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ポケモンを福祉という視点で見てみる ~25周年記念として

「ポケモン、ゲットだぜ!」

 僕は、ポケモンをやっていました。今も少々やっています。そうは言っても、switchは持っていないので、最近のことは詳しくない。だから、情報が違っていても怒らないでね。
 ゲームと言うと「遊び」だけど、福祉(広い意味で)で考えてみました。

 因みに、ポケモンは僕がやる前には、弟がやっていて後からというか、2000年に発売された「クリスタル」から始めています。最初に博士から3匹から1匹を選ぶときは悩みました。タイプを「ほのお」か「みず」か「くさ」か、序盤を考えていくか、終盤を考えていくかで悩み、『自己選択』『自己決定』をしていく。

福祉とはつながらないのか

 僕がプレイして生きた中でポケモンのゲームの中で「福祉」を考えてみました。

点字
 ポケモン金銀での「アルフのいせき」でのアンノーンのパズルが「点字」になっています。視覚障がい者の文字を読むためのに必要です。
 ただ、障がい者理解を深められるようなことにならず、なかなか次に活かすことができなかった感じでしたね。

ポケモンと人間との関係性
 クリスタルバージョンでは「ポケモンと人間との関係」を問う下記の質問があります。

長老の質問:
「りゅうのあな」のほこらにいる長老の5つの質問とその答えは以下。
1問目:ポケモンはどのような存在か?
 答:○なかま/×てした/○ともだち
2問目:ポケモン勝負に必要なことは?
 答:○さくせん/○そだてる/×インチキ
3問目:どんなトレーナーと戦いたい?
 答:×よわいひと/○つよいひと/○だれとでも
4問目:ポケモン育成に大切なことは?
 答:○あいじょう/×ぼうりょく/○ちしき
5問目:強いポケモンと弱いポケモンどちらが大事?
 答:×つよいの/○どっちも/×よわいの

援助関係を子どもにもわかりやすく説明していると思います。福祉的に言うと『自助』『共助』(助け合い)や『虐待の禁止』『受容』と捉えることもできます。

ポケモンの性別 
 「金銀」から導入されています。見た目が違っていたり、ステータスの上がり方が違っていたりしていました。ポケモンによっては、オスのみ、メスのみ、性別不明がありますね。「メロメロ」という技は、性別が違った時に効果がありましたね。また、性別が出てきたところで「タマゴ」が出てきました。普通はタマゴじゃないだろう、とツッコみたくなることもありましたが、そこはご愛嬌。

主人公の性別、服装
 「ファイアレッド・リーフグリーン」から、主人公の性別が選べるようになりましたね。ゲームを進める中では、そんなに重要ではありませんが、選択肢が増えましたね。また、その後のシリーズで服装を変えることができたり、部屋の模様替えができたり、と人それぞれの個性が出せるようになりましたね。

ポケモンの性格、特性
 性格、特性は「ルビー・サファイア」から登場してきました。ポケモンそれぞれにも個性があり、ポケモン同士の関係を考えたりしていました。福祉用語でいうと『個別化』と言ってもいいかな。

多様性
 「ブラック・ホワイト」のテーマとなっています。このシリーズから世界観はより大きくなってきて、外国のトレーナーやポケモンが出てきて、肌や目の色、価値観の違いに触れる機会が多くなってきています。『みんなちがって、みんないい』ということが印象的でした。

 こうやって見ると、ポケモンの世界では、主人公や出会う仲間、ポケモントレーナー、ジムリーダー、四天王、チャンピオンをこれまで見ても「障がい者」ということはないようです。あったとしても「おじいさん」「おばあさん」です。見た目だけでは判断できないこともあったりはしていましたが・・・。

 ポケモンの世界では、障がい者であっても、自分だけの世界を動き回れるし、色んな仲間と出会える。そして、達成感やいきがいを得ることができる。
 バトルが弱くても、自分で育てたポケモンが自分の相棒のようについてきてくれる、「ポケモンは仲間であり、友だち」ということで安心できる。バトルでは、プレイヤーが手持ちのポケモンでできることを考え、「信頼」してバトルへ出して、ポケモンが『信頼』しているトレーナーの期待に応えようとする。『ラポールが形成』されているということですね。
 いわゆる「悪役」もいるが、その思考には納得できるとできないところがある。

今、思うと

 ポケモンを小さなモンスターボールに閉じこめてしまうのはどうかと思います。ボールの中にはポケモンの安心できる空間が広がっていると言われていますが、ポケモンは人間と共に過ごすことはどう思っているだろう。野生のポケモンは人や他のポケモンに対して襲ってくる。ゲットされて人間のもとで過ごすことで、友達や仲間になっていく。懐いてくると、思いがけない行動をとることもある。神頼みではない。お互いに信頼関係を築いてきた結果だと思う。

 また、「ゲーム」に対して、否定的に思う人もいるとは思う。ただ、ゲームから教わることも多い。友達との付き合い方、お金の計算などなど。大きなことを言ってしまうと「ポケモンをする中で社会や世界を知る」ことができる。
 他のゲームにも言える事だけど、子どもも大人も楽しめる。今は、ポケモンをする機会も少なくなってしまったけれど、育てたポケモンはきっと自分に大切なものを残してくれたはずです。

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