『悪魔を出し抜け/ナポレオン・ヒル』書評
”自分の限界は、ただ自分が作るのであり、あなたが決断できない理由、
何事も続けられない理由は、「悪魔に支配されている」からかもしれない。”
このような紹介文をどこかで見て知ったのが、この本である。
著者は『思考は現実化する』で有名な、世界的に成功哲学の第一人者と
言われている、ナポレオン・ヒルだ。
この本では、ヒル氏が悪魔と対話をしている。
「なぜほとんどの人が成功できないのか?」
という疑問の答えが、
だということが、具体的な〈悪魔〉の手法と共に、明らかになっていく
ストーリーだ。
この本の感想を一言で言うと、「やっと目が覚めた」である。
気付いていたのに、それを認めずうやむやにしていたことが、
どれだけ恐ろしいことかをはっきりと認識させられた。
むしろ、自分が”流されている”ことは自覚していたけれど、それが一番
「安心で安全だ」とさえ信じていた。
しかし、それこそが”悪魔の餌”だったということに気づけたことは、
かなりのボリュームの本ではあったが、一読の価値があった。
この本の対話の中で印象深かったセリフは、〈悪魔〉から逃れる方法と
して述べられていた、
なぜなら、自分が何をしたいのか明確にしないまま、思いつきで
行動をする癖があったから。
また、失敗をするたびにすぐに諦める癖がついていて、結局何も成し遂げ
られない自分を何とかしたいと、ずっと思っていたから。
まず「〈悪魔〉に支配されていた自分」を自覚し、上記の二つのセリフを
常に心にとめて、行動したいと思う。
具体的には、メディアや周りの発言に囚われず、常に自分で考える癖をつけ、そして、それをアウトプットすることで、自分にも相手にも明確にする。
難点を1つだけ言うなら、「ヒプノティック・リズム」という言葉に馴染みがない人も多いと思うので、もう少し、具体例を挙げてわかりやすく説明してくれるセリフがあっても良かったかと思う。
いずれにせよ、98%もいるという、”流される人間”が〈悪魔〉の餌になっているのは、放任できない。
「自分に自信が持てない 。」
「根拠は特にないが、将来が不安だ。」
「SNS 依存になっている。」
このような人にもおススメしたい。