【31 July】 肉食についての衝撃。

英語のクラスでは英語以外にもいろんなことを学ぶ。

最近いちばん驚いたのは、地球温暖化の理由が「牛」だってことだ。

ある先生がビーガンということで、そのわけを説明してくれたんだけど、温暖化の最大の原因はCO2でもプラスティックでもなくて、食肉業界だという。飼育から輸送、パッケージも含め、その影響率は全体の(たしか)7割を占めると知って驚愕した。その後ネットで調べたら既に10年以上前から周知の事実のようで、日本ではその情報、報道されていたんだろうか・・。なかでも牛の糞尿やゲップから出るメタンガスが強烈で、CO2の20倍ほどの破壊力があるなんて想像もしなかったよ。

動物の命を断つから、という理由で菜食主義になった子は知っていたけど、環境問題を理由とする人がいるとは。自分の健康のためとか、そういう小さな範囲の話ではなく(それも大事だけど)、すごく大きな視点から食生活を決めていることにとても驚いたし、それを知らなかった自分が恥ずかしかったし、いろんなショックを受けた。

もちろん人によっていろんな動機があるんだろうけど、ヨーロッパで菜食主義者が当たり前な理由が分かった気がする。


実はそれ以前にも、環境問題についてはいくつか映像を見ていた。中国のスモッグ問題とか北欧の16歳の環境活動家のスピーチとか、高需要のパーム油生産のために森林が伐採されてるとか。いちばん衝撃だったのは、今まで見たことがないくらい痩せこけたシロクマ。特有のふっくら可愛いフォルムはすっかり失われ、骨に毛皮がついているような状態。温暖化により氷が溶けてしまった南極の荒野を、フラつきながら餌を求めてさまよう姿は見るに耐えなくて、心から申し訳なく思った。

また、あるお洒落オーガニック店の Instagramで見た投稿。食品のパッケージなど、再生利用するとして回収された素材が、実はマレーシアでゴミの山になっているという。「リサイクルもいいけど、まずはそのプラスティックを買わないことだよ」というコメント、その通りだな。


個人的に、ロンドンに来てから環境問題はさらに身近なものになった。今までもリサイクルを心がけたり、ビニル袋は極力使わないよう意識はしていたけれど、「これやばいな」と危機感が増した気がする。

それは、情報に触れる機会が多いし、こういう話題が当たり前に語られる環境なのも大きいんだろう。日本だと自ら調べないと出てこない情報がこちらでは勝手に向こうからやってきて、先のシロクマのような衝撃的な映像を目にすることや、ビーガンの人と話すことによって、よりグッとリアルに迫ってくる。先日のLGBTのイベントでも思ったことだけど、見て、当事者と接して感じたものは、頭で知っていたことよりも心への沁み込み方が違った。


ちなみにその牛の話以来、といってもまだ2週間ほどだけど、徐々に肉を摂るのをやめている。というか、あまり欲さなくなった。肉も乳製品も食べないなんて、とてもとても無理だと思っていたけど、そういう食生活にシフトした人の気持ちがほんのちょっとだけ掴めた気がした。

これから完全にやめるかどうかは分からないし、みんなが菜食になれとは思わないけど、せめて今の消費量が半分になるとか、それでも生産者が食べていけるようなシステム作りとか、全体でどうにかできないものかな・・とかムニャムニャ考えている。だって自分のことだけで考えても、何十年後かの夏が今より格段に不快だなんて、かなりゾッとする。


「そんなの既に知ってるよ」という人には、まったく無知だった私でお恥ずかしいのだけど、知らない人に少しでも伝わるといいな、という思いでシェア。

自然つながりで、Barbican Conservatoryのグリーン。


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