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夏祭りの写真はこう撮れ!暗闇で失敗しないために僕が実践したこと

梅雨も明けて夏本番。
先日「会津田島祇園祭」というお祭りに行ってきました。初めて行くお祭りだったのですが、規模感や活気などがちょうど良くとても良い夏祭りでした。

今日はその時に撮影した写真を見ながら、夜のお祭りを綺麗に楽しく撮影する僕なりの方法を書いてみたいと思います。

ちなみに使用機材はFujifilm X-T3、レンズはXF18-55mmF2.8-4 R LM OISです。

露出不足をどうするか

もちろん夜の撮影なので、露出設定にはなかなか悩みました。
普段マニュアルで撮影することが多い僕ですが、絞りとISOはマニュアルでシャッタースピードをオートという設定にしました(絞り優先モード)。そして場所によってプラス1段くらい露出補正をした感じです。

ベースの設定

まずはISO。夜の撮影なので少なくともISO400以上になってきます。ただ僕のレンズが「18-55mm F2.8-4」。F2.8が使えるのは18mmの時だけなので、ISOは1600固定にしました。
夜景として考えると、必要なEv値は5くらい。
F4のEv値は4ですが、ISO1600あればEv値は-4
なので実質シャッタースピードのEv値で考えることができます。
シャッタースピード1/30でEv値5なので、露出補正で1段明るくして1/15。

シャッター1/15なんて手持ちじゃ到底扱えたもんじゃありませんが、幸いにもこのレンズは3.5段分の手ぶれ補正がついているので、実質(?)シャッタースピード1/150くらいにはなるのでなんとか扱えます。(実際1/2なんて時もありましたが、脇と体幹を締めて、あとは気合いです。手ぶれ補正効いて1/20くらいですね。) 

ちなみにEv値とはなんぞや?という方。上記の計算がわからない方は、ぜひ「露出 Ev値」などで検索して勉強してみてください。深くまで理解しようとするとややこしいですが、理解できるとカメラがもっと楽しくなります。

とにかく光を撮る

当たり前ですが暗いところにカメラを向けても何も写りません。幸いお祭りにはたくさんの”光”があります。
下の画像を見てください。屋台(お神輿のようなもの)を主題とした写真。
どちらの写真も嫌いでは無いのですが、お祭りの写真はやはり現場の賑やかさを伝えたい。そういう意味では背景にキラキラした街灯があった方がいいかなと思います。
ちなみにこういった写真を撮る場合、WBはオートにしない方が良いです。人工的に作り出された灯りがたくさんある夜間や屋内の場合は、WBがオートだと色が揺れます。
また屋台のオレンジ色の光がいい感じなのに、これを基準に白を取ってしまうと雰囲気が台無しです。5600K〜6000Kくらいで設定しておくのがいいと思います。

(左)F4、Tv1/18 (右)F4、Tv1/2

街灯を使って…

「リズム」は写真の基本です。同じものが点々と並んでいると必ずいい構図があるはずなので、とにかく撮りたくなります。

まだ空が暗くなりきっていない頃。

先ほどのWBの話しですが、オレンジの白熱電球を使っている屋台もあれば、白色の電球を使っている屋台もあります。オレンジの方でWBを取ると白色電球の屋台が青くなってしまうのがわかると思います。

LCDはオフにして電源は入れっぱなし。

デジタル一眼(ミラーレス機)の最大のデメリット?としてバッテリー持ちがあげられます。
バッテリーを気にしてカメラの電源をオフにしていると、絶対にシャッターチャンスを逃します。
少しでもバッテリーを節約しつつ、いつでもシャッターを切れるようにするためにLCDはオフにしています。

ふと振り返った瞬間このシーン。電源をオフにしていたら間に合いませんでした。

よくありそうなシーンですが、探してみるとなかなか出会えないシーンだと思います。他のお客さんが並んでたり周りに余計なものがあって構図を取りにくかったり。お客さんの右側で揺れる「氷」の旗がいい雰囲気を出していたのですが、少し飛んで存在感が薄れてしまいました…。

ブレるなら、どうしてもブレるなら、いっそブラしてしまえ!

最後に今回たまたま思いつきで撮った方法が意外とよかったので紹介です。

「押せーーーーー!」

という掛け声とともに走り去っていく屋台です。お神輿のように担ぐのではなく、車輪がついているので結構なスピードで駆けていきます。
その迫力や太鼓とチャンチキの祭囃子が聞こえる現場の雰囲気をうまく捉えられたかなと思います。

実はこれ、流し撮りをしています。
自分が止まった状態で、動くものを普通に撮影するとこんな感じ。

走っていく屋台を止まって撮影。動いている屋台と人だけブラーがかかる。

上の2枚とモーションブラーのかかり方が違うのが分かりますか?上の2枚は中心はあまりブレていないくて、周辺に行くに従ってブレる。尚且つ単なる横ブレじゃなくて少し回転しているようなブラー。

実は狙った訳ではありません(笑)

モータースポーツみたいに流し撮りできないかなと思ってやってみたらこうなりました。
ただこの独特のブラーが力強さと、祭囃子の太鼓の低音を強調しているように思えたので、個人的ベストです。

まとめ

お祭りを撮影してみて思ったのは、高感度耐性のあるカメラ(ISO3200、6400など)を使うか、ボディ内/レンズ内手ぶれ補正は必須ということ。
もしくはF1.8とかのレンズがあればという感じでしょうか。

ただ、暗いがゆえにいろんな光がたくさんあってとても撮影しがいがあるシーンだと思いました。

まだまだ夏はこれからなので、皆さんもぜひお祭りに行ってカメライフを楽しんでください。


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