たった１時間で変わる世界。

最近、朝なかなか起きられなかったのだけど、
今日はいつもより１時間早く起きられた。

寝ぼけた頭でスマホを眺めていると、また２度寝してしまいそうな気がして
勢いをつけて起き上がり、キッチンへ向かう。

電気ケトルのスイッチを入れて、洗面台で顔を洗いながら、お湯が沸くのを待つ。カチッという、ケトルの小さな仕事を終えた合図を聞き逃さずキッチンへ戻る。

今は３種類あるコーヒーの中から、今日の気分でコーヒーを選んで、フィルターをセットして、ゆっくりお湯を注ぐ。

心地よいコーヒーの香りが、いつもより１時間だけ早く私の部屋に広がっていく。

コーヒー片手に窓から見上げた空が高かったとか
窓から入ってくる秋風が心地いいとか

たったそれだけで、なんだか今日はいい日になりそうな気がしてくる。

めんどくさがり屋の完璧主義で、負けず嫌いのネガティブ思考。そんな意味の分からないくらい対極の特徴を持ってる自分が嫌で嫌で仕方なかった。どっちかにしろよ、って。

そんなんだから「自分を認める」というのがとことん苦手で、誰もそんなこと言ってないのに、ひとりで勝手に自分にダメ出しばかりしては、落ち込んで、自信をすり減らしてばかりいた。

けど、たった１時間。
それだけでこんなに見える世界が変わるのだ。

私が今日いつもより１時間早く起きたことなんて、今日これから出会う人はきっと誰も知らないし、その人たちにとって大したことですらない。

そんなの当たり前だし、それでいいんだと思う。

実は最近、
イライラしてしかたなかった人に対して穏やかにいられていることとか
職場で誰かと話すとき、ほんの少しだけ口角を上げるようにしていることとか

そんなのきっと誰も気付いちゃいない。

けど、それでいい。

そんな小さな小さな、誰にも気付かれないようなことでも、私自身がちゃんと拾い上げることで、私の気分を上げてくれる。
ひとりで勝手に削ってボロボロになった私の自信を、少しずつ癒してくれる。

たった１時間、たった１時間の早起きが気付かせてくれたこと。

めんどくさがり屋の完璧主義で、負けず嫌いのネガティブ思考の私の気分を上げるのは、どうやら結構簡単みたいだ。

たった１時間で変えられる私の世界。うん、悪くない。