タイルーのローテーション科学
年明けから時間が経過してしまいましたが、新年あけましておめでとうございます。Mameです。
次に書くのは40試合経過時点にしようかと思っていましたが、年末年始にお休みが取れて時間があったのと、なんだかんだ色々集計したりブックマークした情報が溜まってきたので、30試合経過時点のクリッパーズについて色々と書いてみることにしました。
うだうだ書いていたら、過去最高の18,000字を超えました。。。
LACファンでも読む気が失せる分量でお送りします。
今年こそは選手たちが健康でシーズンを終えること、そしてクリッパーズにとって初優勝の年になることを祈っています!
また個人的には、10試合毎は難しいですが、NOTEを定期更新することを目標に頑張っていければと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします!
全体観
21~30試合目の10試合のチームの状況を見ていきます。
31試合目であるCHA戦以降は除いています。
OFF RTGは、125.0(前10試合比+11)でリーグ3位、DEF RTGは119.7(同▲11)でリーグ22位、NET RTGは5.3でリーグ7位です。12月全体で見れば、OFF RTGは1位、11勝2敗の実績は西首位となっています。
11月末以降、カワイが健康時は今も負けなしの12連勝です。最後に負けたのは、ヨキッチとマレーとAGのいないDENなんですが()
スタメン4人を中心に、エースが並ぶラインナップは強力で、NET RTGでリーグTOP4及びTOP7のラインナップを有しています。
12月は、OFF RTG10位のニックスに122点、同1位のペイサーズに127点、同6位のサンダーに134点、同3位のセルティックスに145点(!?)と、リーグ屈指の高火力チームとの連戦で失点が続き、ディフェンスのスタッツが落ちています。
カワイが3試合、ジョージが1試合欠場した影響も大きく、ディフェンス自体が弱体化したのもありますが、カワイの不在はオフェンスでのTOV%の悪化(11.1→12.9%)に繋がり、逆速攻も受けディフェンスに悪影響が出ているため、DEFもカワイ復帰後にはある程度戻ってくると思われます。シーズン全体で見れば、12/29時点でもハーフコートのDEF RTGは93.7でMINに次ぐ2位であり(NET RTGは9.8で2位)、TOVが減少しハーフコートDEFさえ敷ければ、強度を保てるはずです。
カワイのTOVの少なさは常軌を逸しており、22‐23シーズン以降、209回もPost-upをし、ターンオーバーはたったの"2回"らしいです。ポストに入れれば安心、LACにとってポストへのパス入れするPGの重要さにも繋がると思います。
※NBA.statsのPost-upsスタッツで確認すると今期のTOV FREQ%は6.4%なので、Russoさんがどう集計しているのかは不明です
やや崩れたディフェンスに対し、オフェンスでは素晴らしい火力を実現し、17位だったオフェンスレーティングは3位まで上昇しました。前回記事でC&Sさえ入ればTOP10入りするはずだと書きましたが、いきなりここまで噛み合い3位まで登れるとは嬉しい誤算でした。
カワイさんが人間を辞めた影響も大きく、9連勝中のカワイは、29.3得点を61/50/96の効率で決め、TSは73%であり、これは12月に100本以上のFGを放った選手の中で最も高いTS%です。
当然PPPにおいてもリーグトップとなっています。
またその間の7試合を、32.4点を65/53/96で終えるという完全な化け物ぶりで、6試合以上のスパンで30点以上をFGを65%・3PTを55%で決めた選手は、長い歴史で見てもカワイとラリーバードの2名だけです。32歳ながら、引き続き全盛期且つリーグトップの水準でプレーしています。
時点はバラバラですが、他にも、リムショットで1位、ドライブでTOP7、カッティングでTOP5と数えだしたらきりがありませんが、とにかくやりたい放題でした。これをOn-ball GravityでTOP5の状況下で遂行しています。
結果的には、213が揃わない4試合があった中でも、12月を9連勝を含む11勝3敗で乗り越えたのは大きな成果だったと思います。9連勝中ほんとに楽しかったなぁ〜。BOS、OKCには、カワイ復帰の上でのリベンジを期待しています。
オフェンスの数値をもう少し見てみます。
不調だったシュートが入るようになりました。
特に3P%は去年の水準を超えるレベルまで回復しており、マンはまだ不調なものの、良い傾向です。チームとしてほぼ50/40/90を達成しているって非常に素晴らしいですよね。カワイが復帰しTOVが減少すれば、攻守でTOP5を目指せる勢いです。
※もう復帰したので忘れて良いですが、カワイは「left hip contusion」と報じられていました。直訳で「左臀部の(筋)挫傷」となっており、運動中や急な身体の動き、外傷などが原因で、筋肉の急激な伸張や過度の負荷によって生じる筋肉の損傷です(素人なのであくまでグーグル先生情報です)。通常は痛みが数日から数週間程度続くとされ、軽度なものは自然治癒で対応するとも記載されており、超重症の部類ではないように思えます。今季、同様の怪我で、MINのANTは2試合、MIAのアデバヨは7試合欠場したそうです。昨シーズン、レナードが復帰3試合目で足首を捻挫したときは、"day to day "とされたまま12日と6試合を欠場し、POでサンズとの第2戦の後に膝を負傷したときも"day to day "と記載したまま出場することはありませんでしたので、あまり報道上の表記を気にしても復帰時期の把握が難しいですね
