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エネルギーのレベル
悩み
ここ数日、いつも同じところで愛馬が曲がらない現象が起こり、一人悩んでいた。今までできていたことが突然できなくなると、なぜだろうと思ってしまう。自分の乗り方が悪いのかな、と自信を失う方向へ思考が向いてしまう。解決の糸口が見つからず、同じ練習をして同じところでつまづくことを繰り返していた。
覚醒
乗馬公園でほぼ毎朝顔を合わせる方に、物理的に呟いてみた(Twitterじゃないですよ)。そしたら「馬にやられましたね。同じところでサボる味をしめて、ヤッタァって思ってますよ」と言われ、目が覚めた気がした。
馬が試してきているのだ。そして私は負け続けている。突然、お腹の底から、負けん気がムクムクと湧いてきて、やったるで! という気持ちになった。
いざ!
この方からアドバイスをもらって、今朝は勝負に出た。決戦の時ぞ!
まず、練習の内容をガラリと変えて、コーンを使ってスラローム。愛馬は意外に思ったはずだ(奇襲作戦)。大きく回って曲がらないときは小さく、はやく曲がる(曲がらせる)スラロームが良いのだそうだ。最初は戸惑っていた馬も、そんな考える余裕もなく次のターンの指示が私から来るので、必死になっていたと思う。
コーンの間を通る小さな円を描く練習もした。回る方向を不定期に変えた。次に何の要求が来るかわからない馬は必死だ。馬上の私も実は必死だったが、昨日から、今日は絶対に負けないとコミットメントレベルがMax。また今日もいつもの練習かと思っていた(かもしれない)愛馬とはみなぎるエネルギーが違うのだ。
勝負
その後で、いつも曲がらない件の場所で輪乗り。参りました、とは言わなかったけど、これまで感じていた抵抗はほぼなく、思い通りに曲がらせることができた。
要は私が毎日、ぼーっと乗っていたのだ。そしてできないと思うたびに、エネルギーのレベルが下がり、馬のテンションも下がって、さぼっちゃおうという気にさせていたのだ。
抽斗
アドバイスをしてくださった方は経験豊かで、その方の馬を馬装する短い時間に話を伺った。こういう反応だったら、こう対処するというパターンを毎回乗る前に全て考えてから騎乗するのだそうだ。そういう抽斗をいっぱい持っている方だ。私は奥行きも幅もない抽斗が1つという感じなんです、と言ったら、「それを増やしていこうと考えるのが楽しいでしょ」と爽やかにおっしゃる。そりゃ〜あなたは経験がないから無理ですね、と言われてもおかしくない場面だったのに。
感謝
馬産地浦河には色々な形で馬に関わる人がたくさんいて、色々な場面で色々な人から助けられている。本当に感謝でいっぱいだ。
スッキリ
練習を終えた愛馬はどこかスッキリしていたように思う。毎日、刺激のない練習で、つまらないなぁと思っていたのかもしれない。私もスッキリ(負けなかったしね!)。そしてなんだか楽しかった。エネルギーのレベルを高めて行う練習はいつもの何倍も楽しかった。