お薬手帳の活用を考える 電子版と冊子版、どっちをどう使うべきか。紙も併用すべきケースも解説。
お薬手帳をお持ちでしょうか。あまり病院にかからない人は、お薬手帳、聞いたことあるけどめんどくさい、くらいのイメージかもしれません。あのお薬手帳、どうやって使い分けていますか。使い分けるも何も、使ってない方もいますよね。そのお薬手帳をいざ!の時に役に立つように、賢い使い方と、最近のトレンドも含めてまとめてみました。
お薬手帳の歴史
これ、調べてみると、結構長い歴史がありました。
お薬手帳自体は1960年頃に始まったようです。(諸説あり)一部の病院や調剤薬局で患者さんが飲んでいるお薬をわかりやすくするために始めたようです。
1990年代に、薬の適正使用と副作用防止のために、みんなでやろう!という流れができてきたようです。1991年には専門誌でお薬手帳普及キャンペーンを始めたり、全国でやろう!の動きが始まりました。
2000年代になると、法的な支援が入ってお薬手帳普及キャンペーンは加速したようです。特に2006年に薬局法で調剤薬局ではお薬手帳をおすすめしようと決まります。
同時期に電子化も進んでいきます。iPhoneのアプリをダウンロードするサイトApp Storeが始まったのが2008年ですから、スマホとアプリと電子お薬手帳は同じ時期に育ってきたようです。
それが加速したのが2011年。東日本大震災で何もない!となった経験から、電子化してどこでもチェックできる電子お薬手帳が普及していきます。
そして、最近はマイナカードと連動すれば、過去のお薬や予防接種の記録も見られるようになり、さらに電子お薬手帳が便利になってきたようです。
そんな中でも紙のお薬手帳をおすすめしたい理由
スマホでピッと表示できるし、QRコード読み取って薬局に送信したらお薬受け取り予約もできるし、超便利じゃん電子お薬手帳、サイコー。ですが、実は紙のお薬手帳はすごくいい、いい時があるんです。
紙のお薬手帳のおすすめポイント
電池がいらない、バッテリー関係なし
すぐに表示できる
受付で預けられる(認証不要)
あなたの意識がなくても中を確認できる
つまり、とにかく手軽で便利、そして死にそうに苦しい時やスマホが壊れても確認してもらえます。命を救う紙のお薬手帳。
というわけで、紙のお薬手帳をお持ちいただくことをおすすめしたい人をまとめてみました。
紙のお薬手帳を特にオススメしたい人
お薬を定期的に飲んでいる人で、そのお薬を飲まないと体調が保てない人。
がん治療など、お薬を飲んでいて、そのお薬のせいで調子が悪くなるかもしれない人。
発作が起きた時に飲むお薬がある人。
つまり、お薬を飲んでいて、そのお薬がないと困るとか、特定のお薬で治療が必要な人、アレルギーのある人など、です。怪我や病気などで他の病院に行くかもしれないし、事故や災害でスマホの使えない環境で、どうしてもその薬が必要な人は、紙のお薬手帳を併用してもらうと良いのではないでしょうか。
結論:電子版と紙を併用するといいんじゃないか
お薬手帳ユーザーでもある私としては、このような使い方が現状ベストではないかと考えています。
普段は電子お薬手帳
処方箋をもらったら、電子お薬手帳でQRコードを送ったり、受け取り予約をする。そうしておけば、自動的にお薬手帳にデータが入るから、お薬手帳は勝手に情報を貯めていってくれます。
テキトーな紙やA6くらいの小さな薄いノートにお薬手帳に貼るシールを貼って持ち歩く
定期的な内服やがんなどでお薬治療中の方は、薄いノートか紙にそれを貼って、持ち歩く。お薬手帳じゃなくても、それが貼ってあればお薬手帳。
私のお薬手帳はサッポロ黒ラベルのノベルティでもらったA6サイズの薄いノートです。ビール好きだから。皆さまも好きなノートや紙でお薬手帳を作ってみてください。
お薬手帳に書いておくと良いこと一覧
処方内容… 調剤日/調剤薬局名/処方箋発行医療機関名/薬剤名/薬剤の用量・用法/ 日数/ジェネリック医薬品か否かなど
住所、名前、連絡先
副作用歴
アレルギー歴
主な既往歴