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【シリーズ小説】Guilty

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20代の頃の遼太郎は、やんちゃでちょっと悪いやつだった。抑圧された幼少期、それでも純粋だった高校時代、とある挫折をした大学時代…。社会に出て少々自暴自棄にはっちゃけた彼の青年期の…
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記事一覧

【連載小説】421 第3話

~カン・チェヨン 8:35。業務開始時間前のことです。 野島さんはいつも早く出社していらっ…

【連載小説】421 第2話

土岐拓実は全体朝礼の後、第一課の遠藤課長に連れられての挨拶回りで、第三課にも訪れた。 …

【連載小説】421 第1話

皆さん、こんにちは。少しお久しぶりです。 私が誰だか、わかりますか? なんて言ってもテ…

【短編】とうめい な かべ

📚️シリーズ 🧑‍🤝‍🧑登場人物 📝前日譚 間が空いたため、次回作へのスピンオフです。 …

【連載小説】鳩のすむ家 #14 最終話 〜"Guilty"シリーズ

~純代 私は目を閉じた。当然の展開だ。 唇が触れる。一度。 あぁ…遂にこの瞬間が来た。 こ…

【連載小説】鳩のすむ家 #13 〜"Guilty"シリーズ

~純代 さっきからメッセージを入れているけれど、既読は付かず。深いため息をつく。 結局最…

【連載小説】鳩のすむ家 #12 〜"Guilty"シリーズ

【前回のお話】 【こちらの後日談】 かつ#8の裏面のお話です。 ~純代 秋から冬へ。 ハロウィンが終わると一晩にして街はクリスマスに切り替わる。 11月から年の瀬に向けて一気に加速し、そしてクリスマスが過ぎればまた一瞬にして正月モードに切り替わっていく。名残を楽しむ事をシャットアウトされ先に先に急かすように。 日本人ってそもそも、名残や余韻を嗜む民族ではなかっただろうか…なんて、私は正月モードの、急に和になるところと、新しい年が始まる憂鬱さが合間って好きではないだけ

【連載小説】鳩のすむ家 #11 〜"Guilty"シリーズ

~由珠子 布団に入っても、久しぶりに寝付けなかった。 頭の中で何度も何度も反芻してしまう…

【連載小説】鳩のすむ家 #10 〜"Guilty"シリーズ

~由珠子 3月に入っても野島さんは、特に何も言ってこない。 正確に言うと道場では挨拶以外は…

【連載小説】鳩のすむ家 #9 〜"Guilty"シリーズ

~由珠子 年が明け、引っ越しなど慌ただしく過ごすうちに、あっという間に1ヶ月過ぎた。 母…

【連載小説】鳩のすむ家 #8 〜"Guilty"シリーズ

~由珠子 家の前まで野島さんと一緒に来た。玄関を開けようとすると、鍵が掛かっている。私は…

【連載小説】鳩のすむ家 #7 〜"Guilty"シリーズ

~由珠子 向こうから歩いて来るのは…野島さんだ。 隣には小柄な女性がいた。 彼女。 そんな…

【連載小説】鳩のすむ家 #6 〜"Guilty"シリーズ

〜由珠子 居間で鳩が鳴く。4回…5回…6回…。 間もなく20時になる。少しでもソワソワすれば…

【連載小説】鳩のすむ家 #5 〜"Guilty"シリーズ

〜由珠子 こうして8月の土曜午前中、道場へ通う事になった。午前中であればそこまで外出も厳しくはない。Tシャツにジャージを履き、ジョギングがてら図書館へ行くと嘘を付く。途中繁華街で遊んだりしないようお金は殆ど持たせてもらえなくなるが、それでもこの上ない解放感のあるひとときだった。 野島さんには "10時から2時間くらい" と言われていたので、早めの9時20分に道場に向かった。着替える必要もなく準備を行おうとしたら、既に彼は袴を着けて巻藁に向かって矢を放っていて驚いた。巻藁と