あなたと同じ人なんていないんだよ。
中山マコトです。
人の痛みが分かる人になれ!みたいな事、良く言いますが、
”人の痛み”
なんて、分かる筈がありません。
だって、人はそれぞれ違う個体なんだし、痛みに対する耐性も、痛みに対する認識も異なるからです。
味覚と同じで、Aさんがおいしいと言うものが、他の人には評価されないことがあるのと同じです。
痛みにも、味覚にも、明確化された尺度=スケールがないからです。
が、人の気持ちを慮(おもんぱか)ったり、斟酌(しんしゃく)する事ならできます。
要は、
「これを書いたら他の人はどう感じるだろうか?」
「ひょっとすると嫌がる人もいるのではないだろうか?」
と少しだけ立ち止まって考えてみる。
ここが重要です。
その上で、それでも敢(あ)えて書くのか?
それとも書く事をやめるのか?
その判断こそが人間性と言うものだし、その人の意志です。
今どきのジャーナリズムにはこれが決定的に欠けていると思います。
ま~、あれをジャーナルと呼ぶなら、ですけどね。
noteやブログ、はたまたXとかフェイスブック、インスタも同じですが、
自分が嬉しいと、すぐに書いてしまう。
いわゆる、はしゃぎ書きです。
”○○がうまく行った!”
”○○が手に入った!”
”いくら売れた!”
また、腹が立ったら、考え無しに書いてしまう。
いわゆる、投げつけ書きです。
”あいつ、悪い事やってる”
”あの人、不倫してるらしい!”
”あいつ、脱税してるんじゃないの?”
これはただの条件反射でしか無いし、子供の発想。
いえ、今や子供の方が逆に冷静かも知れません。
嬉しいとすぐに披瀝したがる人も多いけれど、でもその陰には、実に沢山の”ムカついている人”が隠れている事を意識したほうがよいと思うのです。
腹が立ったらすぐに書いてしまうけど、本当なの?もし間違えてたら相手はどうなるのか?そこを考えなければ、それはただの獣(けもの)の所業です。
僕はこれまで本を沢山出し、今は出版のお手伝いを沢山やっていますが、本なんてまさにそうで、その本をありがたく読んでくれる人もいれば、ふざけるな!と蹴飛ばす人もいる。
両面あって当たり前なんです。
アマゾンのレビューを読んでいても、同じ本に対しよくもま~、こんな真反対の評価ができるよな~と思うほど、極端です。
でも、それが当然で、最初に書きましたが、人はそれぞれひとりひとり違う個体だし、考え方も経てきた体験も違う。
まったく同じことを感じる筈が無いんです。
だからこそ、分からないからこそ、
自分の喜びが、実は他の人の痛みであるかもしれない?
といつも自問し、気を付けようという感覚を忘れたら、人として終わりだと思うのです。
今日も読んでいただき、ありがとうございます。
まだまだこれからも書いていこうと思いますので、ぜひまた読んでください。
明日もお待ちしています。
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