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Quibiが身売りを模索? 4月にローンチしたばかり

Quibiとは

Quibiは、2020年4月にローンチされたスマートフォン特化型のショートムービー(8分間程)のストリーミングサービスです。"quick bites"が語源。ドリームワークスの創業者のジェフ・カッツェンバーグが率いるチームは、スマートフォンで、ハリウッド(Netflix)クオリティの動画を見られるという期待を一身に背負い、ローンチ前に関わらず$1.75B(約2,000億円)をDisney、NBC、Warner Mediaなどから調達しました。

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ポジショニング

Quibiの経営陣は、QuibiをSnapchat、Instagram、Tiktokなどの超短尺消費者生成コンテンツとNetflix、Disney+、Amazon Primeなどの長編スタジオコンテンツの隙間にポジショニングを行い、8分程のハリウッドスタジオクオリティコンテンツを月5ドル(広告付き)と月8ドル(広告無し= Netflixより安いが、Disney+より高い)で提供することで、8分程のスキマ時間の獲得を目論んだと言われています。

現実は

① ユーザー数
目標の有料ユーザー獲得数を大きく下回っているとレポートされています。90日間の無料トライアルから有料ユーザーへのコンバートが上手く出来なかったと予測出来ます。

② ダウンロード数
ダウンロードのピークは、4月6日のサービスローンチの日だったとレポートされています。ローンチ後、最初の2ヶ月のダウンロード数は、90日間の無料トライアルも虚しく、450万ダウンロードと思わしく無い結果に。

③ 訴訟問題
独自の機能として注目されていた、動画をシームレスに水平と垂直で表示出来る機能は、他の企業から盗作の疑惑で訴訟を起こされています。

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問題点は

Quibiの経営陣は、ユーザーの超短尺消費者生成コンテンツと長編スタジオコンテンツの隙間の「スキマ時間」(例えば待ち合わせの時間や公共機関に乗っている間)を狙ったが、2つの大きな問題に直面している模様です。1つ目は、コロナウィルスの影響で「スキマ時間」が消失してしまったこと。2つ目は、この「スキマ時間」の領域には既にSNSとゲームアプリという非常に強力な競合が存在していたことです。そして、このコロナ禍に無料で使用出来る、InstagramとTik Tokやゲームアプリのビジネスは全般的に順調だったという事実があります。

明らかになったのは

① 本当の競合
Quibiが獲得を狙った「スキマ時間」での本当の意味での競合は、SNS(InstagramやTik Tok)や人気ゲームアプリだったということ。そして、それらの強力な競合に対して、有料のQuibiが立ち向かうのはかなり難しい状況だとということが明らかになりました。

② 「スキマ時間」とハリウッドスタジオクオリティのミスマッチ?
現状の結果から見ると、「スキマ時間」にハリウッドスタジオクオリティの動画は求められていない様に見受けられます。

③ 「スキマ時間」は、ユーザー参加型や他者と繋がれるコンテンツに需要?
現状は、他者と関わりを持てるSNSとゲームアプリがQuibiより支持された結果になりました。あくまでも仮説ですが、コロナ禍の「スキマ時間」には、ただ見るだけのテレビの様な受動的なコンテンツよりも、ユーザーが能動的に関われるコンテンツが求められているのかも知れません。コロナウィルスの影響が無くなった時に同様の結果になるのかは、改めて確認をする必要があります。

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今後は展開は

既に一部では、NetflixやHuluなどのメディア企業への身売りや、M&A、株式公開を模索していると報じられています。また、スマートフォンユーザーを多く抱える携帯電話プロバイダーが買収をし、コンテンツ制作・配信企業として活用し、ユーザーへの無料サービスとしてコンテンツを提供する可能性もあるとも言われています。何れにしても、今後の動向もウォッチしていきたいと思います。個人的には、アメリカよりも電車通勤が圧倒的に多い日本、アジア、ヨーロッパ市場の方が適性が高いと感じました。

日本では、Quibiと比較的コンセプトが近い、SHOWROOMのスマートフォンでの視聴に特化した、プロクオリティのバーティカルシアターアプリ「smash.」が10月22日よりサービス開始ということなので、こちらも注目です。

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Source:
https://quibi.com/
https://apps.apple.com/
https://smash-media.jp/

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