55歳の私が若者たちに何を伝えられるか(8)「白鳥親子から教わること」
私が勤める日本経済大学福岡キャンパス(福岡県太宰府市)には、敷地内に英国式庭園「TG Rose Garden」がある。
コブハクチョウ(観賞用)を飼育しており、5月5日にヒナ5羽が誕生した。
このヒナと満開を迎えつつあるバラを見ようと、地元メディアの報道のおかげもあり、連日、スマホを手にした市民で大賑わいである。
ヒナは4カ月後には親と同じ大きさになる。
ヒナは生きるために懸命だ
卵から孵化した瞬間から、親の動きを忠実に真似る。巣から池に下りる動きも、エサ(今の季節はレタス)の食べ方も、泳ぎ方も、すべて親の動きを見て育つ。
親鳥は自らヒナに生きるための術を教えるが、手助けはしない厳しさを併せ持つ。
観賞用なので、空は飛べないが、自然界で生きていることに変わりない。
人間も同じかもしれない
子は親を見て育つ。
親の言動や考え方が子の生きざまに影響をおよぼす。
日本社会の場合、50代で独身者が約四分の一を占め、今時の家庭では、きょうだいがいない一人っ子が半数を占めるという。
わが子の生き方に何かと口をはさむ親御さんの気持ちも分かるが、グングン成長する子にどこまでかかわれるのか。
5月11日午後、ガーデンに足を運び、ハクチョウの子育てを見てきた。
さて、わが家はどうか。
折しも、妻の誕生日。
しっかりと逃げることなく、家族でよく話し合うこと。
あらためて大事だと感じている。
プロフ
日本経済大学の広報職員。2020年より「まちづくり広報の助っ人」として高校生や大学生が記者を務めるグルメ豆本(A6判)を計6冊発刊。職歴は新聞記者やムラおこし雑誌、食品会社広報、産業支援など。趣味は旅。長崎市出身。55歳
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