さて、各選手がそれぞれの持ち味を発揮して、12月を非常にいい形で締めくくることができたわけですが、その裏で、タイルーによるローテーションの調整が入りました。
今回は、LACの主だった変化を、ローテーションの変化を軸に分析してみようと思います。
タイルーのローテ科学
では、前の10試合と比較して主だった変化について考察しようと思います。
整理されたローテ
まずは、現在のローテーションを見てみます。
以下の表は、直近10試合のデータを基に作成していますが、細かいところはかいつまんで簡略化していることはご了承ください。
カワイの欠場も無視し(コフィも出ない前提)、またガベージも発生しない前提だと「理論上こうなることが多い」というものです。
3つ目のグラフが元データです
大まかな流れとして、
・1Qと3Qは、スタメン →2nd+レナード
・2Qと4Qは、2ndとハーデン →ジョージを追加 →スタメンに戻る
という形に落ち着きました。
注目すべき点は、以下2点かと思います。
■Big3の内、1人で出る時間帯があるのはレナードとハーデンだけで、ジョージはなし。尚、Big3がラスとそれぞれプレーする時間は概ね同じ(レナード10分、ジョージ9分、ハーデン8分)
■ハーデン×ラスの並びでは必ずノームが3番で出場。同時出場しない組合せは、①マン&ノーム、②マン&コビブラの2通り
以下に5連敗中と、スタメン変更直後の10試合から、サンプル抽出したローテーションを載せていますが、上述の2点の特徴はどちらも当てはまらず、タイルーが意図的にローテーションを変更したことがわかります。
※補足ですが、誰かの調子が良かったり悪かったり、余裕のある試合では、コフィーを出したり、Big3のPTを減らしたりするので、この法則が当てはまらないこともある点はご了承ください。PHX戦では1Q大爆発のジョージが残りラスと組んでいました。
また、まだシーズンは長いので、実験的にローテを変えることも今後あると思います
ちなみにプレイしているポジションを見ると、ジョージは「3番が35分、4番が4分」、レナードは「3番が5分、4番が32分」となっています。PFが豊富にいた昨年のサンプルとして、2022年10月21日のLAL戦のローテを見ると、ジョージは「2番が7分、3番が30分」、カワイは「3番が8分、4番が13分」となっています。想像していた通り、ポジションが上がる結果にはなっていますが、現状あまり苦になっていないのは良かったです。
話を戻し、上述の2点のローテーションの変化に着目しながら、LACの現在の戦術について整理していこうと思います。
ハーデンシステムの最大化
まず初めに、チームのUsageを見ていきます。
大きな変化として、ハーデンのUsage%が約5%も増加しており、よりハーデンを中心としたオフェンスに切り替わっています。カワイが欠場した直近4試合(~CHA戦)で23.9%であることから、それを加味しても(カワイ出場時であっても)増加していることがわかります。
第一に、ハーデンは現在非常に効率的なオフェンスを展開しており、12/20時点での効率性は軒並みCareer-Highを叩き出しており、且つUsageがキャリアローでもありました。
TS%で見ればリーグTOPになったほどの数値で、驚異的です。
IsolationのPPP、Pull-up JumperのEFG%においてもリーグトップになっています。
今期3pt%が43.3%とキャリアで初めて40%を超えており(次いで11-12シーズンの39.0%、22-23シーズンの38.5%)、213とのフィットの良さが伺えます。
ハーデンによるペイントアタックの機会が増えた結果、ペイントタッチからのフリースローの獲得数やPASS・AST等の割合も増加しており、効率的なオフェンスに繋がっていると思います。
このようなオフェンスにおける安定性から、ハーデンがコントロールする時間帯を増加させる方向性に至ったかと思います。
Usageに続き、ハーデンを主軸に置いたことを別の観点から確認してみます。先程のローテーション表を、ハーデン・カワイ・ジョージのBig3がどのようにプレイタイムを共有しているかで集計すると、以下の通りです。
上表①の通り、まずBig3が全員コートを離れることがなくなったことがオフェンスの安定感に繋がっているかと思います。その上で③の通り、先ほども触れましたが、Big3の内1人だけでコートを仕切る時間(9分間)の内、レナードが5分、ハーデンが4分を占めており、ジョージが1人の時間はゼロです。
逆に、②のエースが2人の時間帯には必ずジョージは出ており、これはC&Sの要素が理由かと思いますが、詳細は後述します。
以上より、レナードに次いでハーデンがオフェンスの中心となる形へとシフトしつつあり、結果的にジョージ×ラスだけでプレーする時間がなくなり、ジョージはゲームコントロールをハーデンに託しながら、ハーデンと一緒にコートの出る時間が最も長くなりました。ハーデンが各選手と一緒にプレーする時間は以下の通りで、ジョージは34分です。
「カワイとハーデン組、ジョージとラス組」という分け方は、基本的にはなくなりました。
ローテーションが整理された結果、ハーデンシステムをより活かすオフェンスになったわけです。
