立体や球が好きな理由
私は小学生の頃から活字中毒気味で、
例えば、食卓に並んでいる調味料の原材料名欄が目に付くと、
思わず全部読もうとしてしまうくらいの重症でした(笑)。
その頃から既に、口頭で話す時も頭の中で文章を視覚的にイメージしながらそれを読むように話す感覚があったのを今で憶えています。
通常の人の発達段階を考えてみれば、
本来、ことばは音(耳)で覚えるもののほずなので、
いつの間に文字や記号(目)が主体になってしまったのか、
自分でも不思議なんですが、正直これが実感ですので自分ではどうすることもできません。
余談ですが、私自身は、口頭で話すよりも筆談のほうが性に合っていて好きです(笑)。
文字は確かに便利です。
世の中に溢れる書類は大半が四角い枠の中に好まっています。
この文面も四角い枠組みで構成されています。
実際、A4ファイルは保管に便利ですし、四角い形状が情報の整理に向いていることは私自身よく理解しているのですが、
とかく効率重視の世の中で、果てはアート作品であるところの写真まで四角く切り取られてしまっているのが個人的に息苦しく感じるようになり(たぶん二十歳くらいの頃からだったと思います)、
今でも活字が嫌い、というわけではないのですが、
手音きしたり、四角い世界よりも丸い世界を求めるようになって今に至ります。
特に近年はデジタル化が極端に遅み、
デジタル化された世界はその大半が四角い粒子で構成されていますので、そうした世界があまりにも四角すぎることに疲れるようになってしまい、
四角くない形状のほうに自然と気持ちが向くようになりました。
その中でも、やはり円や球には目を奪われます。
太陽や月、泥団子(自宅の浴室で8時間握り続けて千目玉になりました)、
コンパスで描いた円、手描きの歪な円形、神語の〇(円相)、どれも(太陽を除いて)しみじみと見てしまいます。
シダの葉のようなフラクタル形状にも目を奪われますが、円や球は非常にシンプルで、自分でも簡単に作れるところにも親近感を覚えます。
ちなみに、基石も円形です。側画から見ると精円形です。
白石は蛤の貝殻から、黒石は那智黒石という石から作られています。