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2024年9月21日(土)  神奈川県立音楽堂 加藤訓子プロデュース        メタ・クセナキス 全3話 その1

この記事シリーズ、前提1(呼称)

加藤訓子女史は尊崇すべきアーティストです。しかし呼称については、私の記事シリーズの慣例通り、バッハやモーツアルトを呼称する時と同様、敬意を込めて敬称を略し「加藤訓子」と呼称させていただきます。

前回の記事シリーズについて

2024年6月28日(金) 彩の国さいたま芸術劇場 加藤訓子プロデュース        スティーヴ・ライヒ・プロジェクト 全6話

上記の前回記事シリーズも、加藤訓子の音楽活動についてご紹介しました👆  文章量が多すぎて「長過ぎた」と反省していますので、今回はもう少々コンパクトにまとめようと頑張ってみます(笑) また、内容が重複する場合は、今回のシリーズでは省略することもあり得ます👆

この記事シリーズ、前提2(世の中の真実)

皆さん、本物って「10分の1」だけなんです👆 音楽の世界で言えば、     本物の作曲家は10人のうち1人だけ、本物の演奏会は10公演のうち1つだけ、本物の指揮者は10人のうち1人だけ、本物の演奏家は10人のうち1人だけ、って事です。これが、世の中の真実です。

さらに言えば、演奏会の音響や照明、そして運営や宣伝に携わる、バックアップスタッフ、演奏会の聴衆、CD、テレビ、ラジオなど再生媒体の聴衆、それらすべて、「判った上で仕事をしたり、視聴したり、楽しんだりしている人」は、10人に1人ほどしかいないのです👆

非常に厳しく、尖鋭な事を申し上げましたが、そういう前提で、この記事を読んで頂けると幸いです👆 さらに極めつけに尖鋭な事を申し上げてしまうと、この記事シリーズを読んでくださっている読者の皆様・・・あ、きっとこの記事の読者の皆様は、「10人に1人しかいない本物」だと信じます。

何故なら「自分は10人に1人の本物に違いない」という確信がなければ、こんな記事シリーズ、不快すぎて読んでいられなくなるからです(笑)

ではこれより、このシリーズの本題である

「加藤訓子 メタ・クセナキス」

について、お話ししたいと思います🎵

「加藤訓子 メタ・クセナキス」

演奏会の様子を文章でお伝えするのには限界があります。演奏会の様子を、正しく感じ取るには、その演奏会を、目の前で実際に鑑賞するしか、ありません👆 ですが、そんなことを言うと、この記事シリーズの意味がなくなってしまうので(笑) 限界を感じながらも、演奏会の真実を出来るだけ正確にお届けしたいと思います👆

一言で片づけてしまおう、と思えば、本当に一言で片づけられますが・・・試しに書いてみましょうか(笑)

日本国内で活動する音楽家は、ジャンルも、年齢性別も、専門分野も、経験年数も知名度も無関係に、前回のスティーヴ・ライヒ・プロジェクトや今回のメタ・クセナキスなど、「加藤訓子プロデュースの演奏会」をお手本にするとよいです👆

もしもこれを読んでいるあなたが音楽家で、まだ1度も加藤訓子の演奏会を体験していないならば、あなたは学ぶべきことが満載の演奏会を、体験できていない事になります👆 まあ、たとえそうであっても、私には何の責任もありませんが(笑) 特に、あなたが打楽器奏者であったなら、あなたは、教科書を1度も読まずに試験を受けるような無謀な状況にあると、申し上げておきましょう👆 加藤訓子の演奏会は、それだけの価値があると、私は判断しています。

あ、ちっとも「ひとこと」ではありませんでした💦すみません🙇💦では、本当に「ひとこと」で言ってみましょうか・・・加藤訓子の演奏会は、

「悪魔的、呪術的魅力が迸る演奏会」


演奏会解説

プログラム・パンフレット

3部構成。第1部は加藤訓子の独奏+能楽師の舞。曲は「ルボンa、b」。 第2部は11名の奏者による「プレイアデス」。4楽章構成で、第1楽章では加藤訓子が指揮。第3部は加藤訓子独奏+ダンス。曲は「プサッファ」。

神奈川県立音楽堂は歴史あるホール。「東洋一の素晴らしい音響のホール」との評判通り、本当に美しく、透明で、しかも音のディティールがはっきりと判る、素晴らしい音のするホールでした。

私は前回のスティーヴ・ライヒと言う作曲家は初めての体験でしたが、今回のクセナキスは、昔から知っている作曲家でして、特に第1部のルボンは、a、b共にたくさん聴いてきました。ですが加藤訓子の演奏で、これらの曲を聴くのは初めてです👆

加藤訓子の出す音が、あまりに特徴的だったので、それは最初に書いておきましょう👆 1音1音が「重い」❣ 音のひとつひとつが、途轍もなく重く、大きく、そして明瞭👆 「打楽器の演奏は、こうでなくちゃ」という、まさに「お手本」となるような演奏👆

クセナキスの音楽は、私の印象としては、聴く者に対して、「おいっ、そこのお前、ちゃんと聴いてんのか❓ ボーっとしてんじゃないぞ👆」と言う声が聞こえてきそうなくらいの圧力感を感じさせる音楽👆 軽やかで弾むような音楽を期待していると、あまりの重圧感で逃げ出したくなるような音楽に聴こえます。

つまりは、音の、というか、音楽の密度が非常に高いのです👆 そして、今まで聴いたクセナキス曲の演奏に比べ、加藤訓子の演奏は、曲そのものの重量感を、さらに増幅させるような、途轍もない重さで1音1音が迫ってくるという印象の演奏💦 まるで重戦車で進軍しているかのような音楽でした❣ 圧巻👆

演奏会は、最初から素晴らしい照明が付いていたのですが、これについては、次回第2話で、詳しく語りたいと思います👆

第1部の解説を終わります👆

第1話を終わります👆 次回は、演奏会がどのように「悪魔的、呪術的魅力が迸る」であったのか、順次、詳細にお届けしたいと思います👆 第2話をお楽しみに(^_-)-☆

開演前に行われた「ロビーパフォーマンス<オコ>」(逆光だったので少々暗くて・・💦)



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