ハーデンシステムへの移行の背景に、ハーデン自身の効率的なオフェンスがあることは記載しましたが、もう1つの補足的な要素として、クリッパーズに「エース同士のP&R」という概念が生まれたことも大きいと思います。
リーグの最強デュオと呼ばれるような組み合わせは、ヤニスとリラードや、ヨキッチとマレー、レブロンとAD、マキシーとエンビードのように、そのデュオでP&Rを行えるケースが大半であり、デュオの片方を捨てさせる理不尽な2択は、オフェンスにおいて大きな武器となるケースが多いです。
LACでは両エースがフィジカルの強いウィングタイプと似ていることから、カワイとジョージでP&Rを行う機会はほぼ皆無であったかと思います。両者につくディフェンダーはスイッチしてもあまり差し支えなく、またどちらがハンドラーであってもBlitz対応がそれほど得意ではない点は以前に記載の通りです。
ハーデンが来たことにより、体格的に213とミスマッチなハーデンのディフェンダーに対して213がスクリーンに行く形が生まれ、それが現在LACにとって大きな武器になっております。その様子を幾つか紹介しておきます。
■ハーデンとカワイのP&R
上手くいかなかったけど、相手にスイッチできない難しさを与えています。
■ハーデンとジョージ(とズバ)のP&R
ハーデン×ズバのP&Rの引力と、ジョージのスペーシングがかみ合い、完璧に守ることは難しい形です。
■ジョージ×カワイ×ハーデン×ズバ
上記すべてを組み合わせ、全員でハンドオフしあうオフボールP&R。ドライブがだめでも、2の矢・3の矢がある万全の体制。最高にかっこいい
尚、ハーデンシステム化が進んだ現在も、クラッチタイムには完全にカワイの時間になります。先日のダラス戦では、クラッチタイムの全得点16点は、全てカワイが得点又はアシストしたものとなっており、まさに独壇場です。その上で、カワイへの激しいダブルチームが来ればハーデンのP&Rからズレを作る等、試合全体を通して、Big3のバランスは非常に自然に成立できていると感じます。
推しがポールジョージな私ですが、カワイが1st Optionで、1番ゲームをコントロールするのはハーデンで、でも一番PT長いのはジョージ、という今のバランスは結構気に入っています。
さて、ここまでハーデンシステムの効率が素晴らしく、最大化するのに相応しいものであると記載してきましたが、何故今までやってこなかったのか、何故今になって出来るようになったのかについて、ラスとの共存の文脈で考えていこうと思います。
ラス起用法の変化
前の10試合まで、ラスはジョージと2人でプレーする機会が多くありました。Big3の中でラスに最もフィットするのはシュートの上手いジョージという考え方で、つまりこれはラスFirstで、ラスがリムアタックする為のスペーシングを考慮した発想であったかと思います。同時にノームも出場していました。
しかしながら、そのようなスペーシングにおいてもラスのIsolationはリーグボトム5に位置しており、カワイ・ジョージ・ハーデンを要しながら、ラスを中心に考えたローテにすべきかは、疑わしさがあったかと思います。
また、ラスとハーデンを切り離すことで、ペースの緩急がつく一方、ラスは昨シーズントランジションの効率でリーグ最下位を記録していたことも無視できず、ハーデンと並べてハーフコートオフェンスで戦う必要性もあったかと思います。
ラスはこれまで「213にエントリーしたら213と逆のローポに切れる」というルールでプレーしていました。結果的に、ローポストは右にズバ、左にラスといったように両サイドが埋まる状態になり、リムアタックする上でスペーシングに問題がありますが、これに対してタイルーは「213がミドルショットを打てるから成立する」と語っていました。
これは一部事実であり、現在のローテにおいても、1Qにラスが投入される際、Big3でコートに残り続けるのがレナードなのは、この要因が大きいためだと思います。
しかし、ハーデンの活躍によって事情が変わりました。ハーデンもミドルは打ちますが、優先度は高くありません。あくまで、センターとのP&Rによりリムアタックすることが1st Optionであり、チームとしても望んでいます。ラスがローポ待機することでその選択肢が取りにくくなっていたことが、ラスとハーデンの共存の難しさに繋がっていました。
同様に、ラスとジョージの同時起用は、ラスにとってメリットが大きい一方で、ジョージもミドルを打てるものの、リムアタックでリズムを取っていく選手であることを自ら公言しており、これはファンも思うところです。
またそれによってFTを5アテンプト以上獲得できた試合では平均29.6得点を残せているというデータもあることから、ジョージにとってもリムアタックは非常に重要であると言えます。
ラスのOn/Off時のチームメイトのショットクオリティの差は、ラスがOnの時に▲0.022、ラスがoffの時に+0.007となっており、ラスがオンコート時の方がチームメイトがタフショットになってしまっていました。このデータはシーズン全体のもので、ローポ待機の頃の影響が大きいのかは不明ですが、このようなスペーシング問題はミドルシュートを中心にしないハーデンへの影響が特に大きく、以上から、タイルーはローポ待機戦術を変更する決断に至ったのだと思います。
ハーデンをプライマリーハンドラーとして最大限活用するために、そしてジョージもリムアタックできるようにする為に、ラスのローポ待機を辞め、通常通りウィングやコーナー等に待機する形へと変化することになりました(”ほぼ”であり、カワイと出る時間帯などで、今でも多少見かけます)。
