行動経済学を考えよう
~理論編~ 目次
1.行動経済学ってなに
2.意志決定の手助け
3.まとめ
1.行動経済学ってなに
行動経済学とは簡単に言うと、心理学+経済学のことである。
人間の心理や感情をしっかりと分析した上で、経済を考えていこうという学問だ。
行動経済学は以下の3つに役立つとされている。
1:マーケティング
2:マネジメント
3:自己実現
人間の行動を心理学の観点から解明しようとして生まれたのが、行動経済学なのである。
すなわち、ビジネスに生かすことが出来る学問ということ。
行動経済学=マーケティングとも言われるくらい、経済の部門と実際に行動を起こす心理が組合わさったものなのだ。
昔はやりたいことがあっても我慢したり、細かい商品計算をしたり、自分だけよければすべてよしみたいな考え方が、経済学の考え方であった。
しかし、なぜそのような行動をとるのかを経済学だけでは説明出来なかったのである。
有名なマルクスの「資本論」にもあるように、私たちの暮らしにはたくさんの心理が働いているのである。
だからこそ、人の心理が働いているポイントを捉えることでマネタイズに生かしていくことが重要だと言える。
2.意思決定の手助け
人間の意思の決定を手助けする思考を「ヒューリスティック」という。
物事を深く考えずに、即座に判断することである。
早い判断はするものの、状況によっては都合よく解釈したり、偏った解釈を引き起こすこともある。
パーティーの騒動の中でも相手の話だけ聞き取れる場面を心理学では「カクテルパーティー効果」というが、行動経済学では「利用可能性ヒューリスティック」とも言われている。
すなわち、人は選択的に知覚出来る生き物なのだ。
また、心理学で人は第一印象に左右される「初頭効果」というものがある。
このように代表的な物を見て、全体も同様であると結論づける直感的な考え方を「代表性ヒューリスティック」という。
人は目立つものに気を引かれて、正確な評価を出来ないこともある。
「ハロー効果」と言われているが、行動経済学では「固執性ヒューリスティック」といわれている。
このように見てわかるように行動経済学には、心理学的要素が強いのである。
3.まとめ
心理学と経済を絡めた学問が行動経済学ということがわかった。
これはかなりマネタイズに生かせそうである。
今まで実はしらないうちに使っていた学問なのだ。
行動経済学を学ぶことで、さらに売り上げアップを狙ってみよう。
~実践編~ 目次
1.思い込み
2.損することはわかっている
3.行動を変えられる
4.安いと感じる理由
5.まとめ
1.思い込み
よくある実験でワインの飲み比べをすることがある。
1万円する普通のラベルワインと2000円くらいのワインにプレミアムのロゴをつけたワインを飲み比べてみると、圧倒的に2000円のワインの方が人気が高い。
このように知識が知覚に影響を与えることを「プラシーボ効果」というが、行動経済学では「固着性ヒューリスティック」という。
商品を売る際の見た目によって、脳に思い込ませるのである。
お得感やプレミアム感を出すことで、安い商品でも高額に感じ、購買効果につながるのだ。
2.損することはわかっている
パチンコのようなギャンブルにはまる人の心理として「サンクコスト効果」というものがある。
お金や労力、時間をもったいないとわかっていても止められない現象である。
今まで努力して築き上げたことに固執してしまうのだ。
毎年のように携帯の新機種が発売されるが、高性能のものが他社から発売されたら消費者の目はそちらを向いてしまう。
普通に考えたら発売を中止した方が良いが、過去の労力を考えると発売に踏みきってしまうのだ。
もったいないと考えてしまう心理がそこにある。
3.行動を変えられる
言葉のチョイスや伝え方一つで人の行動は変えられる。
表現方法や伝え方を変えることで、印象が大きく変わることを心理学では「フレーミング効果」という。
これも固着性ヒューリスティックの一つだ。
広告や宣伝ではかなり有効となる。
自分の商品の売り文句一つで、プラスの印象にもっていけるようにしよう。
価格が高いものは割引率、価格の低いものは金額を表示する方が高い効果が生まれると言われている。
4.安いと感じる理由
人は最初に提示された情報が、のちの判断に影響があると言われている。
「アンカリング効果」と呼ばれている。
最初の表示価格の印象が大事だということである。
新しい情報を処理する際には、アンカーが影響するのだ。
例えば高額商品が今なら3割引きみたいな表示をし、期間なども付け加えることでその印象が大きく影響する。
高額商品を売りたい時は、最初に印象づけてみると良いのだ。
5.まとめ
行動経済学は心理学にプラスで奥が深いことがわかった。
理論を理解した上で実践あるのみ。
ビジネスの場面で活用していこう。
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