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久しぶりのテレビ


(約1,000文字です)

実家に子供を連れて帰った。

と書くと、とても不穏な空気が流れてしまうが、ただ親に孫の顔を見せに行っただけである。
(夕方には戻りました^_^)

我が家にはテレビはないが、実家にはある。

リビングにデデンと!

実家住まいの頃は、朝起き、歯磨きしながらまずテレビをつけていたものだ。

ニュース、天気予報から始まり、世の中のトレンド、その時世間を賑わしている話題、広告が一気に流れ込んでくる。

文字通り、テレビと共に1日が始まっていた。

そんな生活も、結婚してから一変した。

もう、12年ほどテレビのない生活を送っている。

NHKの受信料おじさんも、もうこなくなって久しい。

不便を感じた事は、特にない。
(ナニワダンシが何かよく分からないけど、、、)

ニュースアプリでジャンルをセグメントしながら、情報は確認しているからだ。

国内、政治、経済、海外、テクノロジーの順に、、、。

嘘である。

今や、アウトドア、レシピ、地域が最初に並ぶ。

なんなら国内、政治、経済は見ない日の方が多い。

それでも、天気だけはチェックしている。

次に行くキャンプ地のだけど、、、。
(生死に関わるので!)

さて、実家に着くと、バアバは私をスルーして孫の世話を焼く。

「私、孫に溺れない主義なの」

って、言ってたはずなんだが、、、。

子供は仏壇に向かうとキィィィーンと一発、ドラの如く、おりんをブチ鳴らす。

鼓膜が破れそう、、、

そして、リビングへいそいそと移動し、ソファに座ったら最後、テレビから一瞬も目を離さない。

バアバの用意してくれたスイーツを食べながらも、目はテレビに釘付けのまま。

生まれてこの方テレビのない世界で生きてきた我が子。

リモコンで番組を選べることが分かっていない。

ずっと「虎ノ門市場」の高級おせち重箱を喰いいるように観ている。

おせち、作らないからかなぁ?


文字通り「テレビ」というチャンネルそのものを見ている。

YouTubeの動画とは違う番組の構成や往年のタレントが珍しいのだろう。

本家本元、プロのお仕事ですから。

こんな逆転現象を目撃しつつ、久しぶりのテレビを見ながら、やっぱりなくていいな、と思った。

こうして一方的に流れ込んでくる情報をシャットダウンするのは、相当な勇気と決断力が必要だ。

誘惑に弱い私も子供も、簡単に取り込まれてしまう。

情報の取捨択一が難しい、、、

気付かぬ間に多大な時間を奪われ、必要のない情報がインプットされてしまう。

少なくとも今、家族の間には会話があり、読書の時間も確保されている。

テレビそのものが、物理的になくて良いのだ。

そして、つくづく思う。

テレビがあったら、noteを始めることは絶対になかっただろう。

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