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この本はいかが 016
続 失踪願望。さらば友よ編
椎名 誠 集英社 2024年5月14日第1刷発行
この本は今までに椎名誠の本を読んだことがある、または彼のファンである、そういう人向きかなと思います。「小説」ではありません。
本は2つの部分、前半と後半に分かれます。前半は「日記」、後半は「さらば友よ!」となっています。
「日記」は、2022年7月1日から2023年6月28日までです。下部分に世の中の出来事や、椎名誠の思い等が補足されています。編集作業は大変だったと思いますが、時代背景や椎名誠の思想を追うことが出来てありがたいです。例えば、「空手有段者、と聞けば納得のキレの持ち主。」とか「天才的な職業監督。舌をまきます」など。
「さらば友よ!」部が大変です。
椎名誠と言えば、釣り、キャンプ、旅行ほか多方面で長い間活動し、その本をたくさん書いてきた人です。それは「陽」面ですが、ここでは「陰」面にに触れることになります。
けっこう赤裸々に描いていると感じます。親友の目黒孝二の死が大きく影響しています。「本の雑誌」に連載中(2024年9月現在)の「哀愁の町に何が降るというのだ」に触れるなどファンにとっては、貴重な1冊です。