山口一郎さんのライブ配信を見て、SNSはもっと一方通行で良いと思った話【僕の考えたこと】
最近、人気ロックバンド「サカナクション」のボーカル
山口一郎さんのYoutubeライブ配信を継続して視聴している。
僕は熱狂的なサカナクションファンというわけではない。
が、「夜の踊り子」が名古屋モード学園のCMソングに起用されてよりこちら、彼らの様々な音楽手法でのアプローチや、斬新なライブ演出等がファンを魅了しており、ここ約10年間において日本の音楽シーンを牽引してきたグループであるということは認識している。
そのサカナクションのボーカルの山口さんが不定期で
Youtubeライブ配信を行っている。
彼は2024年1月、自身が鬱病であることを公表。
音楽制作・ライブ活動等を自粛し、療養につとめてきた。
まだ完治には至っていないが、Youtubeライブ配信を使って
メディア露出のリハビリをしようと思ったのが始めた理由であるらしい。
話題は、サカナクションの活動の宣伝や、ファンとの電話対談など多様である。
その中で、2024年7月24日のライブ配信で山口さんが語ったSNSへの向き合い方に思うところがあるので、綴っていきたい。
(下記が該当の配信と、該当箇所の文字起こしです。
下記動画を再生すると、該当箇所に飛べます。)
この山口氏の配信は、
SNS上での情報の発信者と受容者の姿勢の在り方を今一度考えるきっかけを与えてくれた。
昨今、だれもがSNSネイティブになり、
簡単にネットで意見を述べられるようになったが
注意すべき事項も多々ある。
僕は特に情報を受容する段階においてそれを強く感じる。
特に著名人のSNSに対してがそうだ。
SNSは、情報の発信と受容を容易にしたことで、
著名人をより身近なものにした。
しかし、それが故、例えばたいして発信の背景を調べもせず、
文字面だけで情報を判断し攻撃するような、
ある意味友達と接するような傲慢さが受容者に生まれている気がする。
対して発信者は、ある程度の影響力を帯びてくると、
人の意見をおもんぱかりすぎ(ある程度は必要なことだが)
思うような発信ができなくなるような現状も見受けられる。
このように、SNSはどんどん居心地の悪い場所に変わってきてしまっている。
上記のような状況を受け、配信内の山口さんの
「勝手にやっている」という発言を考えてみる。
彼は様々な意見があることを理解しつつも、
自らが闘病する姿を配信で見せることが表現の一部であると考えているし、
それが誰かの生活の精神的な一助になると確信している。
「勝手に」という言葉は一般的にマイナスの意味を帯びた言葉であるが、
彼の発信に対する姿勢をみると、むしろプラスの意味に思えてくる。
これが配信者が意識すべきことで、自らが発信する意義や意味をちゃんと考えたら、(ある程度の信念をもったら)
まわりの目を気にせず、一方通行の意識をもって、
もっと自由に、勝手に発信してもよいのではないか。
逆に情報の受容者は、
発信者が「勝手に・一方通行という意識をもって」発信しているという背景を理解し、慎重にリアクションをする。
SNSは他者から承認を得るための装置であるという前提をもとにしてつくられているが、
「SNSはもっと勝手で、一方通行で良い」
という前提を加えて活用すれば、SNSはもっと居心地が良い場所になると思うのである。
・発信者もっと勝手に。
・受容者はもっと慎重に。
SNSネイティブとなった我々はそれぐらいに思うのがちょうどよい。
そう思うのである。
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