モノトーンなアートワークに惹かれ聴いてみた10アルバム
シンプルで奥深いモノトーン。
そんな写真やイラストなどに惹かれる傾向があります。
そんななか、2023年にリリースされたモノトーンなアートワークのジャケ買いならぬジャケ聴きした10の音楽作品を紹介します。
The Devil's trade - Vidékek Vannak Idebenn
ハンガリーのドゥームメタル・バンドのアルバム。
タイトルの「Vidékek Vannak Idebenn」を日本語訳すると「ここに農村があります」となります。
このアートワークの山々の向こうに村があるのか、アルバムを通したメンバーの心象風景のようなものなのか謎です。
Francois J. Bonnet - Cylene II
パリを拠点に活動する Kassel Jaeger こと FRANCOIS J. BONNET と STEPHEN O'MALLEY によるデュオ作品で、ドローン/アンビエント/エクスペリメンタルなサウンドが特徴のアルバム。
上記のようなとらえがたい独特な音像を象徴するものとして、このアートワークが採用されているのでしょうか。
Andrew Bird - Outside Problems
アメリカ人シンガーソングライターでヴァイオリニスト Andrew Bird のインストゥルメンタル・アルバム。
カルフォルニアの自宅の庭をはじめ、そこからそれほど遠くない小さな町オーハイの山々やオレンジ畑で即興的に制作した音楽を録音したそうです。
アートワークはメロディを探求していた際に訪れたオーハイの山々なのでしょうか。
Katie Tupper - Where To Find Me
カナダのシンガーソングライター Kate Tupper のEP。
スモーキーでソウルフルな歌声が印象的な作品です。
そんな今作のアートワーク、ほどよいブレが彼女表情をより穏やかにしている気がします。
Sofia Valdes - Silvia
パナマのシンガーソングライター Sofia Valdes のEP。
タイトル「Silvia」はフォルクローレシンガーソングライターであった曾祖母の名で、今作は彼女への賛歌でもあるといいます。
アートワークからは、鉄棒にぶら下がっていそうな遊び心ある感じがサウンドからも伝わってきます。
Wil Bolton - Red To Orange, Blue To Black
ロンドンを拠点とするサウンドアーティスト Wil Bolton のアルバム。
二台のアナログシンセサイザーから構築されたアンビエントなエレクトリック・サウンドです。
カーテンのような障子のようなところから猫が、顔を出しているかのようシルエットのアートワークは何を意味しているのか気になります。
Panoram - Keep Looking Where The Light Comes From
イタリア人プロデューサー Raffaele Martirani こと Panoram のアルバム。
アートポップ/サイケデリック/エレクトロニカ/アンビエントなど、さまざまなジャンルを包含する夢見心地なサウンドが特徴です。
タイトルの「Keep Looking Where The Light Comes From」は「光がどこから来るのかを探し続けてください」のような意味になります。
アートワークの光源へ向かってジャンプする猫が、なんだか勇ましく見えるのです。
Annabel Lee - Drift
女性ボーカルが新鮮に聴こえる、ベルギーの3人組バンドのEP。
90年代の懐かしさを感じさせるインディー・ロックの勢いあるサウンドのイメージとして、粒子の粗い画像の中でレンズを横切る瞬間の猫の一コマを採用したのかと想像します。
さらにバンド名は、エドガー・アラン・ポーによる最後の詩のタイトルから命名しているのでしょうか。
Sleep Talk - Easy Stroke
オーストラリアの5人組メロディック ハードコア バンドのEP。
はじめはよくわかりませんでしたが、よく見れば羽ばたく鳥を真下から撮影したアートワーク。
なぜ、このようなピンボケ写真を採用したのか聞いてみたくなります。
Jon Allen - A Heightened Sense Of Everything
ウィスキーが染み込んだ声と熟練したソングライターとしての評判を持つイギリスのシンガーソングライター Jon Allen のアルバム。
彼はパンデミックの最中に大都市中心部に住んでいたことで、空間の必要性、静寂の必要性、そして都市の騒音を乗り越えるために自然に近づく必要性をより意識するようになったそうです。
そんなこともあり、寄り添うように立つ二本の木を採用したのかと想像します。