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日本史授業脚本「36.自由党員の激化事件」

「板垣死すとも自由は死せず!」という板垣が暴漢に襲われた時のセリフ(実際は新聞記者の創作らしい)。その後、自由だけでなく、板垣も死せず復活し、フランスへ視察旅行へ行っちゃいました。

フランス流の急進派である「自由党」ですから、ボスがいなくなってしまうと暴走してしまいますね。民衆を扇動する形で、地方で激化事件を起こしていきます。わかりやすく言うと「テロ行為」ですね。

その先頭を切ったのが「福島事件」で県令三島通庸を狙った自由党員の河野広中。福島事件を皮切りに「高田事件」「群馬事件」「加波山事件」「秩父事件」「名古屋事件」「飯田事件」「大阪事件」「名古屋事件」と続きます。

始めは圧政に苦しむ農民などを救済するために、自由党員が手を貸したような感じでした。でも、結局のところ自由党員が暴れたい気持ちが勝っていくようになります。

「大阪事件」に至っては、朝鮮の独立運動を後押しするところまでいってしまいました。この頃になると「無政府主義者」による革命運動といってもいい。

国会開設の勅諭で10年後の民撰議会開設を天皇のお言葉で約束したにも関わらず、こういう力での現状変更を達成しようというのはいただけませんね。

でもなぜか教科書では、「自由民権運動」や「自由党の激化事件」に対して肯定的に書いてますよね。「自由を勝ち取るために立ち上がった」みたいなね。「フランス革命」などの「市民革命」も美化されてるからしかたないですが…。

とにかく、「自由」や「権利」を掲げたとしても「テロ」や「革命」は絶対にダメです。心が動く授業で、生徒たちにはそれをしっかりと伝えないといけないと思います。

そのために、「福島事件」「秩父事件」「大阪事件」を例にして、具体的にどのような事件だったのか、またその意義について取り上げます。


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