ラスを離すディフェンダーは一定数いるものの、C&S 3Pを打つだけでなく、カッターとしてリムに合わせる動きも以前より増加しているように見受けられ、現在これが機能しています。ローポ待機を辞めた現在のラスの起用法について、いくつかClipを置いておきます。
■コーナー待機し、3ptを打つラス
■コーナーからカッティングしダンクするラス
■同様の形で、コーナーからリバウンドに飛び込むラス
■45度で待機し、スリーを打つラス
■番外編。カッターとしてのラスとハーデン
このようにローポ待機を辞めたことで、ハーデンのP&Rとラスの共存が見えたこともあり、またカッターとしてのラスを一番活かせるのはハーデンであることから、ラスはハーデンと共存する機会が増加するローテーションへ整理されていきました。
また、ラスを活かすスペーシングの観点で、シーズン序盤に比べてハーデンのC&Sのリリースが早い&積極的になり、確率も回復したことも、タイルーの決断を促したように思います。
更に、ハーデン・ラスを並べる際には、ハーデンのP&Rのスペーシングを生むために必ずノームが3番で出場します。また同様の理由でその後にはレナードより先にジョージが出てくるローテーションとなっています。
余談ですが、ラス用のセットプレーの中で私が一番好きなものを載せておきます。真ん中を割る感じが爽快です。1つ目のClipでは画面奥でハーデンの引力が機能している様子もうかがえます。にしてもラス早いな。。
かくしてハーデン・ラスの共存を実現したわけですが、シーズン序盤にこのラインナップをしていた際に必ず言われていたのが「ディフェンスは大丈夫か?」ということです。3番にノームを出すラインナップであり、213が同時に休みます。
もともとノームは過去のトレードで格安で獲得しましたが、それはPORでリラード・サイモンズと並べて3番起用されていたものの、その布陣がDF面で大きな問題を抱えており、ノームの純SGという扱いの難しさと5年契約の重たさから市場で価値がつかなかった為で、ここへ来てタイルーがラス・ハーデンに並べてノームを3番起用することは非常にチャレンジングだったかと思います。
過去、ラスとハーデンが同時にオフボールDFをする際、ローテミスやボックスアウトのさぼりが目立ち、特にNets戦のこのシーンは、2人の併用を反対するのに十分な材料だったかと思います。
この問題を解決したのは大きく2つあり、1つはラス自身・ハーデン自身がDFを改善させたからだと思います。現在では2人が全力でDFをするシーンが以前より多く見られます。
ラスは以前よりP&Rされた後に厳しくチェイスしない点が目立っておりましたが、現在は積極的にカットしに行く姿勢も見受けられます。
ハーデンもまた、ディフェンスの質を高めており、オフボールでもチェイスしています。ちょっと動きがかわいい感じになっていますが。笑
また、オンボールDFにおいても、両者はそれぞれ別の形で貢献しています。
ハーデンは、相手のボールをはたくスキルが素晴らしく、スティールないしブロックを計上しています。また、過去のプレイオフにおいても良いディフェンスをしていたというスタッツもあるようです。もともとフィジカルが強いですしね。
ラスは、直近ではルカに対して、昨年のプレイオフでの対KDを彷彿とさせるような圧をかけていた姿が非常に印象的でした。また、ボールが入る前のディナイにおいてもその身体能力をいかんなく発揮しており、その到達点の高さは中々他の選手には真似できません。
クォーター終わりのディフェンスポゼッションから出場する機会も多く、タイルーとの信頼関係が生まれていることがわかります。また、DFG%(リムでのディフェンス力を図る指標)はリーグTOPも記録しています。
シュートファールをして相手が外す(アンドワンにならない)とFGAにカウントされず、FTで失点しているのにDFG%が良くなるという数字のあやもあるので、相手のシュートに手を振り下ろし過ぎず守れれば、TS%でも低く抑えられるのではないかと思います。
また、今回は詳細割愛しますが、ノームのDFも改善が目覚ましく、もちろんフィジカルで押し込まれてしまう機会も多くありますが、昨季のような安易なスイッチミスはかなり減りましたし、オンボールDFも頑張っています。INDやBOSなどの多くの3PTを演出するチーム相手だとまだまだミスが目立つ場面もありますが、ガード3人を並べても大崩れしなくなったことから、以前までのマンと同時出場しDFを補ってもらうスタイルから卒業し、オフェンスに重点を置いたローテを組めるようになったのは大きな進化です。
タイスとプラムリー
そして、ハーデンとラスの共存、それを支えるノームの3番起用を可能にしたもう1つの大きな要因が、タイスの存在だと思います。
【注】この後あれこれ書いていますが、一通り記事を書いた後、1月4日に本人から今の良いチーム状況を崩したくないからローテ入りしなくてよいとの聖人コメントがあり、議論の必要はもうなさそうです。
ありがとう、プラムリー。
タイスはクリッパーズにとって新しいストレッチビッグの要素を持っており、アテンプトは少ないながらスリーを打ってくれるところが皆のスペーシングを助ける場面があります。
現在、タイスのC&Sの3PTは、平均0.8本打ってFG%が56.3%です(!)。EFG%ではなく、FG%ですよ。これはノームよりも高く、クリッパーズで一番の効率です…(笑)
