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配食サービスについて思うこと
※書かれている内容は、食事に関することではありますが、僕自身は「栄養士」「管理栄養士」でもありませんし、「調理師」でもありません。だから、専門的なことは書くことはできません。
ただ「介護職員から見た配食サービスで思うこと」を書いていますので、そこを分かったうえで、読んでくださいませ。
ひとり暮らしの高齢者や障がい者では、食事の準備がなかなかできないときには「配食サービス」を頼むこともあると思う。
たまに、新聞広告に入っているから、どんな感じなのかは想像ができると思います。そして、特徴も様々である。「管理栄養士監修」「塩分控えめ」「1週間お試し」だったり、調理の手間がなく、安心して食べることができると思っています。
では、実際にはどんなものなのか。
配食サービスの運営は主に自治体がやっているものと、民間企業がやっているものの2つに分けられます。
このうち、自治体が運営しているものは配食対象や回数が制限される代わりに、1食当たりの費用は少なくなっているのが特徴となっています。
一方、民間企業の運営しているサービスは値段こそ自治体のものより高くなりますが、3食届けてくれたり、配食対象の限定もないのが特徴です。
自治体が運営している時
市町村独自のサービスで「配食サービス」を行なっている場合、ただ宅配するだけではない。詳しい情報は各自治体のホームページや福祉課の窓口で確認してくださいね。
「安否確認」
いわゆる「見守り」ということで、利用者の話相手になることもある。
「関係機関との連携」
ケアマネに本人に必要な情報を提供することもある。
も含まれていると言って良いと思う。また、毎月の提供状況や利用者ごとの報告を市役所に提出することもあると思います。
要するに配達の方法も、料金も様々。また、自治体が運営している場合は、委託先の事業所が、対象者への宅配を行なっている場合は「高齢福祉課」が窓口になっている。
ただ、対象者の条件や利用料金は「介護保険対象者」「二次予防事業対象者」と分かれていて、条件が少々厳しめになっている。(介護保険対象者、65歳以上、独居だったり)丁寧に対応していかないと、福祉課からの依頼がなくなることもある。
因みに「委託事業者」となるには、指定申請を行なわないといけない。料金設定、責任者の有無、管理栄養士の有無ということが必要になってきます。
デメリットもあります。※自治体で変わってくると思います。
・昼食のみで、夕食は対象外で、自費で対応することが多い。
・本人の自己負担分と自治体への請求分が分かれていることがあり、少々面倒な時がある。
・お弁当箱の回収もサービスのうちに入っているので、どうやって回収するのかを相談しておく必要がある。
民間事業者が行なっている時
営利目的となってしまい、料金が高めとはなってしまうのが難点ではありますが、栄養面や質では安定しています。
そして、どのように配達するかは色々です。
①弁当配達
その名の通りではあるけれど、対象者の自宅へのお届けする。こちらは、昼食・夕食と注文しても大丈夫だと思います。
②食材宅配サービス
調理前の材料が配達され、調理するのは本人もしくは家族ということが多い。切ったり、煮たり、焼いたり、しなければならないが、買い物に出掛けなくてもいいし、余ることが少ない。継続して注文すると、栄養バランスを考えられたメニューを提案してくれる。
ただ、本人が食べれないものやアレルギーがきちんと配慮されているかは分からない。また、栄養価が考えられているから、食べなかったりするとバランスが崩れてしまうかもしれない。
③冷凍弁当
調理済みのものを冷凍して、自宅に配達されてからレンジで温めることで食べることができる。火を使うことがなく、安心である。だが、冷凍してあるからと言っても、安心していつまでも食べないわけにはいかない。
やはり、デメリットもあります。
・食べ終わった後の「容器」については、利用者で処分して(捨てて)ください、となっていることが多いかな。
・不定期で頼むよりも、定期的に頼んだ方が安くは済むが、本人が気にしていないとどんどんたまってしまうかもしれない。
・福祉とは関係ない事業者もあるので、安否確認がされていないことが多く、連携や連絡が取りづらいことがある。
こんな食べ方はアリですか?
これまで少しだけ関わったことがありますが、その時のことです。
昼食用にと届けられたお弁当の量が多かったのか『半分を昼食で、残り半分を夕食で』『2人で一つの弁当を食べる』としていたことがある。そのことを聞いたとき「できれば、それはやめて欲しいな」と思ってしまいました。でも、話を聞くと「この弁当は量が多くて、全部食べれない」や「味が濃すぎて(脂っこいので)、全部は無理」ということを言われたことがあります。業者に相談することができた場合は、味や献立を検討してもらえたが『残すことがもったいない』と思っているので、言い出せないこともあると思いました。もしかすると、食べられないからと捨てているかもしれません。
できれば、手作りで好きなものを食べてもらいたいという思いはありますが、そのことを支援するサービスとして、これからも成長していってほしいですね。