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こんなのは自分じゃないと思ったことのある人に贈りたい『夜明けのすべて』
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私は、鬱病を患って一年を棒に振ったことがあります。
でも、大病を罹った、大切な人を失った、大きな挫折をした…そんな体験は誰にでもあって、みんな何かを抱えている。
そういう体験をしたとして、克服しなくても、飲み込めなくてもいいじゃないか。その衝撃で変質してしまってもいいじゃないか。失ってしまった自分をとりもどす必要はあるのかどうか。
変質してしまった大嫌いな自分のままでもいいじゃないか。
でも、少しのことで居場所は整えられるんだよと教えてもらった気分です。
とても素敵な小説なので、ネタバレしないように書いたらこんな感想になりました。
もう少し説明すると、パニック障害を抱える20代前半の男性 山添くんと
PMS(月経前症候群)に悩む20代後半?の女性藤沢さん、同じ会社で働く2人の物語です。
ドラマチックな展開も、大どんでん返しもないからこそ、この物語が身近に感じられました。
この本を紹介してくれたさかいめ元棚主の素代さんに感謝です。
この小説原作の映画も評判がいいです。PMSに悩む藤沢さんを上白石萌音が演じるそうですが、生理前のイライラを理不尽なまでに周囲にあたり散らす上白石萌音と、こけしみたいな松村北斗は観てみたいなと。
あと、映画ではみかんを食べるシーンが話題になってましたが(ラジオで聞いた)、原作ではなかったのでとても気になります。
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