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『進撃の巨人』から考える。ネタバレほとんどなし。

『進撃の巨人』が完結してしまった。。。
いわゆるロスな私・・・。
まだ見ていない人の為にネタバレにならない程度に。私の感じたことを書いてみたいと思います。

アニメが放送開始された頃、息子くん達はまだ小学生。
主人公の目の前で、母親が巨人に食べられるシーン。
流石に小学生の息子くん達には衝撃的だと、息子くん達に隠れてこそこそと見ていた私。

長く複雑なストーリー。
途中終わりの無い残酷な戦いに、何度も観るのが耐え難く、断念しかけたこともあったけれども、どうしても見届けたかった物語。

「こんなにも仲間を裏切って」
「こんなにも信じていたものに裏切られ」
「大切な人達が殺されて」
「誰かの大切な人を無残に殺して」

最後に何が残るのか。
それをこの目で見届けたかった。

小さい頃からアニメや漫画は好きだったけれど、小さい頃に観ていたのは藤子不二雄やサザエさん。

中高生の頃、重い病気にかかり『普通』の学生生活が送れなくなった私は、『普通』の漫画を見なくなった。。。

大学時代、深夜に再放送されていたエヴァンゲリオンに目を奪われた。
何とも言えない。
「心惹かれる」とはこういうことかとテレビに釘付けになった。

その後も、いつも私が惹かれるのは、
「人類が敵と戦う」
「主人公は仲間と一緒に居ても孤独を抱えている」
そんな内容のアニメ達。

例によって『進撃の巨人』もその類い。

最終回、ずっと戦っていた。
巨人達がとにかく前に前にと進んでいく。
何もかもを踏み潰し、何もかもをなぎ倒し。
人類の8割が亡くなる大惨事。

しかし何と!その参事を招いている1人が主人公。
それを仲間達が必死に止めようとしていた。

しかし、いくら戦っても戦っても湧いて出て来る巨人達。
「やっと!」と思った瞬間に打ちのめされる。
「これでもか」と繰り返し。繰り返し。
思わず録画を停止して休憩が必要なくらいに、観ているこっちも息つく暇がない戦闘シーンに圧倒される。

そんな中のワンシーン
ライナーがジャンに言った一言に目頭が熱くなる。
「俺たちは往生際の悪い調査兵団だからな」

『進撃の巨人』ではさまざまな国や民族が憎しみ合い戦いを重ねる。
どちらが被害者でどちらが加害者なのか。
搾取され、搾取して。
どちらが『善』でどちらが『悪』なのか。
見方次第でひっくりかえる。

そんな彼らが「俺たちは」と。一緒に戦っている。
「調査兵団」の仲間を最後は信じて。国や民族を超え、自分の『感じ』を信じて。

ニュースで、ガザとイスラエル。ウクライナとロシア。
そんな惨状を見ながら考える。考える。
何を見て。何を見ていないのか。
何を「信じて」このニュースを見れば良いのかと。
見方次第でひっくりかえる世界なんじゃないのかと。

『進撃の巨人』最終回

裏切りや殺戮などの戦いの先にあるものは、Happyエンドではなかった。
誰もが幸せな世の中なんて、無理なんじゃないかとさえ思う。
だけれども、少しでも幸せを感じられるように生きていきたい。

大惨事を主人公と共に引き起こしていたジーク。
彼が亡くなる前の最後の言葉。
まるではじめて見たかのように、頭上に広がる青空を仰ぎ

「良い天気じゃないか。。。もっと早くそう思ってたら・・・」

日々の日常の小さな幸せ。
何を見て。何を見ていないのか。

いつひっくり返るやもしれぬ世の中で。
いつもそこにある小さな幸せに。
どぉか息子くん達が気付けますように。

息子くん達の頭上には、青空がずっとずっと続いていきますように。。。
いってらっしゃい『進撃の巨人』





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