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振り回されるっっ!

 もう!どうなっているか分からん!!

  なんでそういう風になるの!!

 支援していると利用者から「うーん」と頭を悩ます相談をされることがある。本人としては当然、支援してくれるものだと思っている。本人は気になってしょうがないから「何回も」「いつでも」「どこでも」聞いてくる。たとえ、他の人と話をしていようとも関係ないのかな。
 でも、困っているのは「相談を受ける方」も「相談をする方」も同じ。

 振り回しているのは、何が原因かは分からない。
  本人の思い込み 妄想
  家族 
  周りの支援者 利用者
  テレビの内容 新聞記事・・・
   だったり様々。

 ちょっと待って!!

 今の状況になったのってあなたがアドバイスを聞かずに、自分で動いて招いたことだよね?

 〇〇の手続きは、あなたは該当しない(使えない)って言わなかったっけ?

 僕がダメだって言ったからって、Aさん(別の相談員)が良いって言うことはないよね?

 僕がCさんと(2人で)話した内容は、Bさんにはあてはまらないんだよ?

 本人の言われるがままに、市役所等に行ったはいいんだけど、手続き自体やっていなかった時のガックリ感。そして、「そうだった!あっちだった!」と言われたときのビックリ感。また、相談をした内容が食い違った時の相手との微妙な空気感。


  ふーーーーーーーーーーーーーっ。

    

 僕の個人的な意見ですが、本人が得られる情報というのは限られているから、その許容量を超えたものは受け入れることは難しいかもしれない。
 だったら、情報を更新すればいいじゃないかと思うんだけど、本人が良い(自分にとって有用!)と思った情報はなかなか無くならない。逆に、不都合な情報は聞き入れないし、インパクトが弱い情報は、本人にとっては有用な情報でも、インパクトの高い情報に負けてしまう気がしています。
 だったら一度、痛い目に合えば懲りるかといえば、嫌な思い出だけが残ってしまうようで、何回も同じことを繰り返しているような気がします。

 支援者としては、本人は不安に駆られているから、そんな時だからきっちり話を聞きたいと思ってはいます。聞き入れないかもしれないが・・・。

 その時の僕なりの対処方法としてですが、
①いつもと違う様子をしていたら、注意深く観察する。
 何だかソワソワしている、慌て気味、色んな人に話している等のことを聞いたら、よく見ておく。
②最初の相談を受けた時から、次の面談までを1週間くらいあけておく。
 「長い」と思われるかもしれないが、本人の問題を整理する時間で、まずはこれぐらいほしいと思っています。間が近すぎると、本人からの相談が次から次へと出てきてしまうこともあり、空きすぎると、本人が待ちきれないこともありうる。
③関係機関には、きちんと本人の状況を伝えておくとともに、どんな相談をしたのかを確認しておく。
 相談先によっては、障がいがあることや、認知症があることを知らずに相談を受けていることもある。こちらの身分を伝えることを忘れずにね。

 何となくの印象にはなってしまうが「振り回す人」も被害者の一人だよね。これは良いよ、と言われてやってはみたもののうまく行かず、悩んで、情報が正しいのかも判断できないまま、本人の体力や精神力を奪っていく。
 だから、信頼しうる人=支援員に聞いて判断してほしい、と思っているが、話が一方的過ぎて、聞いていても要領を得ることができない。さっきも書いたけど、本人もパワーダウンしている状態で話すから、何かが抜け落ちている。そして、またまた、足りないところを話し合って、訂正していくから、余計な労力をつかってしまう。

 また、人には相談しないで、自分で自分を追い詰めていることもありうる。何とかしようとしたはずなんだけど、何か所も、何人も聞いているうちに「どこに、誰に、何を」聞いたのか分からなくなり、途中で混乱して手や頭が止まってしまって、ようやく相談する。ただ「途中」だから、これからどうするのか、どうしたいのかを本人に聞く必要があるが、なかなか聞きにくい。

 終わってしまったり、動いてしまったことを問い詰めたり、悔やむことはしたくはないので、何とか本人と絡んでしまった糸を解くように、話をしてまとめていく。
 少し問題解決までには通常より時間がかかってはしまいますが、支援する側は勉強できることが増えて、ネットワークが増えたと前向きに考えます。

 最後に、「振り回す」のは、本人だけでなく、支援者もありうるということをよく心に留めて支援をしていきたいです。

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