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『丘修三児童文学作品集』

丘修三先生の『丘修三児童文学作品集』(国土社)をご紹介♪♪♪

<Amazonの紹介文より>
25年にわたる障碍児との教師生活から、数々の受賞作品を世に送り出した著者が、未刊の幼年童話、中・短編読み物から選び抜いた作品11編を収める。
装画の油彩画、本文のカット画も自ら手掛ける。
人間観察に基づいたシリアスな作品、知られざるコミカルな味わいの読み物、ほほえましい童話と変化に富み、多彩で滋味深い作品集。

11編それぞれのタイトルもご紹介いたしますね。
幼年童話 「おへそ」「あめあめ ふれふれ」「トンネルほり」「コンタとタロキチ」
短編 「兄さんの声」「宿題」「タケシは知らない」「音あてごっこ」「一輪の白いバラ」「正太の運動会」「さわやかな五月の日曜日に」

丘先生の目は、人間を、その悲しみや暗部もまるごと包括した上で、深くやさしくあたたかく見つめていらっしゃるのだということに、あらためて感じ入る作品集です。
私は特に、次の2作が好きです❣

冬山で死んだ兄さんが最後に登ったその山に、父と登るしげる。
二人がそこで出会った青年とは…? 
兄が残した登山日誌の言葉が、心に響く「兄さんの声」。

同じ団地に住むひとり暮らしの老人の死。
ジュンと兄の俊一が、死後に知った老人の人生とは…?
花ことばが印象的な「一輪の白いバラ」。

あとがきには、「ありがとう そして さようなら 児童文学」とあり、丘先生が、ペンを置く決心をなさり、「これが最後の本」であるということが綴られています。
私は、そのことは…まだ、信じたくありません…。

『丘修三児童文学作品集』。
慈愛に満ちた作品の数々はきっと、あなたの心に染み入ることでしょう。
ぜひぜひ、お手にとってご覧くださいませ!📕