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「仕事」って何だろう?(中学1年生向け)
先日、中学校で講演をする機会がありました。
「職業講話」と題して、社会人が中学1年生を対象に「仕事」についてお話するという企画です。
僕の息子はまだ生後9か月なので、ちょっと気が早い気もしますが、将来息子にどんな話をするか、想像しながら講演してきました。
今回は、講演内容から抜粋して書いてみたいと思います。
「仕事」ってどっちをイメージしますか?
「仕事」は「勉強」の延長にあるのか、「遊び」の延長にあるのか?
皆さんは、どちらをイメージしますか?
「中学」から「高校」「大学」に進学して、その延長として「会社」に入るのか。
積み木や鬼ごっこなどの「遊び」に始まり、「部活」「サークル」などがあり、その延長として「仕事」があるのか。
もちろん正解はありません。
どちらも正解だと思います。
ただ、僕の個人的な感覚では、「遊び」の延長に仕事があるという方が近い気がします。
その理由を説明します。
「勉強」と「仕事」の違い①
まず、「勉強」と「仕事」の大きな違いは、問題解決に「1人」で取り組むのか、「チーム」で取り組むのか、ということだと思います。
「勉強」で色んな問題が出されると思いますが、恐らくそれを1人で解決することが多いのではないかと思います。
一方、「仕事」では、様々な問題に対して、チームで取り組みます。
「チームで取り組む」ということは、どういうことなのか、具体的に考えていきたいと思います。
仕事はチームで問題解決を目指す
例えば、A~Dまで4人のケースを考えてみたいと思います。
学校の勉強で考えると、個人の成績トップはAさんです。
これが、チーム戦だと話は変わります。
・チーム①は優秀なAさんを3人集めたチーム。
・チーム②はBさん、Cさん、Dさんの3人チーム。
さて、同じ問題に取り組む場合、どちらのチームが良い成績をとることができるでしょうか?
チーム②ですね。
つまり、他の人と補いあって、最良の解決方法を考えることができる、これが「勉強」と「仕事」の大きな違いだと思います。
「勉強」と「仕事」の違い②
AさんとBさんは、どちらが仕事に向いているでしょうか?
この問いに答えはありません。
例えば「レストランの店員」の場合
Aさんの方が向いているかもしれません。
「落ち着きがない」という一見短所にみえるAさんの特徴も、店内の色んな場所に「気配り」ができるという活かし方があるかもしれません。
例えば「プログラミングの仕事」の場合
Bさんの方が向いてるかもしれません。
「頑固」という一見短所にみえるBさんの特徴は、仕事に対する「こだわり」や締め切りまでに絶対にやりきるという「責任感」に繋がるかもしれません。
自分の特徴をどう活かすのか、それを考えることが「仕事」であり、「勉強」との違いだと僕は思います。
「勉強」と「仕事」の違い③
テストの場合、どんなに頑張っても100点が最高得点ですよね。
だけど、仕事の場合は違います。
例えば、アップルを創立したスティーブ・ジョブスは何点でしょうか?
100万点超!?
もう点数は付けられないですね。
テストは減点方式で、間違えたら100点から減点されていきます。
一方、仕事は加点方式です。
「正解」というものがないからです。
だから、100点を大きく超えることができます。
「正解」がないので、「不正解」もありません。
いろんなチャレンジをすると、もちろん失敗することもいっぱいあります。
だけど、それは「不正解」ではありません。
失敗をして、そこから学ぶことが、次の成功に繋がる一歩になるからです。
思いっきり勉強して、全力で遊ぼう
将来、仕事を楽しむために、今やっておくべきことは思いっきり勉強して、全力で遊ぶことです。
そして、その体験を共有できる友達がいると良いですね。
自分と似たような人だけではなく、自分と違う人とも友達になりましょう。
もしも、友達の欠点に気づいた時には、その欠点を活かせる場面を想像してみてください。
これは僕が中学1年の時に書いたものです。
中1の時に何を思って書いたのか、正直覚えていません。
ただ、「中学生」という時代を精一杯楽しもうと、全力で駆け抜けたのは覚えています。
今も「中年(34歳)」という掛けがえのない時代を精一杯楽しみたいと思っています。
お互いに悔いの無いように、人生を楽しみましょう。
編集後記
「やりたいことはありません」という子供が増えているというニュースを目にします。
僕はそういうニュースをみても、「また、大げさに言って…そんなワケないだろ」って思っていました。
しかし、実際に中学1年生に「やりたいこと」「将来の夢」を聞いても「ありません」という声が大半でした。
実はこれって子供だけの話じゃなくて、大人でも「やりたいこと…特にない」って人、けっこう多い気がします。
「やりたいこと」はないけど「やりたくないこと」はいっぱいある、って人。
もちろん悪いことではありません。
ただ、生後9か月の息子を眺めていると考えてしまうのです。
彼は「やりたいこと」でいっぱい、まさに好奇心の塊です。
「やりたいことがない」人は、この好奇心の塊をどこに置いてきたのかな、…と。
きっと、好奇心の塊は一カ所に集められて、悩みとか苦しみとかと一緒に箱の中に詰め込まれて、厳重に保管されているんでしょうね。
もちろん、箱を大事にしまっておくのは自由ですが、もし「箱を開けたい」という人がいたら、僕は何かお手伝いしたいです。
話を聞いた中学生にもそれが伝わっていると良いのですが。