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久しぶりに、部屋の掃除をした。 センター対策、冬期講習、私大/2次対策と駆け抜け、 いつの間にか新学年になり、気が付けば、来週からはもう春期講習だ。 この間、およそ3か月。 1日中、授業をしていたような時期もあったし、 スケジュール的にはそこまで重くはない時期もあった。 それでも心はいつも疲れていて 元々そんなに好きでもない掃除へとどうしても気持ちが向かなかった。 床に積み上げられた参考書や 日に日に溜まっていく埃を ただ、ぼんやりと眺めていたような気がする。
3月22日。 風はまだ少し冷たい。 デニムジャケットを羽織って家を出る。 いつもとほんの少しだけ道を変えて、買い物に出かける。 春らしい音楽の流れるイヤフォンを耳に差し込み、 桜が芽吹き始めた公園を歩いていると、 きれいな茶トラの野良猫と目が合った。 目が合ったのはほんの一瞬で 彼?彼女?はすぐに私から目を離し、別の方向を見つめた。 その視線の先には、穏やかに彼に話しかける 1人のおばあちゃんの姿があった。 茶トラは動くことなく、ずっとそのおばあちゃんを見つめてい
午前8時過ぎ。 久しくアラームの仕事をさせてもらえてないスマホを確認する。 昨日、寝るのが遅かった割には意外と早く目が覚めた。 そのままリモコンに手を伸ばす。 電気ではなく、エアコンのリモコンだ。 まだ少し寝ぼけている頭より先に、 スマホを確認するために布団から少し出した手が 部屋の気温の低さを教えてくれた。 3月も半ばとはいえど、この人工的な温もりがなければ、 おそらく私はずっとここから出ないんだろうな。 なんてことを思いながら、眠る前とたいして変わっていないインス
ようやく大学受験が落ち着いたなぁ、なんて呑気に構えていたら、 どうやら世間も職場も「次」へと向かって、とっくに動き出しているようだ。 春期講習への問い合わせや 新学年に向けての体験授業で ほんの少し寂しくなっていた予定表はどんどん埋まっていく。 あまり先のことを考えて動くのが得意でない私は、 常に先を見て動いている上司や保護者・生徒たちを見て すごいなぁ、なんてつい感心してしまう。 きっと私はそういう人たちのようにはなれないけれど、 最近は、別にならなくていいと思うよう