たまにタイスがスリーを決めると非常に得した気分になれます。
とはいえスリーを警戒してタイスにフェイスガードするチームはいませんので、スペーシングの観点ではおまけ程度の影響かもしれませんが、ズバと違い俊敏性のあるセンターなので、P&Rにおけるラスとの相性は良いです(ラスはPT18分の内、14分をタイスと共有しており、ズバとは4分だけです)。
そして、こちらが本命ですが、プラムリーの頃と比べてDFをある程度センターに任せて良くなったことが現在のローテを支える基盤となりました。これがタイスの最大の貢献だと思います。
下表にて、DF関連スタッツでタイスとプラムリーを比較してみました。優れている方を黄色ハイライトしています。
DEF RTGは周りの影響も多そうですが、プラムリーはDFG%がリム周り・リム以外の何れも厳しい数値となっており、タイスも約203cm(ジョージと同じ)とアンダーサイズでセンターとしてDFが特別良いわけではないですが、平均的なリムプロテクションに加えて、ミスが少なく、機動力で時にスイッチもできる器用さがあり、プラムリーより良いディフェンダーです。
また以前にも、タイスはプラムリーと比べて、100ポゼッション当たり7.3点も守れているというスタッツが出ており、大きな違いです。
プラムリーが悪いというより、チーム事情とプラムリーの個性がかみ合わなくなった不運もあります。これは昨年ロコがスモールセンターをやってDNPとなった経緯に似ています。
昨年TDLで控えセンターを探していたLACですが、その時点で様々な候補者が想定された中でも、プラムリーは最もDIFF%の数値等が悪いことは分かっていたことでした。
それでもプラムリーが獲得されたのは、控えセンターとしてオフェンスの面で非常に優秀でEFG%も高く、ノームにとってありがたいオフボールパサーであり、サイズのある素晴らしいリバウンダーとしてLACの弱点を補完しうる存在でもありました。
また、ハーデン獲得前はBlitz対応を引き続き課題として抱えており、プラムリーの獲得は、ショートロールする優秀なパサーとしての役割を期待してのことでした。
しかしながら、ハーデンを獲得しBlitz対応に不安がなくなったこと、ラスハーデンノームを並べるために残る4番5番はディフェンス要因が欲しくなったこと等を背景に、控えセンターがプラムリーである必要性が失われてきてしまいました。
ただ上記の事情を考慮しても、プラムリーのDF自体かなり厳しかったとは思います。。。
以下のClipなどを見返すと、これからラスハーデンノームにプラムリーを並べることになれば、DFが崩壊することが容易に想像できてしまいます。
プラムリーが復帰したものの、12/29時点でタイスとプラムリーの起用について話し合いは行われていないとされており、その後MEM戦以降でもプラムリーの出番はありませんでした。
私個人としては、苦労して練り上げた今のローテーションを維持する方が望ましいと考えておりますが、今後どうなるかは注目すべきところです。仮にローテに加わらなかったとしても、3番手センターとしては非常に優秀なので、焦ってTDLで放出する必要もないと思います。
縁の下の力持ち:C&S
さて、これまでローテーションの変化について記載してきましたが、最後に、上述の変化の背景のいずれとも密接にかかわってきているのがC&Sです。LACのC&S事情について見ていこうと思います。
今シーズンのC&S 3PTのFGA・FG%を、FGAが多い順に並べると以下の通りです。
Big3とノーム(とタイス)は皆40%超えとなっています。結果として、ワイドオープンのC&Sはリーグ3位の水準です。
これが効率的なオフェンスを生んでおり、上手くいっているように見えますが、一方でアテンプトが少ない点は改善の余地があるかと思います。チームとしてのスタッツは以下の通りです。
EFG%は高いながら、その数は少なく、リーグ28位です。この背景には、当然モリスやバトゥムを放出したことがあります。
LACというチームの個性を確認するために、213結成後の過去5年間、チームで最もFGAの多かった選手を並べると以下のようになります。
上記のメンバーに加えて、21-22シーズンはバトゥム・モリス・ロコがそれぞれFGA3.9以上、22-23シーズンもモリス・バトゥムが3.9以上のFGAを記録しており、213のサポートキャストは3ptシューターというのが定番でした。
今シーズンは、213結成後初めてエースであるジョージ自身がチームで最もC&Sを打っている状況となっています。
また、ジョージはコーナー待機しているわけではないので、チームとしてコーナー3の確率はリーグボトム4を記録しており、これも改善の余地があります。
LACはリーグで最もパスが少ないチームであり、エース陣のオフェンスで決めきるか、1つのパスでC&Sを生む形が非常に多いです。ストレスなくオフェンスを行うためには、クイックリリースで3PTを打てるか、ある程度ディフェンスに近づかれた状況でもタイトショットを決めきる力が必要ですが、前者はバトゥムが、後者はモリスが、それぞれ当てはまりますね。
213はグレートパサーではないので、キックアウトパスが胸元に来ずちょっと打ちにくいこともままあり、ロールプレイヤーの打ち切る・決めきる力は重要でした。
(ちなみに、今でこそバトゥムのノーディップスリーがPHIファンから絶賛されてますが、LACでそれをやり始めた時はかなり確率が落ちていた印象で、PHIファンには感謝してほしいですね!)
