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【ブックレビュー】『思考中毒になる!』齋藤孝著(幻冬舎新書)
最近オーディブルが聴き放題になったことをきっかけに、再び会員登録をしてみた。
一部聴き放題対象外のコンテンツもあるが、品揃えば豊富だ。目移りする中選んだのがこの本。以前本屋さんで平積みになっていたのが気になっていたのだ。
「思考中毒…!なんてすてきな響きだろう…」
変態と思われるかもしれないが、私にとっては魅力的に思えた。
「思考力」って大切!普段からそう思って過ごしていたから。でも、この本を読んで改めて考えさせられたことがある。
思考中毒は活字中毒から始まる
著者は、読解力の重要性を説いている。そして特に、文学作品はその本質を捉える読み方をすると、格段に得られる感動や教訓に違いが出てくるという。
はっとさせられた。
「私は考えているようで、実は漫然と読んでる時がけっこうあるんじゃないか…」
気付かされた瞬間だった。
本を読む時も思考する
自己紹介記事でも少し触れたが、私は聖書という古典を読むことを大切にしている。今回、この齋藤孝さんの本を読んで、この聖書の読み方についても気付かされたのだ。
「この記述にはこういう意味がある」
聖書の各記述についてはある程度の知識は持っているつもりだ。でも、その知識はときに先入観として邪魔になることがあるのではないか、そう思ったのだ。
もっと自分がその記述の世界に入り込み、その場面に身を置くような読み方をしたらどうだろうか?
どんな音がするか?どんな匂いがするか?
誰の声が聞こえてくるか?
もし自分がその登場人物の立場に立ったらどう感じただろうか?
今の自分に当てはめられる教訓はないだろうか?
また違った景色が見えてきそうだ。
他の小説を読む時もそう。
著者はどういう視点でこの物語を書いたんだろう?
一番伝えたいことは何だろう?
実際にこのような体験をしたら、私ならどうするだろう?
そうした思考は読書の時間をより豊かなものにすると思うのだ。
思考は楽しい!
ともかく思考は楽しい。読書の時間だけでなく、日常のあらゆることから気付きを得られると、なんでもない一日がキラキラしてくる。
齋藤孝さんも巻末で述べているが、思考をとにかく楽しむように、ということだ。
もともと考えることが好きだったが、足りない点も含め、さらに思考の楽しさに改めて気付かせてくれた一冊だった。