の粉で作ったものですのでお間違いなく。
のどごしのいいゼリーが好きな方には好まれないかもしれませんが、食べたことない方はぜひチャレンジしてみてくださいね!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?