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ローランドのサンプラーSP-404が好きだ

ローランドのサンプラーにSP-404という名機がある。

初代(無印)がリリースされたのが2005年、2代目SP-404 SXが2009年。日本国内では3代目のSP-404Aはスキップされて、昨年SP-404 mk2が大幅リニューアルされて一部で話題になっている。
上の画像が3代揃った愛機だ。

サンプラーというのはレコードなどから音を録音して(サンプリング)、好きなところを切り取って(チョップ)、その音の破片をパッドという、まぁボタンですねに割り当てて、パッドを叩いて演奏するという楽器。
サンプリングという手法は音楽理論を勉強していなくても、ましてや楽器を弾けなくても、「あぁ、ここにバイオリンの音が欲しいな」と思えばレコードから「バイオリンの音」をサンプリングしてくればOKで、誰でも好きな楽器を使って音楽を制作することができる画期的なものだった。
このサンプリングという手法はヒップホップには欠かせないもので、(当時)日本のAKAIというメーカーのMPCシリーズというサンプラーの方がサンプリングした音を細かく調整できるということで多く使われているかもしれない。

操作が簡単で、少々雑に扱っても壊れそうにない丈夫なことなどから、演劇の世界では劇伴用の効果音のポン出し機材としても重宝されているそうだ。
昨年11月に放送された有吉の壁「巨大ショッピングモールで音ネタ選手権!」でも音ネタ用にサンプラーが大量に用意されていて話題になっていた。

ということでSP-404だが、僕は初代から入手していて公私共に愛用している。

会社でビジネスショーなどの展示会へのブース出展の運営担当をした時には、ステージの効果音やBGMのポン出し機材として使ったり、歌謡曲のカバーバンドでライブをやった時は、銀河鉄道999の汽笛の音や、サザンの怪物君の空のオープニングBGなんかで重宝した。効果音はあるとないとじゃ大違いだし、ギターを弾きながらでも、隣に置いてタイミング見てパッドを叩くだけなので簡単だ。パッドを間違えて全然違うSEが鳴った時はずっこけるけども。

また、競合の機種MPCシリーズのようにサンプル編集の微妙なタイミング調整が出来ずに、耳で聞いて直感で行う必要があるところから
「うーん微妙にチョップしたタイミングがずれてる」
というのが、むしろそのヨレがいい味を出して個性になったりする。

2010年代始め頃からアメリカ西海岸ではMadlibなどの一風変わったヒップホップをやっていたアーティスト達を中心にアンダーグラウンドヒップホップシーンとなり、さらにLA Beatと呼ばれるジャンル、シーンが産まれて、これは一時期相当売れたし影響力があった。その筆頭が今をときめくFlying Lotusだけど、そうしたシーンでもSP-404はかなりフィーチャーされている。
1つ参考になる動画をリンク貼っておきます。


SP-404はエフェクトの種類も多いためエフェクターとして使うDJやクリエイターも多い。
特にアナログレコードのプチプチという雑音や、古いターンテーブルの一定じゃない回転数からくるヨレがエフェクトとしてかけれるので、いわゆるLofi HiphopというYoutubeでもひとつのジャンルとなっていて、SP-404は必須機材だ。
こちらの動画はヒジョーに有名で、この前うちの次男も聴いていて驚いた。
ちょっと集中したい時のBGMに最高。

あと、フランスのLe Mellotronというインターネットラジオ局ではLofi Hiphopのライブをよく配信している。ほぼ全員がSP-404 1台だけのミニマルなセットで演っているのが格好いい。
日本のTajima Halさんの動画です。


僕の話をすると、自分は基本的に飽きっぽいと思っていて、また子供が小さかった頃は休みの日に長時間部屋に篭って作業するというのは、あまり好ましいものではなかったので、すきまの時間でサクっとトラック作って「はい一丁上がり」みたいな、あまり長い時間かけて詰めていくという制作スタイルではなかったので、こうしたサンプラーは性に合っていたのかもしれない。

SP-404でサクっと作った昔のトラックをいくつか上げておきます。
よろしければ聞いてみて下さい。





皆さんも楽しい音楽ライフを!

それでは!


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