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警告!この記事を読んではいけない29「妖星ゴラス、地球最後の日、コロナ」

妖星ゴラスは、1962年の東宝特撮映画。地球に黒色矮星が、衝突コースで接近してきて、このままだと地球に衝突して人類が滅亡しちゃうので、それを回避するため地球人類が英知を結集し、南極に巨大なエンジンを付けて地球自体を動かして、危機を回避するというお話です。

ゴラスとコロナ、なんか語感が似ているなあと思ったのは私だけでしょうか?2021年の現実世界ではコロナという危機に襲われているはずです。ゴラスの時は、危機感が非常にわかりやすかったため、人類は結束したんでしょうか。コロナは危機感が判りにくいんですかね。

ゴラスほどではなくてもコロナってかなりの危機だと思うんですが、なんか全然、切迫した感じはないですね。特に国家指導者たる政治家たちには、私は全くと言っていいほどの「切迫感のなさ」を感じますが、そう感じるのは私だけでしょうか。

前回記事で、人類の半数位は死滅するような気がすると書きましたが、本当はどうなるんでしょうか。予知能力を持っているエスパーさんたちに教えて欲しいと願う私です。あ、でもエスパーさんたちは、真実が恐ろしければ恐ろしいほど、本当の事を言わないかもですね。

「妖星ゴラス」は1962年。この映画には参考にしたと思われるアメリカ映画があります。「地球最後の日」1951年。私が生まれる7年前の映画です。地球への衝突コースをとる2個の放浪惑星がありました。この二つの星は、ベラスとザイラと名付けられ、着実に地球に接近していました。

「放浪惑星」という種類の星があるのかないのかは、私には判りません。「放浪惑星」というSF小説があるのは知っていますが、天体物理学上、宇宙を放浪する惑星があるのかどうか、私には判りません。あんまりありそうな感じはしないのですが(笑)。

計算によると、ベラスが地球に衝突し、両者とも破壊され消滅。原作では、残ったザイラが、それまでの地球軌道に入り込んで定着し、新たな地球になる、という計算結果。という物語です。

私はテレビで見ました。昔の記憶ですが、小さい頃か、少なくともまだ若いうちに一度だけ。だから映画の記憶はおぼろげですが、はっきりと記憶に残った部分もありますが、それはのちほどお話しします。それ以外の映画の知識は、あとで調べたものです。

物語に戻りますが、地球はもう助からないので、地球から脱出するロケットを建造する事になりました。男女数百人の優秀な若者が建造に参加し、そのうち数十名がロケットに乗り込めると約束されました。解説の途中ですが、この設定、最初に見た子供の頃から違和感を感じていました。

結局は脱出用のロケットを建造しても、それに乗って助かるのが数十名だけなんです。でも建造には選ばれた数百名が参加する?なんか不自然を感じました。殆どの建造労働者は、建造だけさせられて、脱出の際は乗れずに、残されて、地球と共に砕け散るんです。なんか変な物語だと、初めて見た時から思っていました。

人類が滅亡する、ぢゃなくて地球が大災害か何かに見舞われて、人類の多くが助からない、という設定の物語は、必ずこの問題が付いて回ります。ノアの箱舟には、誰が乗れて、誰が乗れないかという問題ですね。「2012」という映画もそうでした。

この映画、宇宙船ぢゃなかったけど、大きな「船」を作って、乗れる人と乗れない人ができて、最後は必ず「オレを乗せろ、オレを乗せろ」が始まるんです。命の危機が迫ると人間は必ず本性を現しますからね。以前「風間真のブラックジョークシリーズ」の第1弾で、そんなお話しも記事にしました。興味のある方は、読んでみてください。

実は、私が子供の頃に見て印象に残った点は、この「オレを乗せろ、オレを乗せろ」ではないんです。この点は覚えてはいますし、不自然さや違和感を覚えましたが「印象に残った」とは違います。印象に残った点は2つ。一つはロケットの形、もう一つは、ロケットの発射シーンです。

一つ目、ロケットの形。これ、当時、具体的にはきっと1960年代です。映画制作は1951年ですが私がテレビで見たのはおそらく1960年代。この頃のロケットって、何故か皆、同じ形をしているんです。そしてその形をした物を「ロケット」って言ってたんです。当時の少年たちは皆、この形をした「ロケット」を「カッコイイッ!」と感じていたんです。

だから私も、その形をしたロケットが出てきて「カッコイイッ!」と感じたんです。妖星ゴラスの隼号も鳳号も、この形です。マグマ大使の3つのロケットも、レインボー戦隊ロビンのペガサスもこの形です。そして、大人になってから知りましたが、この形には原型があるんです。

第2次世界大戦中の、ドイツ軍のV2号ロケットです。これ、史上初の弾道ミサイル、いや誘導装置らしい誘導装置はなかったからミサイルではないですね。史上初の弾道ロケット兵器です。ドイツ本国から発射して、イギリスのロンドンを空襲したんです。

誘導されて飛んでいたわけではないから、命中精度は大した事はなかったんですが、ロンドン市民とイギリス軍関係者を恐怖のどん底に陥れるには、実に効果的な凄い兵器でした。なんせ、見たことも聞いたこともない物体が、空から落っこちてきて爆発するんです。いつ落っこちてくるか判らないんです。何処に落っこちるかもわからないんです。そりゃあ怖いです。

イギリス軍は、何とかしてそのV2号ロケットを打ち落とそうとしたみたいですが、そもそも成層圏から弾道コースを飛んでくるロケットを打ち落とそうという発想そのものが無理にきまってるんです。打ち落とせるような速度ぢゃないんです。

これを打ち落とすために、イギリス空軍は戦闘機をたくさん飛ばしたんですが、イギリス空軍の戦闘機は、スーパーマリンスピットファイア。後期型には、イスパノの20ミリ機関砲が装備されていましたが、V2号ロケットは当時の戦闘機で追いつけるような速度ぢゃありませんし、仮に追いつけて、仮に機関砲を発射して命中したとしても、弾道コースを描いて、音速を超えて宇宙から落っこちてくるようなロケットの外殻は、20ミリ機関砲で撃ち抜けるようなやわな物でもなく、完全に迎撃不可能な兵器だったんです。

つまりドイツ軍は、当時としてはとんでもない兵器の開発に成功しちゃったんです。1960年代前半のSF作品上のロケットたち、み~んなみ~んなそのV2号ロケットの形してるんです。当時のSF作家たちにとっても、あのV2号ロケット、よほど印象的なものだったんでしょうね。

すみません、V2号ロケットのお話しで、私だけ盛り上がってしましました(笑)。地球最後の日、印象的だったものの一つは、あのロケットの形であったことをお話ししました。もう一つの印象的だったもの、発射シーンについては、次の記事でお話ししたいと思います。

お話しの予告を少しだけ。発射シーンなんて、ほんの一瞬、数秒のシーンです。それが何故そんなにも印象的だったのか、それは・・・

次の記事でお会いしましょう(笑)。

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この画像は、満月、たしかスーパームーンの日だったと思います。写真に撮ってそのままこの記事に転用しました。この月の写真が赤かったら「ゴラス」です(笑)。

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