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多面的に検討する(診断士二次試験の勉強から学んだこと)

季節は11月。
このブログを読みながら、もやもやしている診断士二次試験の受験生、そんなもやもやの受験期を思い出している元受験生、どんな日々を過ごされているのでしょうか?今回も前回、前々回に続いて、自分が診断士試験の勉強で学んだことで、その後も役立っていることをまとめてみたいと思います。

今回のテーマは「多面的に検討する」

中小企業診断士二次試験は、中小企業等の「事例」が与件文(A4、2~4ページ)として提示され、その事例に関する問題に解答するという形式になっています。そして、具体的な事例企業を説明する与件文の書き方が非常にあいまいで、その解釈が難しい試験と言えます。

私は事例を解釈する時に、「良い・悪い、両方の可能性を考えて解釈する」ことを心がけていました。

例えば、与件文に「創業から100年続くxxx社は・・・・・・」と書かれていたら、「100年続いた『伝統』からくる、ブランド力がすごいんだろうな・・」という良い面と、「100年続いているのだから、企業体質は古くて保守的でしがらみが多いんだろうな・・」という悪い面とを検討します。そして、最終的には「事例のⅠだから・・・悪いのかな?」「『ブランドを活かして成長してきた』とも書かれているから・・・良いのかな?」と解釈して、解答を作成していました。

この結果、今回のテーマである「物事を多面的に検討する」ことが習慣になり、「いろいろ役にたつな」と感じることがあります。

一つは、検討の幅が広がり、分析する観点が多様になったということです。

例えば、クライアントから「この商品は売り上げは伸びている」と言われたとします。「伸びている原因を掘り下げよう」と考えると同時に、「裏で、何か失っているものがあるのではないか?」ということも考えます。取るべき対応を両面から検討し、必要なものを取捨選択することで、実行施策の幅が広がったと感じています。

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もう一つ、捉え方が多様になり、目先の結果に振り回されないようになりました。

例えば、クライアントからプロジェクトの縮小依頼がきたとします。
縮小プロジェクトのことだけ考えればヤバい状態ですが、これまで要員が少なくて手をつけらなかったコンサル案件に、縮小の結果プロジェクトを外れたメンバーをアサインすることで、拡大する機会と捉えることもできます。
よく「ピンチをチャンスに変える」とも言われますが、こういうことだと考えています。

以前、「部門のスタッフが退職するかもしれない。これまで手塩にかけて育ててきたのに・・・・。」という相談を受けた時、思わず口をついて出た言葉が、「確かに、部門のことだけ考えれば損失かもしれないけれど、日本の労働市場に優秀な人材を供給し、その結果、産業を活性化させて、日本の経済発展の一翼を担ったと思えば悪いことではない。なので我々がやってきたことは無駄ではない!!」、でした・・・・・・・。まあ、さすがにここまでくると、負け惜しみのようにも思えますが・・・(笑)。

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受験生時代は、「意味があるのかな~」と考えていた診断士試験ですが、合格後に「意外と役に立つことも多いな」と気がつくものですね。

そして、受験生の方。このもやもやとした日々も、あとわずか。吉報をお待ちしております。
もりっち、今年は大丈夫・・・・だと思うよ・・・・根拠はないけど・・。

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ITベンダに勤務する、中小企業診断士です。得意のITを活かしつつ、常に楽しく前向きに、中小企業の方々と一緒にいろいろ考えていきたいと思っています。