見出し画像

こたつ

こたつっていいですね。
冬といえばこたつ。

ひとたびこたつに入ったら、暖かくてもう出るのが億劫になってしまう。
こたつから手を伸ばせば届くところにポットやら何やら。
テレビを観ながら、みかんを食べて、お茶にせんべい。
何でもこたつに入って済ませてしまう。

浪人時代、冬の追い込みもこたつだったなぁ。

そういえば「こたつ記事」なって言葉があるけれど、
あれもこたつに入ったまま自分では取材なんてしないでテレビやSNSなどのネット情報だけで書いちゃう記事のことですね。
ネットニュースなんてほとんどがこたつ記事だ。

眠くなったらそのまま横になっていねむり。
こたつに入って寝たら風邪引くよ!
そんな声がだんだん遠くになっていく。
気がつくと1時間くらい眠ってた。
ハクショーーン!

そういえば、子どもの頃こたつに足だけいれて掛ふとんだけで寝ていたこともあったかも。

こたつといえば、彼女との距離を深めるいいアイテム。
彼女を家に招いて、2人でこたつに入って、ちょっとロマンチック。
うん、なんかいいよね。

この記事のカバー画像はみんなのフォトギャラリーで「中目黒土産店」さんのイラストをお借りしたんですけど、
とってもいい雰囲気ですね。
ありがとうございます。

現在住んでいる家にはこたつがありません。
いや、今の家どころか、大阪の実家から首都圏に出てきてから36年。
ずっとこたつのない家でした。

だいたいが1人暮らしのワンルームにはこたつを置くスペースなんてなかったし、
少し大きなところに移っても、こたつのある居間はリビングルームと名前を変えて、和室は洋室になっていた。

ほら、最近建築されたマンションや一軒家とかの間取りを見ていると、リビングの横に小上がりの小さな和室がしつらえてあって、そこにこたつとか置くんじゃないのかな。

みんな、今でもこたつって使っているのかな。
そりゃ田舎にはあるよ。
相方の実家にはこたつが健在だし、もうなくなってしまった大阪の両親の家にもこたつがあった。
ていうか、どちらの家もこたつが家の中心だ。

そうだ、昔はこたつがその家の中心で主役だったんだよ、きっと。
こたつがあれば、みんなそこに集まって、こたつで色んな話をして、食事もこたつで取って、こたつで寛いで、
来客があれば、まぁこたつにでも入って暖まって下さい、なんて。

こたつと共にお茶の間という概念もなくなってしまったかもしれない。
お茶の間がなくなって、家族みんなで同じ方向に顔を向けて、同じテレビ番組を見て、笑ったり、泣いたり、怒ったり。

こたつでテレビで野球中継を見ながら晩酌をしているお父さんの横で、
お母さんが編み物をして、
子供は宿題をやっている。

そんなお茶の間の姿は令和にはなくなってしまったんだろうね。
そりゃあ、紅白歌合戦の視聴率も落ちる訳だ。

<了>

いいなと思ったら応援しよう!