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福祉のことだけを考えていては「福祉」はできない

 回りくどい言い方をしてしまったが、福祉職員、特に「社会福祉士」「相談員」として働いた経験で書かせていただきます。

そもそも「社会福祉士」は何をする人だろうか?

 相談援助をする人・・・だけでいいのか。

 相談員として働く中では、相談することが主な業務であることは間違いない。だけど、それ以外にも、やらないといけないことがある。

 相談援助に関連したこと・・・
 面談、電話応対、調整、研修参加、アセスメント、計画作成、モニタリング、関係機関との調整、会議、後継育成(実習指導) など だと思う。

 それだけではなく、関連しないこともある。
 相談員が何人いるのかによっても変わってきますが、僕としては
 請求事務、リーフレット作成、イベント企画、宿直(夜勤)、勤務管理(シフト作成)、人員が足りない業務の補助(要するに、埋め合わせ) など。
 いわゆる「総務」みたいなこともする。だから、「何でも屋」と言ってしまい、都合のいいように言われてしまうことも・・・。

 また、利用者の支援をしていくと、どうしても予測不可能な相談や事態が起こってくる。

「急に病院に行かなくてはならなくなってしまった」
(→要するに、連れていってほしい)
「○○さんのことで相談に乗ってほしい」
(→契約をしていないので、お金にならない)
「これをあんたにあげるから」
(→だからと言って、優遇することはありませんが)

 本当は、担当の利用者に関係することを中心に考えたいのだけど、それ以外のこともする。余分な仕事とは思いませんが・・・。

「今は、それどころではない・・・」
「時間的にはできないことはないけれど、次の予定があるよ」
「それは僕じゃなくてもいいじゃないですか?」
と心の中で思ってしまうこともある。

 相談は、立場によって聞きたいことが変わる。「相談員」として聞きたいこと、「利用者」として聞きたいこと、「関係者」として聞きたいこと、が変わる。相談の内容によっては、答えられないことや、話し方や答え方で相手を傷つけてしまうかもしれない。対応の仕方も、ド直球で強引に対応したほうが良いこともあるし、制度のすき間をかいくぐって、曲がりながら対応したほうがいいこともある。そこも、相談員としては気をつけたいところですね。

「福祉」以外の知識

 利用者の種別によって変わってくるとは思いますが、例えば、話題の有名人や歌謡曲、アニメや漫画、政治や選挙、スポーツやギャンブルのこと、もう上げればキリがありません。「マニア」と呼ばれるほど詳しくなる必要はありませんが、知っていた方がコミュニケーションをとる上で、有意義な事は常に情報収集は欠かせません。

 そこで、利用者に知ったかぶりをしてはいけない。知っているからこそ、利用者の話を聞いて、的外れな答えをしないように最低限が分かるようにすることが大切。また、知らなくてもいい事(反社会的なこと)もちょっとは知っていないと「それはダメ」とも言えません。僕は、(分かっているから)微妙な間違いをして、利用者に訂正してもらうということをしていました。

 まぁ、社会福祉士としての地位向上や資格としての役割が確立することが大切だとは思いますが、包括的な支援をしていくためには、色んなことを学ぶことを止めないこと。学んでいく中で、支援していく中で、相談員も利用者も強みが分かってくることがある。

 「福祉」にできることが、相談員によって限定されることのないようにしたいのですが、広くなりすぎないように、「専門職」になりたいですね。

 以前のつぶやきを載せておきます。

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