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好きと想いがつながって言語化できた「やりたいこと」
突然ですが、「微生物」は好きですか?
自分は世界の中の小さき生き物たちが大好きで、よく思いを馳せることがあります。
このnoteでは自分の好きな菌の世界、最近学んでおもしろい腸と土壌のつながり、そしてそこと実生活を結び付けたときに考えたこと、そこからの自分の想いなどについて書いています。
長いですがお付き合いいただけたら嬉しいです。
ロマンがあふれる菌の世界
小さき生き物たち。要は菌やウイルスのことで、身近なのは身体にいる皮膚・口内・腸内の細菌叢とかがイメージしやすいでしょうか。
乳酸菌、ビフィズス菌、とかがきっと耳馴染みあるかと思います。
「微生物」とか「菌」と一緒くたにすることも多いですが、解像度を上げてみていくと、古細菌、細菌、糸状菌…もっともっととっても多様で個性的でおもしろい世界が広がっています。
もともとは、微生物というよりは身体のこと、栄養や代謝のことを学びたいとおもって、漠然と進学先を選んだのですがそこで微生物、特にヒトと密接に関わりがある腸内細菌と出会いました。
その流れで、発酵食品・食べ物、という観点ではなく、
菌が変わると身体の中で何が起こってどんな変化があるのか。
それが腸管発達や免疫にどのように影響していくのか。
ヒトも含む動物の身体の仕組み、菌との関わり、どのような影響がありなぜそうなるのか
そういったことが興味の中心になり、面白くてのめりこみました。
でも、院まで行ってわかったことは、「腸の世界はまだまだ分からないことだらけだ」ということでした。
言い換えればまだまだ大発見の余地があり、ロマンに溢れている、とも言い換えられます。
そして、分からないながらも近年の研究手法の進化でかなり明らかになってきた部分もあり、新しい報告がどんどん出ていてアカデミアから離れた今でも目が離せません。
土壌の細菌叢も学んでの気づき
そして、ひょんなことから最近は土壌の細菌叢についても触れる機会があり、農作物と土壌の菌叢についても学んでいます。
作物と土壌と菌との関係、菌の機能や特徴、いい土壌の菌叢とは何か……いろいろ考えているうちに、腸内の環境とすっごく似てるなーと思い始めました。
そんなことがまさに書いてあった本がありました。
土壌も腸も、ひとつの要因でなにか変化する訳でもなく、複数の要因が複雑に絡み合って作用している。
(どちらかというと土壌の方がオープンで環境要因も様々で糸状菌も多く、腸よりも複雑です)
自身の健康や、農作物の健全な生育に大きな影響があることがわかっている。
そして、菌たちの力を借りて良くして行きたいと思っている。ここも一緒。
でもやっぱり一筋縄では行かなくて、ヒトも作物も試行錯誤は必要になる。(作物の場合は一作が長いのでヒトよりも検証が大変)
いずれにしても土壌も腸も「良い」状態の定義が難しくて、課題も対策もそれぞれなんです。
「良い」の定義はヒトそれぞれ
また突然話がそれますが、自分の母は一つのことを信じて妄信してしまうタイプで、小さいころからよくわからないサプリやタブレットを「これを飲んでおけば大丈夫だから!」と私や弟に飲ませていました。
逆に、「〇〇は絶対ダメ!△△だから身体に悪い」ということもよく言われていました。
そんな中で「本当にそうなのかな?」「何を根拠にいってるのかな?」「食べたもの、栄養素は体の中でどうなっていくのかな?」そんな疑問をずーっと持ち続けていたんです。
「確かなことを学んで、自分でしっかり見極めて納得して判断したい」これがコアな思いとしてありました。
(母のあれこれはいろいろあるのでまた消化できたらnoteにしたいです・・・)
だからこそ、巷に溢れる「これをすればよくなる!」「これを食べれば○○が改善!」「腸活には○○!」という断定的なPRや、
「まだ〇〇してるの?!」「〇〇をしないと絶対ダメ!」というような不安を煽るネット記事や投稿などに、今も抵抗感があります。
そういったことに翻弄されて健康を害した親族もいるし、
自分で学んできて、環境も身体も腸の世界も複雑で簡単に断言できないことを知ったので尚更です。
だとしても忙しい日常でなにができる?
翻って、今は5歳の息子を育てるワーママでもある自分です。
いくら学んできたといってもまだまだ学び足りないし、巷には情報と商品があふれているし、忙しくて時間もない。毎日家族のごはんも作らないといけない。選択する労力や意志力も節約したい。(料理も苦手です(泣))
家族みんな健康でいるために全力で頑張っているけれど、結局何を心掛けたらいいの?どうしたらいいの?は日々ぶつかっている壁ですし、学んで頭でっかちになったところで日常に落とし込めなければ意味がないと思っています。
現にばっちり健康生活を送れているかと言われれば全然自信はありません。
理論と実践はちがうなーと打ちのめされているばかりです。
腸に良いからと言って、おすすめしたものを5才の息子が食べてくれるわけではありません。笑
自分は性格的にも面倒くさがりで、自前で麹を仕込んで発酵調味料を使って・・・ということも全然できていません。
だからこそ逆に楽しくズボラでできる手段を追い求めている感はありますが。
自分の好き×得意×価値観
でも、そんなこんなで自分で情報を集め、学び、考えて試行錯誤していることをたまたま相談されてシェアした時、とっても喜んでもらえたことがありました。
もともと、ストレングスファインダー(現クリフトストレングス)で収集心・学習欲・内省が上位の自分は、「情報を集め、学び、考える」という作業を気づいたらやってしまうタイプです(ただし興味あることに限る)。
なので、これが自分の「好きなこと(身体・菌のこと)」×「得意なこと(学び、調べ、考える)」ではないのかと感じて、
複雑で、単純化できない身体、菌のことを学んできたこと
食品メーカーでの経験。利益を出すために開発されている商品、PRのためのマーケティングなど作る側の事情や考えも知っていること
いち消費者、ワーママとしての視点
これらに触れてきた経験を役立てることができないか、という思いがむくむく膨らんできたのです。
まだ現実的にどうこうというアイディアは全然ないし、動き出してもいないけれど、やっと言語化でできた今の気持ちを残していきたいと思います。
複雑で、ひとりひとり異なる世界。だからこそ、基本のキだけでも知ることで、見える世界が変わってくる。
商品と情報があふれる中で、なんとなく選ばされるのではなく自分で納得して選択できること。
それが自分や家族の健康、ひいては幸せにもつながること。
そうした世界を実現させたいなと思うんです。
最後までよんでくださりありがとうございました。
おまけ:おすすめ本
文中にうまいこと入れたかったけど入れられなかったおすすめ本たちです。
菌が見える主人公と農大で繰り広げられるカオスなお話。何度も読み返している大好きな漫画。
菌のキャラクターがかわいくて親しみやすいし、発酵食品の知識も学べます。
菌がメインではないけど免疫の仕組みがよく分かります。
マクロファージさん大好き!