現在、チームでその両方を高いレベルで実行できる選手がジョージです。ラス×ジョージのコンビが無くなったのはハーデン中心に移行したからと述べましたが、同時に、ハーデンとジョージの相性が非常に良いことも背景にあると思います。特にセットプレーで走り回りながらムービングシュートを打ち切る点は、正確なパスを捌くハーデンの横で輝く要素になりました。
ハーデンのパスからクイックに打ち切るジョージは、ラスやマンの引力が低い状況下でも効率的なオフェンスを支えています。
■ハーデンのパスから、タイトな状況でクイックに打ち切るジョージ
■ハーデン・ラス・ノームの時間帯に、クイックに打ち切るジョージ
ジョージのC&Sには、その長いキャリアに裏付けられた信頼と実績があります。以下は過去8シーズンのC&S 3PTの推移をまとめたものです。
ジョージは過去8シーズン全て38%以上で決めており、また22-23シーズンを除き全て40%以上で決めています。確率だけでなくボリュームも他の選手の2倍弱あり、16-17シーズンから20-21シーズンにかけては、5年間毎年200本以上打って40%以上を記録したリーグで唯一の選手でもあります。1/2にLACに来てから675本目のスリーを決め、LACのALL TIME 3PT MADE数で、2位の674本のJJレディックを抜きました。
FTの上手さと3PTの上手さの相関関係は高いとよく言われますが、FTにおいても現在リーグ2位の安定性を誇っています。
ハーデンがNETSでBig3を結成した際、KDもカイリーも40%でC&S 3ptを決めていますが、KDもカイリーもFGAは3.1で、ジョージの4.4はその1.5倍に相当し、ハーデンが共存したスターの中でも随一のC&S・Moving shootを得意とする選手です。そしてもちろんDFは折り紙付き、相性が良い訳です。
ジョージが単独エースでコートに立つ時間がないことは説明しましたが、一方でPTが一番長い背景にこのC&Sがあると思われます。ノーム以外のロールプレイヤーもこの仕事を高レベルでこなせるようになればジョージを多少休ませることが出来るかもしれないので、今後に期待しています。
そしてC&Sに触れるなら、この男に触れないわけにはいきません。
12月の影のMVP、ノーマン・パウエルです。
12月に、14.6点を50/40/100で決め(100って何事?)、チーム1位の+16.8のNET RTG、オンコートとオフコートのNET RTGの差もチーム1位の25.4を誇る、今最も勢いのある漢です。
6th man賞の話題にならな過ぎている漢でもあります。
彼もまた、様々なシューティングスタッツで名前を刻んでいます。オフボールのショットメイキングではリーグ5位です。
カワイ、ジョージ、ハーデンの誰とも相性抜群で、スタメンと出る4Qでは、リーグ2位のTS%を誇ります。トレードに出さなくて本当に良かった!
ペースも遅くパス数の少ないLACにとって、一度のキックアウトパスから得点を決めきるスキルはオフェンスを停滞させないためにも非常に重要であると何度も述べていますが、従ってC&Sに次いで重要なのが、クローズアウトシチュエーションでのドライブで、213の横にベテランシューターを並べていた昨年までのLACに欠けていた要素になります。
この点、ドライブも含めたSpot-upシチュエーションの攻撃効率全体で見ても、ノームはリーグトップの水準のクローズアウトキラーです。
ドライブ数を見ると、ハーデン獲得以降、3.4回→4.0回→5.0回と徐々に増加させており、積極性が増しています。
また、決めきる力に関して、昨季からの大きな変化として、フローターゲームを身に着けたことも大きいと思います。ノームは5-9FTの距離をシュートを、昨季は1.2本打ってFG40.8%でしたが、今期は1.4本打って47.7%決めています。少ないように見えますが、C&S 3ptが3.0FGAですから、その半分程度のアテンプトがあります。
下のClipではノームがスクリーンを使ってリムアタックするシーンも多くありますが、昨年まではセンターを抜ききった後にリムの裏からセンターにパスを出そうとしてカットされターンオーバー、というパターンが非常に多くありました(なぜか絶対通らない…)。今季は完全にリムを見据えており、フローターも駆使しながらシュートまで自己完結する意識に変わったように思います。
ちなみに、クローズアウトシチュエーションでのドライブもC&Sと同様に、何でも屋のジョージが遂行出来るため、PT増加の一因となっていることは言うまでもありません。DFは全力で彼にクローズアウトしますしね。
ノームは6th man賞の大本命だと思うので、このまま大活躍を続けて、チームを高い次元に押し上げてくれることを祈っています!
