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自己責任の限界

人類は、長年にわたる研究の蓄積による
文明の力を得て、
DNAレベルの進化速度を超越することを可能にした。

しかし、私たち自身は生身の人間。
狩猟採集をしていた頃と大差ないDNAレベルの肉体で
今も動いている。

DNAレベルで個人的に追い付ける範囲を
もう既に、遥かに超えてしまっているのだとしたら、
その齟齬により生じる問題の数々の責任は
各々の“個人”に対して問われるべき事柄ではない、
と思う。
個人をそのようにしか振る舞えなくしてしまった“社会システム”そのものに対して責任が問われるべき事柄のはずだ。

社会システムは、確かに私たちを守ってくれる。
だからこそ、社会システム維持のために
社会的ルールやマナーを私たち個人は守り、尊重する。

しかし、私たちは社会システムの奴隷ではない。
社会システム側が、度を超えて個人に自己責任を強要するようなら、
そのような社会は「私たちを守ってくれる社会」とは呼べない。

気付こう。
既に私もあなたも、いろいろな場面で日々いつの間にか洗脳されている。
社会システムは、そのシステム全体で巧妙に個人に対して洗脳を仕掛けている。
自分で考えて、しっかり疑っていこう。

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