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ふるさとづくり大賞の「推し」との再会(三重県尾鷲市)

先日、三重県尾鷲市で「くまの体験企画」代表の内山裕紀子さんと現地で7年ぶりにお会いしました。

内山さんは熊野古道で少人数ツアー・エコツーリズムを始めた最初の人(パイオニア!)で、2017年に総務省の「ふるさとづくり大賞」の個人表彰を受賞されました。

内山さんの活動、エコツーリズムに興味のある方は私が制作した動画「内山さんの伊勢路」をぜひご覧ください。

この受賞取材がきっかけで、私は内山さんと知り合います。彼女の活動に触れたことは、私の人生のターニングポイントになりました。

もし内山さんに出会わなければ、私は東京・港区の観光ボランティアガイドグループ「芝の語り部」には所属していないと思います。

地域団体に入ることは当時の私にとってかなり勇気がいることでしたし、「内山さんのようなガイドになりたい!」という具体的なイメージがなければ、応募することは絶対になかったでしょう。

芝の語り部入会後、私はガイドの心構えや準備の仕方、郷土史の勉強の仕方などについて、内山さんから時々アドバイスをいただいていました。その内容はメンバーに共有し、いつも喜ばれています。

個人事業主で多忙にもかかわらず、いつも丁寧に返信や電話をくださる内山さんの姿勢は「神対応」といっても過言ではなく、私はますます惹かれ、憧れを深めていったのです。

2017年の取材時の画像(熊野古道・馬越(まごせ)峠)

さて、今回の再会で特に印象に残った話は「地域団体の継承」についてでした。

これは人口減少が進む全国共通の課題で、私にとっても最大の取材テーマです。カリスマ的なリーダーがいなくなると自然消滅してしまう残念な地域団体を数多く見ているからです。

内山さんの言葉には考えさせられるものがありました。

「会の継続が目的になると楽しさがなくなる。会の代表者は自分の仕事をそのまま継承してくれる人を求めがちだが、それだと後継者になる人は辛いことも面倒なことも全て引き継がなければいけない。だから誰も手を挙げない。若い人は特に。

だったら代表者は自分の技術やノウハウだけ伝え、それを学んだ人が新しいグループを立ち上げることを認めた方がいい。そうすれば旧メンバーも参加しやすい。尾鷲ではそのような事例がある。代表者はやめるために何をすべきかを考えたほうがいい」

内山さん自身も60歳になったら、くまの体験企画を廃業することを決めているそうです。

理由は「熊野古道でのエコツアーが当たり前になった」からです。内山さんはこれから数年かけて、エコツアー運営のノウハウを広く伝えていく活動に力を入れていきます。

この潔さに私はますます内山さんが好きになりました。これからも私の推しであり、恩師でもある内山さんの背中を追い続けたいです。

7年前に制作した動画のラストカット



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