走る理由
ふくしとぼうさい日記5日目です。
日々の活動であったことから思ったことを綴っています。
走るのが好きです。
週に数回、ゆっくりと走っています。
特に肩が凝ると、走りたくなります。
今日も6㎞ゆっくりさくっと走りました。
昔は長距離走はとてもいやでした。
逗子の仲間とのひょんなきっかけから走るようになりランニング歴は約9年になります。
一人の時間、汗をたくさんかきながら頭を真っ白にする時間、自分にとっての一番のストレス解消かもしれません。
記録やマラソン大会などには出るためではないです。
唯一のモチベーションは、年に1回「RUN伴」という認知症啓発を目的としたランニングイベントです。
そこでしっかり走るために普段からやっておかないと、というモチベーションです。
「RUN伴」はその名の通り認知症の方と「伴に走る」取り組みです。
全国的なイベントとして、2011年からはじまっています。
福祉施設等拠点をつなぎ、認知症の方を中心としたたすきリレーをする取り組みとして、認知症の方と一緒に行うことで認知症の理解を広げること、また取り組みからネットワークを作ること、認知症の方にやさしい街づくりの一つの有効な方法として、全国に広がりました。
2016年に三浦半島でRUN伴をやってみないかとある方にお声掛けいただき、逗子・葉山・横須賀・三浦それぞれ4人の仲間で実行委員会をつくり、三浦半島で「RUN伴+三浦半島」という取り組みを始めました。
たくさんの福祉施設などをつないで、三浦半島を1周したり、各エリアを縦横無尽に回ったり、毎年試行錯誤しながら、2018年は神奈川県のイベントで行ったり、2019年は金沢区も加わりました。
さー2020もりあげるぞ!と言った矢先の新型コロナ感染拡大となり、2020は残念ながら中止となりました。
この取り組みで、自分が担当するエリアで、最初から最後まで伴走するのを目標としており、走る合計距離が70㎞~80㎞ぐらいになるので、普段から走っていないと身体がもたなく、日々のストレス解消とあわせ、唯一の目標としています。
この取り組みで、たくさんの仲間ができました。
認知症当事者の方・ご家族の方・支援者の方、色々なことを日々教えてくれています。
そして特筆すべきはこのイベントには、普段認知症の方と接することが少ない方々、ランニング好きな人、イベント好きな人、子どもや学生もたくさん参加して、輪になっていることです。
福祉や医療関係者だけでなく、多くの方が立場を超えて輪になっています。
本当に幅広い仲間の輪ができました。
私が関わるイベントでは、一番大きな輪と言えます。
合計すると、600人~700人が毎年ご参加いただいて、その分のネットワークが三浦半島で形成されていることになります。
なぜこんなに広がりがあるのか。
ひとえに「参加しやすい楽しいランニングイベント」であるからだと感じています。
自分が参加できる区間で、自分が大丈夫な距離で、方法(走るだけでなく歩くのも応援だけでも可)も自由で、参加しやすく、笑顔があふれる取り組みだから、参加者が多いと感じます。
色々な取り組みがありますが、福祉も防災も、「参加しやすいこと」「楽しいこと」がしっかりと実施されていて、それにたくさんの方が参加して、継続ができていると、理解の輪が格段に広がります。
さらにそれによる理解の輪の効果は、ご参加された当事者の方・ご家族の方が一番感じられているようです。
RUN伴の輪がきっかけで、逗子葉山でも認知症の方がもっとすごしやすい環境を作ろうと、逗子に住む認知症当事者の方が代表となり「認知症フレンドリー逗子葉山」という活動もでき、そこでも輪が広がっています。
また機会があったらこのことも楽しくお伝えしたいと思います。
「参加しやすいこと」「楽しいこと」
これを作ること、実は結構大変なのですが、大変なだけやりがいがあります。
また2021年度、再び輪を広げるため、日々気持ちよくランニングを続けます。