そして最後に、期待を込めて、我らがマンにも触れておかなければならないと思います。
PHX戦をはじめ最近では復調したようにも見えるのでもう心配いらないかもしれませんが、マンのC&S 3ptのFG%は17.2%で、Second Spectrumによれば、今季キャッチ&シュート3を60本以上試みた168人の選手の中で、25%を下回った唯一の選手となっており、12月のショットチャートは真っ赤になっています。
ポゼッション当たりの得点という観点で見ても、ガードの中で最下位となっており、その消極性を表しています。
マンがスロースターターであることは数値でも出ているので、これから回復していくと思いますが、あんなにオフに練習しているのに、不調から始まるのは不思議ですよね。彼の場合、シュートを打つ積極性・メンタル面が仕上がってくればシュートも入りだすように思うので、不屈の闘志で打ち続けてほしいです。
最近、補強をするならマンに代わりサイズのある3&Dのウィングという声をよく聞きます。DFSなどがそうですね。
PHXが一昔前からブッカーを除いて全員が刷新したことが以前話題になりましたが、LACもローテーションメンバーに限れば、21-22シーズンのあのPOシリーズをともに戦ったメンバーは、カワイ・ジョージ・ズバ・マンの4人しか残っていません。私の中でのCore4です。この4人をスタメンにおいて優勝出来たらこの上なく嬉しい訳です。
感情的なものを抜きにしても、リム周りの強さや、攻守での運動量の多さ、相手が逆転の為に3pt連打を仕掛ける場面で蓋をするためのSmall-ball要員になれ、ショートロールで中継役も担い、C&S 3ptでも過去3シーズン約40%以上で決め続けており、実績を積んでいます。
また、シーズン当初、Big4ないしBig3の横で小さくまとまり消極的だったものの、現在は36分換算のFGAは昨シーズンより増加しており、意識改革も進んでいるように思います。直近では、タイルーと話し合ったことも報道されていました。
今季はLACにとって初めてジョージがチーム1のC&Sシューターになったシーズンであり、マンに求められているのは、確率の回復はもちろん、アテンプトをもう1回ほど増やしてもらえるとチームとしてはありがたいと思います。その意味では、マンに込められた期待は、回復ではなく成長かもしれません。
また、クローズアウトシチュエーションでドライブするなら、様子見ながらドライブしペイントでプルアップを打つのではなく、そのままリムアタックするつもりで全速力で試みてほしいです。ミドルも良いですが、ミドルありきは避けたいところです。
コビブラも積極的に打っており、クローズアウトシチュエーションでコフィーも素晴らしいドライブをしているので、マンも負けていられません。
マンが奮起することを祈願して、Hater Centralデビューしたこともここに記録しておきます。
2024年、見返してやれ!
LACの新しいローテーションについての話題は以上です。
スタメン変更以降は大きな変化はないように思えましたが、改めて整理してみると、色々と変わったことがわかりました。
やはりタイルーはやってくれる男です。
コートで戦う6人目のゲームメイカーとして、選手の能力を最大限生かす戦術を生み出し続けていると思います。これからも頼むよ!タイルー!
相性の悪いチーム
さて話は変わりますが、シーズンももう半分を過ぎようとしているので、LACにとって相性の悪いチームについて、あまり数字は使わずカジュアルに書いてみようと思います。
下表は、213が2人とも怪我無く出場した際のプレイオフ・プレイイン進出チームとの戦績を集計したものです。元々ハーデントレードの記事を書くときに参考にしていたもので、個人的にハーデン獲得を推していた理由の1つでもあります。
昨年のトレードデッドラインでレジーを放出し、ラスを獲得したLACですが、強豪との戦績では、レジー時代が7勝5敗、ラス獲得後には3勝5敗へと落ち込んでいました。
ちなみに、LACファン(とPOで対戦したDALファン?)以外のレジーの評価はあまり高くないかもしれませんが、213とのフィットやローテDF、ここぞというときのアイソレーションも含めて本当にすごい男でした。私も大好きです。一番好きなプレイオフシリーズのLACのローテDFを置いておくので是非ご覧ください。LACが目指すところはここだと思います。今でもオフシーズンになるとこの頃のPOを見返してしまうファンは少なくないはず。
ハーデントレード前、負け越していたのはDEN、SAC、OKC、MIL、PHIです。この5チームのうち今季戦ったDEN・SACに対して、ハーデン獲得後は勝てているというのは非常に大きな成果です。
NOPとは、過去もなんだかんだ健康で対戦した経験は少ないですが、今シーズン既に負けています。
LACの苦手なタイプでイメージするのは、フィジカルな4番とストレッチできる5番、それらの選手がリバウンドが強く、加えて213を守るウィングディフェンダーもいるとなると、かなりやりにくい印象です。
現在の4番はカワイで、DEN戦でAGを守ったように守れないことはないですが、LACとしては体力を削る相手を終始カワイにマークさせたくない事情があります。最終的にカワイはエースハンドラーにマークを変えますしね。
NOPはザイオンとバランチュナス、MILならヤニスとブルックロペスが上記の4番・5番の要素いずれにも当てはまり、NOPはハーブ、MILは以前ならホリデーが213を守るディフェンダーとして素晴らしいです。
