決して忘れてはいけないことを、いとも簡単に忘れてしまう、自分・そして・世界、っていう話です。
最近、自分の忘れっぽさ、というのがいよいよひどくなっている気がして、どうしたものだろうなあ、と思う。
そんなこと聞いていない、知らないよ、そんなはずなかった、って抗弁してみるものの、でも、いろいろ相手の主張に耳を傾けてみると、どうもね。。。ほんとにそうだったみたい。。。いや、自分、まったくおぼえていないんだけどさ。。。
それではあんまり悔しいから、こないだまでマンデラ・エフェクトのせいにしようとしていた。
自分が知っている過去の世界線と、いま自分が置かれている世界線は、どうも違うんじゃないか、という漠然とした違和感のことをマンデラ・エフェクトと言うんだけれど。。。
マンデラ・エフェクトは、エヴェレットの多世界理論にもとづくとされていて、この世界は量子が収束するたびに無数の世界に分岐し続けており、かつ、自分の意識は異なる世界線の間を移動することがある、っていうやつ。
世界線を移動した結果、自分が知っている過去と、いまいる世界の過去が、違う! っていう認識になる。
でもねー。。。マンデラ・エフェクトのせいばっかりにするのも、なんか、ちがうんじゃないかなー、って、ここ一週間ぐらいは感じている。
自分、変心したのかな。。。
だって、いつでもなんでもマンデラマンデラってマンデラのせいにしていたら、もうね、すべてのものごとが、ぐずぐずになっちゃうじゃん。。。
やっぱり、世界も社会も原則的に、ものごとは首尾一貫して取り扱われるべき、っていう約束が存在していなければ、どんな対話も交渉も努力も成立不可能になってしまうよね。
これはねー。。。きっと、国連安保理で戦争当事国の外相が「戦争は起きていない」って発言するのを聞いて、これじゃーだめだな、って、思ったことが変心に影響していると思う。
今日の聖書の言葉。
この律法の書をあなたの口から離すことなく、昼も夜も口ずさみ、そこに書かれていることをすべて忠実に守りなさい。そうすれば、あなたは、その行く先々で栄え、成功する。
ヨシュア記 1:8 新共同訳
神と人との関係。人と人との関係。その関係がどうあるべきか、ってことを規定しているのが、聖書に出て来る「律法」というやつなんだけど。。。
律法の精神を要約すると、このふたつのステートメントになる。
心を尽くし、思いを尽くし
力を尽くし、精神を尽くして
神を愛しなさい
隣人を自分のように愛しなさい
そうして、上記の律法の精神は、新約聖書においてさらにこう要約されているんだ *。
愛する者たち、互いに愛し合いましょう
愛は神から出るもので
愛する者は皆、神から生まれ
神を知っているからです
愛することのない者は
神を知りません
神は愛だからです
ここに至って、神を愛することは隣人を愛すること、隣人を愛することは神を愛すること、という不滅のゴールデンバース(黄金律)が完成されるわけなんだけど。。。
ひとの生きる道は、無知蒙昧な段階から時代を経るごとに進歩し続けているとして、果たしてこの先、これを超える人倫っていうのが、生まれ得るものだろうか?
神を愛することは隣人を愛すること
隣人を愛することは神を愛すること
こういうふうに言ってしまえば、これほどシンプルなことはない。
でも、シンプルではあっても、もう、これを超えるほど優れたものは生まれないんじゃないかなー、とも思う。
だとしたら、これって人倫の最高到達地点ってことなんだろうか。。。
しかし現実には、自分はあまりにも忘れっぽくて、愛すべきひとを愛することを、いとも簡単に怠ってしまう。そしてまた世界も、あまりにも忘れっぽくて、愛とは正反対の行いを何度も何度も繰り返してしまう。
だからやっぱり、絶対に忘れないようにするためには、今日の聖書の言葉が勧めていることを、ほんとうにやるしかないよね、って思う。
この律法の書を
あなたの口から離すことなく
昼も夜も口ずさみ
そこに書かれていることをすべて
忠実に守りなさい
なので、その通りにやってみるとしたら。。。
朝、目がさめたら、一番に叫ぶ。「愛だろ、愛!」
昼、仕事の手をやめて、叫ぶ。「そこに愛はあるのか? 愛だろ、愛!」
夜、横になって目をつむる前に、叫ぶ。「忘れるな、忘れちゃだめだ、愛だろ、愛!」
なかでも特に重要なのは、敵に直面した時だ。そういう場面になっても、いつもやっているように、少しも変わることなく、自分は口ずさむことができるだろうか。「愛だろ、愛! 自分は愛を実行するんだ!」って。。。
そして、思うんだ。愛するか愛さないかの決断をした瞬間、量子は収束してこの世界は分岐するんじゃないか、って。その結果、世界は、愛が実行された世界と、愛が実行されなかった世界に、分かれて行くことになるんじゃないかって。。。
* Cf. ヨハネ一 4:7-8
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