炎上案件を見た時に、どう立ち回るのが良いか。拡散だけはNG
先日相撲界隈で一つの騒動がありました。
センシティブな内容のフェイクニュースをある人が流したのです。
このフェイクは実に困ったもので、まずニュース的に信ぴょう性のあるものでした。連日動向について報じられていることで、まだどうするかという点については言及されていなかったのですが、今回のフェイクは2択の中では現実味があり、且つその姿を見たくないというものでした。
深くは話しませんが、仮に事実だとすると関係者から発表するものであり、過去にはその発表が発端となり物議を醸したこともありました。
そして更に悪質だったのが、ある人の肩書でした。
妙に情報が伝わってきそうだということ、そしてデリカシー無く失言する方を数多く目にすることもあるものだったからです。
これは職業差別という以前の話で、言われると納得感のあるものだということだけ付け加えておきます。
そんな二つの不運があり、この発信は相撲クラスタの方たちが見つけるや否やかなりの速度で拡散が進み、同時にある人は大きな批判に晒されることになりました。
投稿から数時間後にある人は投稿を削除しました。また、翌日の会見では関係者からまだ進展が無いということも報告があり、現在彼が発した情報はフェイクニュースということになっています。
そのため相撲クラスタは平穏を取り戻し、大相撲終盤戦を楽しんでいます。
ただ。
ある人は今回の件を喜んでいました。
つまり、炎上商法として利用しようとしているということです。
最近炎上商法によって有名になった人があるニュースに対してご意見番のように振る舞い、SNSでの投稿がネットニュースになることが少なからずあります。
その中には低身長の男性を揶揄した人や、スーパーで会計前に魚の切り身を食べてその様子を動画に上げた末に逮捕された人も居ます。
彼らは炎上を肥やしに知名度を高めています。「悪名は無名に勝る」と言いますが、悪名を得たものは世間の感情を逆なですることを繰り返せば勝手にニュースになることを知っているのです。
最近の例では男性の匂いを揶揄した人が炎上後に似たような発言を後日繰り返し、更に批判を受けたのは最たる事例と言えるでしょう。
私たちはこのような人を見ると、つい批判したくなりますし、多くの人が知ることによって諫める人が増えればよいと感じます。これは自然なことです。
誰かが諫めないとこのような方は更に迷惑行為を加速させることになりかねないですし、立場ある人が配慮の無い言葉を公共の電波で発し続けるとしたらそれも問題です。
だから、SNSで批判するという行動は分かるんです。
本来であれば。
ただ、彼らの目的が批判されることそのものだとすると話は別です。
批判されることを逆算して、逆張りしてモノ申している人に対して批判をするのは相手を利するだけです。
そもそもその主張が本心なのかも疑わしいところで、世に出るために、注目されるために言っているに過ぎない発言を真に受ける必要はないと私は思っています。
このような人が悪名という形であっても知名度を得てしまうと、本当に面倒なことになります。
どんなことを言っても悪い意味で「表現の自由」を盾にし始めて正当化し、論点をすり替えて被害者スタンスを取り始めることもあります。
つまり問題発言を見た時に大事なのは、彼らの思惑通りに立ち回らないこと。炎上させずに葬ることだと思うんですよ。
一番良いのは多くの方が知ることによって信頼度を落とす、つまり拡散させるというやり方以外で問題化することだと思います。
今回私はフェイクの対象者が所属する団体に通報し、必要に応じて対応を検討するよう依頼しました。
仮に問題発言が是正されなければならない状況にあれば団体の方から抗議が行くでしょうし、大事にしなくなければ様子見という選択もあるでしょう。
ともかく、その判断は問題発言によって不利益を被る人が決めればいいわけです。
こういうことがあるとどうしても私たちは自分の正義がありますし、自分の手でこのような輩を成敗したいという思惑が出てしまいます。
いわゆる「正義マン」と言われる人たちがネット上に数多く存在し、いつも正義の名のもとに問題行動をした人を叩いていますが、正義というのは反論されることの無い安全圏だからこそ安心して振りかざせるんじゃないかと思うんですよね。
ただ、目的はそうじゃないわけですよ。
正義という名のもとに人をやりこめることではない。
炎上目的の問題発言にどう対処するか。
まずは自分のストレスを罵倒によって解消することから離れることなんですよ。これが出来ると行動が変わってきます。
あと、問題発言している人に知名度が無ければ無視することが有効です。
誰かが見つけて拡散すると、知名度を得てしまいますからね。問題発言を繰り返して見つけてもらうことが目的なのだとすると、晒上げてしまっては逆効果になってしまいます。
腹は立ちますが、さっさとミュートするなりブロックするなりすればいいんです。
ただ、一つ気になっていることがあります。
自分が無視しても他の人が晒したら同じことなんですよね。
だから私は誰かが見つけてしまったときに何のこととも誰のこととも言わずに晒すのをやめるようなコメントをするようにしています。
これに関しては声が届く人には届くのですが、正直なところすべての人には届かないんですよね。だからああ拡散されてしまった、と残念に感じることもあります。
なお、今回の件についてもどのようなことが起きたのか、果たしてそれが誰なのかということをボンヤリとしか言っていないのは、この記事が発端となってその人の知名度が上がらないようにするためです。
とりあえず、そのニュースがフェイクだということが翌日に周知されて以降この人が話題になることはなくなったことが何よりの救いだと思います。
持ち帰ってほしいのは
・問題発言を見ても拡散しない
・解決したかったら対象者に通報するか、専門窓口を利用する
・知名度が無ければ無視するのも一つの方法
ということですね。
自分の正義が暴走しないように、正義で自分を律していくことが大事です。