そして今季からは、タウンズとゴベアがいて、ANTとマクダニがウィングを守れて、全体的にサイズのあるMINも厄介なチームだと思います(ゴベアはスリーがないけど)。
これらのチームが今季軒並み調子が良いのも少し怖いです。MINといえば、カワイがいなかったとはいえ過去のプレーインでスモール対決をして敗れたことが記憶に新しく、ウィングディフェンダーの優秀さが目立っていると思います。
またOKCは少し種類が違いますが、ストレッチしてズバッツを外に追い出しつつ攻守でセンターとしても強力すぎるチェットの存在が厄介です。
BOSは、テイタム・ブラウンには213+ズバのDFが刺さる印象がありましたが、ホリデーとポルチンギスが来て厄介な存在になりました。
PHIも強力ですが、相性というよりガチンコ勝負で勝てるかどうかかなと思っています。
話を戻すと、LACが苦手なタイプへの基本的な対応策としては、まずズバッツがマークするのは、NOPならザイオンもチュナスもありますし、MILならヤニスにつきます。そして、今までであればチュナスやKATをバトゥムがパスを入れさせないように完全にフロントに回って守る、というのが定番でした。
今後、これをどうするのかは注目ポイントかなと思います。以前のNOP戦ではフィジカル担当のタッカーが良い働きをしていました。個人的に、タッカーは2年契約が重い点を踏まえると、他チームからの需要もありそうですし、このTDLで放出して2巡目指名検討に変えた方が良いと考えていますが、タイルーはもともと彼をスタメンにすることを検討していた時期もあり、DFでは相応の評価をしそうなので、ポイント使いもありえるかは気になるところです(逆にここで使わなければ、放出の方向性な気がします)。
これらの懸念がトレードでPF獲得したい派の背景にあると思います。後述しますが、タイルーは多分そんなに気にしていないと思いますが。
ただ、当然LACもハーデンを獲得したわけで、リーグトップクラスの攻撃力を持っており、相手がハーデンを含むBig3への回答を持っていなければ、上記のDFでの懸念はある程度無視できます。
その観点では、Big3全員に良いディフェンダーを当てれるMIN、BOSが手ごわそうです。
最後に、これらのチームとの対戦日程を確認すると以下の通りです。
1月6日:NOP①
1月15日:MIN①
1月17日:OKC①
1月28日:BOS
2月8日:NOP②
~TDL~
2月13日:MIN②
2月23日:OKC②
3月4日:MIN③
3月5日:MIL①
3月11日:MIL②
3月13日:MIN④
3月16日:NOP③
3月25日:PHI①
3月28日:PHI②
…お、多くない!?
なかなか大変なスケジュールです。
TDLまでに西の強豪とは一通り当たれるので、まずはその戦績が試金石になると思います。MIL・PHIとはTDL以降にしかもう試合がないので、それを考慮したトレード実行はリスキーな気がしますね。
ちなみに開幕当初、タイルーは9~10人ローテでやると話しており、ハーデントレードで人数が減ることを想定していたならトレード後は9人の想定だったと思いますが、今からトレードするなら今のローテーションプレーヤー9人の内を1人ローテから外すことになります。
コビブラは、直近のMIA戦・PHX戦ではローテを外れコフィーが代わりに出ていることから、まだまだタイルーの信頼を獲得するに至っておらず、PO経験もない為アップグレードの対象になりえますが、POで使えるよう育ててほしいと今は思っています。代わりのコフィーがかなり頑張っていてめちゃくちゃうれしいですが、コビブラが干されると4番がいない懸念は色濃くなるため、心苦しいけどまだコビブラを試してほしい自分もいます。というか、コフィを使うということは、タイルー的には4番問題はたいしたことないという考えなのかなと推察してしまいます。
ベンチで不満を漏らさずBig4から日々学び続けている骨も大事に育ててほしいと思っています。
また、スタメン級の選手を獲得しようとすればそれこそマンの放出や、指名権の全放出もあり得るため、ハイリスクです。補強は常に検討が必要ですが、重要なプレーヤーか指名権を出すくらいなら、現時点ではトレード不要派です。
いずれにせよ、上記強豪との対戦は今後のトレード動向を左右し得るため、注目したいと思います。
終わりに
今回は、タイルーのローテーション変更を中心に、LACの快進撃の背景について考察してみました。
複数のローテ選手をスター選手と交換したため、手札が減ったはずのLACですが、今ある手札で最大限の調整をしたタイルーは本当に見事です。
Big4結成時に大変なことになったように、これからまた壁にぶち当たる時が来るかもしれませんが、その時はまたタイルーの手腕で何とかしてくれると思います。なので、浮き沈みがあっても辛抱強く応援しましょう!
ここまで驚異の18,000字超え!
恒例の超長文となりましたが、最後までご覧頂いた方、本当にありがとうございました!今回は書くのにかつてなく時間がかかったので、次書くタイミングは分かりませんが、折を見て更新しようと思います。
最後に、今最も勢いのあるクソコラ製造アカウントをご紹介して終わりにしようと思います。連勝すると新たなクソコラが生まれます。フォローして、笑顔で2024年も応援していきましょう。
改めて、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
クリッパーズ優勝!
ありがとうございました!!!
Mame