見出し画像

JYOCHO、羊文学、くだらない1日

ここ何年か、日々の流れるスピードは速まった。
今年もあっという間、ライラック咲く5月が終わろうとしている。
箱根駅伝を見てから初詣に行き、おみくじを引いたのが、つい最近の記憶としてある。
おみくじが何吉だったのかは覚えていないけれど。そんな2022年も、国内のバンドの新作をせっせと聴かせてもらっている。ボーっとしながら、作業をしながら、歌詞と見比べながら、散歩しながら。そのなかで、よく聴いている3作品を紹介してみたい。

JYOCHO『しあわせになるから、 なろうよ』

京都発、2016年始動のプログレッシブ・ポップバンド。

2月にリリースされた彼らの3年ぶりとなるアルバムは、全8曲約24分とコンパクトにまとめられていて、曲と曲のつながりもスムーズ。

往年のジェネシスやイエスなどのプログレッシブ・ロックバンドを彷彿とさせるテクニカルな要素も内包しつつ、ポップでお洒落でクリアなサウンドが魅力。

『悲しみのゴール』はアルバムの6曲目。

それぞれの楽器が際立ち、すみやかに融合しているような、さっぱりとした印象。

MVはモノクロだが、各々脳内で着色するのもまた面白いかもしれない。

羊文学『our hope』

2017年から現在の編成で活動する3人組オルタナティブ・ロックバンド。

4月にリリースされた彼らのメジャー2作目となるアルバムは全12曲。

ひとつのジャンルでは括れない幅広い音楽性を楽しめる作品ではないかと思う。

『OOPARTS』は、アルバムの10曲目。

スーパーカーを敬愛し、再構築して、ほどよく自分たちのサウンドへ落とし込んでいるイメージ。

MVの見どころはメンバー3人の演技だろうか。

くだらない1日『rebound』

福岡発、2016年に結成された4人組インディ・ロックバンド。

彼らが5月にリリースしたアルバムは全11曲収録。

エモ、ポストロック、ハードコアなどのジャンルを融合して感情のおもむくままに吐き出しているタイトなサウンドに潔さを感じる。

『やるせない』はアルバムのオープニングを飾る曲。

聴く者の感情を清々しく、そして美しくこじ開けるには充分な攻撃力ある音がザスザスザスと降り注ぐ。

山田健人が監督を務めている16mmフィルムで撮影されたMVは、バンドの熱量をそのまま忠実に映し出しているかのような迫力。


いいなと思ったら応援しよう!