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11/23(土)中塚明 著『増補改訂版 これだけは知っておきたい 日本と韓国・朝鮮の歴史』読書会に向けて

・梅田正己さんの記事。

・朝日新聞2021年11月16日の記事。朝鮮の明成皇后(閔妃)暗殺の実行グループの1人が残した書簡が見つかり、その内容が注目を集めています。記事にコメントを寄せられているのは故・中塚明先生(奈良女子大学名誉教授)です。

・司馬遼太郎の明治日本礼讃につけて思い出すのは、中井久夫の「Y夫人のこと」というエッセイ(『中井久夫集4 統合失調症の陥穽』みすず書房、2017年)の注(1)にある明治人の美化の精神分析的説明。

『中井久夫集4 統合失調症の陥穽』(みすず書房、2017年)p.157より。

・ 『逝きし世の面影』で秘かなブームを呼んだ渡辺京二の評論集。
 幕末明治期を中心として、実在の人物をと空想を織り交ぜた独特の推理小説の世界を生み出した山田風太郎。当時の政情・世相・人物・事件に対する膨大で正確な知識の上に築かれた小説群であったことの解説を書けるのは渡辺京二だからであろう。坂口安吾との対比も面白い。
 その一方、『坂の上の雲』などで著名な司馬遼太郎については講釈師と手厳しい。明治の発展の揺籃期として江戸時代を評価する渡辺京二の面目躍如たるところか?『小さきものの死』『神風連とその時代』『日本コミューン主義の系譜』等において、いわゆる熊本神風連の乱や天皇制ファシズム、二・二六事件等、日本近代における大衆運動や諸暴動を分析、その原因を、急激な近代化・西洋化により日本の基層民が抱くに至った西欧型市民社会に対する違和と、伝統的共同体の解体により失われた共同性への幻視的な希求に求めた視点は老いても変わらないようである。神保祐司氏との対談も収蔵。
出版元の紹介は以下の通り;
『時代の底辺を直視した山田風太郎の史眼を手がかりに、変革期を生き抜いた人々の挫折と夢の物語を語り直し、現代を逆照射する日本の転換点を克明に描き出す評論集。』

ふげん社:「本日の #ふげん社の本 は#渡辺京二 『幻影の明治』(平凡社)
#明治時代 の小説家・#山田風太郎 。「#魔界転生 」など#大衆小説 をはじめ数多くの作品をのこした彼の目線は、明治の時代に生きる#名もなき一般人 たちをみつめていました。その視線を手掛かりに書かれた6篇の#評論 集です。
明治といえば近代化の時代。時代の急激な変化の中で、#貧困 、#格差 、#身分制度 などに晒された#一般大衆 の姿にフォーカスする視点は忘れられがちかもしれません。歴史好きの方、等身大の明治を感じたい方へ。 」

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